桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2010・2・1

2010年02月02日 | Weblog
この日記に何も書きたいことがない時と書くことが一杯で何を書こうか迷うことがあるけど、今日は断然後者。こういう時は時系列で書くしかない。まず今日は広島からMの母親、Sさんが上京して来るので、簡単な食事をしてからMは品川まで出迎えに。俺は店に行って『幽霊を待っている 幽霊が待っている』のリハ。今日は相手役の橋本亜紀さんが舞台でお休みなので、小林聡さんが一人で登場する場面の徹底稽古。彼がキックボクシングの元世界チャンピョンだと云うことを忘れて、いつの間にか大声を上げたり机を叩いたりしている自分がいる。それだけ真剣だと云うことで許して貰うしかない。稽古が終わり、メールをチェックしたら、始める前に今年34歳の娘(既婚・子持ち)のAに出したメールの返事が届いていて、俺としてはAが絵文字入のメールをくれたから絵文字入で返したのだけど、それがキモイからやめろとの忠告。62歳は絵文字と似合わないとのこと。分かりました、以後気をつけますと返信。傷心のまま雨の中を銀行と買い物に出かけた俺は、Aの忠告が余程気になっていたのか道で二度も滑ってしりもちをついてしまう。これが雪道だったら何度転んだことだろうと思っていたら、本当にいつの間にか雪模様になっていて、さすがに九時近くまでお客さんはこないし、このままだと電車も止まりかねないので、Y君を早引きさせる。でも、そういう時に限って、その直後から一昨年ウチのスペースで最高の舞台を公演してくれた老舗劇団Bの女優Wさんとイケメン声優のHさん、近所の会社の経営コンサルタントKさんご夫妻たち、大手出版社Kの重役Mさんと女性社員たち、精神科医で教育評論家でもあるWさん、映画カメラマンのYさんご夫妻と彼の会社のスタッフのTさんたち、映画プロデューサーのKさん、そしてSミュージックのIさんたちがカウンターとテーブル席を満杯にしてくれて、且つ料理のオーダーもどんどん出たりするから商売の神様は気まぐれだ……とズラズラ書き連ねてきたけど、今日一番書いておきたかったのは、昨日の日記で映画の評価とは別に『インスタント沼』が俺の趣味に全くあわないと書いたことに、Iさんがこの映画は去年のベストワンだとメールしてきて、それに返信したら、こんな大雪にも係わらずメールの続きの話をしに店に顔をだしたことだ。女の趣味、食い物の美味い不味いと同じ様に映画のいい悪いにも絶対的基準はなく、それぞれの価値観、趣味の違いとしかいいようがない。監督のMさんには悪いけど、この映画は俺の趣味ではない。でも、Iさんには最高の御馳走だった訳だ。ワンシーン、ワンシーン、そこのシーンがいかに面白いか語っていくIさん。それに対してそのシーンがいかにつまらないか語っていく俺。ベストワンとワーストワンが同居している映画ってそれだけで価値がある。雪がひどくなってきたので1時で閉店。雪が歩きづらかったのでタクシーで帰ろうとしたけど、タクシーが全くつかまらず、結局歩いて帰る羽目に。部屋に帰って、Sさんが寝ている傍で夫婦して熱燗で体を温める。
☆コレドプレゼンツ『斎藤ネコカルテット』
 出演・斎藤ネコ、グレート栄田、山田雄司、藤森亮一
 日時・2/8(月)20時開演(19時開場)
 料金・2500円
 予約お問い合わせはコレド(3470ー2252)まで
☆お客様感謝パーティ
 日時・2月13日(土)午後6時~11時まで
 会費・五千円
 去年に引き続きすき焼と生牡蠣(カキフライも有)食べ放題,飲み放題のパーティです。 参加を希望される方は2/10までにスタッフまでご連絡ください。
☆『幽霊を待っている 幽霊が待っている』(作演出・桃井章)
 日時・3/8(月)~3/11(木) 開演・19時半(開場・18時半)
 料金・3500円
 出演・橋本亜紀,小林聡