桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2005・6・30

2005年07月01日 | Weblog
恐れていたことが遂に来た。三時過ぎLちゃんからか細そうな声で電話。具合が悪いんで病院に行ったら風邪ですって。どうしよう?そう言われて休むなとは言えない。店のことは何とかなるからとにかく寝ろ。風邪を治すのには寝るのが一番だからと突っ張って電話を切る。途端、頭の中はパニック。予約も入ってるし、一人でどう切り盛りしたらいいんだ?こんなことが起きるのを想像しなかった訳じゃない。一月から俺とLちゃんの二人体制で店を運営して来て、どっちかがダウンしたらどうしようと二人で話していたことも度々あった。でも、今日でちょうど半年。何とか二人とも病気もせずにやってきてしまった。だから現実感に欠けていた。でも、それが現実になった以上、一人で何とか切り抜けるしかない。慌てて店に直行。久しぶりにトイレ掃除から始める。おしぼりを袋から出して温める。生ビールの洗浄をする。イベントスペースとカウンターの掃除をする。ドリンクの補充点検をする。そして店の看板を出して漸く一服しようとした時には、劇作家のTさんが来店。すき焼を作っている間に脚本家のYさんが女優のMYさんたちを連れて来店。続いて高校時代のクラスメイトで小学校の教師をしているHさんが同僚の先生たち三人と来店して、店は一気に忙しくなる。更にHさんたちに料理を次々に出している時に常連のNさんたちが来店して、パニックが頂点に。これ以上お客さんが来たらリミットオーバーだと焦っていたら、運良くひと眠りしたLちゃんからちょっと具合がよくなったとの電話。本当ならもう少し寝てなと言いたいところだったけど、口に出た台詞は後どの位で来れる?非情な経営者だ。数十分後、Lちゃん到着。具合が悪そうな顔を見て見ぬふり。すぐカウンターの仕事を代わって貰って俺は本格的に厨房に入って溜まった料理を次々とこなす。その後も常連のMちゃんやSさん、アシスタントプロデューサーのM君たちや新規のお客さんが何人も。Lちゃんに来て貰わなかったらどうなっていたか分からないとゾッとする。でも、流石に長時間は無理そうなので、料理が全て出て、お客さんが数組になったところでLちゃんには帰って貰う。イベントがあるので今日より明日の方が大変なのだ。でも、その後もお客さんが数組。結局皆が帰ったのが三時。厨房は例のごとく汚れた皿の山。カウンターの中も汚れたグラスが満杯。先日のこともあるし、そのままにして帰る訳にはいかない。頭から水をかぶって皿洗いに突進。ただただ洗い続ける。やっと終ったのが四時すぎ。ちょっと疲れて自棄気味になっていたのだろうか?汚れた厨房の床を見たら我慢ならなくなって、それから水を流しながらの床磨き。ごみ袋三つを持って表にでたら出勤するサラリーマンが続々と。もう六時だ。