今日は勝海舟の「氷川清話」から二つの言葉を取り上げてみたいと思います。
「人を集めて党を作るのは、一つの私ではないかと、おれは早くより疑っているよ。人は皆さまざまにその長ずるところ、信ずるところを行えばよいのさ。」
現代もまた、人の集団をつくって人をルールでしばり画一化して皆おなじような顔になっています。そこからはみ出したものは変人扱いされ除け者にされます。一人ひとりの個性は皆豊かでお互いがその個性を分かち会えれば、こんなに豊かな社会はないと思います。
「天下の大勢を達観し、事局の大体を明察して、万事その機先を制するのが政治の本体だ。これがすなわち経綸というものだ。この大本さえ定まれば、小策などはどうでもよいのさ。」
現代の政治も小策ばかり議論していて、事局の大体を見失っているのではないでしょうか。人としての道ーその本質を示し政治の道を真直にしなければならないでしょう。