緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

退院前模擬カンファレンス(緩和医療学会PALプログラム)

2019年06月19日 | 医療
今週から、第24回日本緩和医療学会学術大会が
横浜で開催されます。

第24回日本緩和医療学会学術大会/Home page


この21日14時~15時PAL会場(315)で、
退院前模擬カンファレンスを開催します。

PAL(患者アドボケイトラウンジ)参加者、
つまり、患者さんやそのご家族など一般の方向けに
今、日常的に実施されている退院前カンファレンスを
体験して頂こうという企画です。

質疑や討論は、PALの方中心に行いますので、
一般参加者(医療者)は、聴講に限定されますが、
PALの皆様のご発言など聞いていただくことも
得られるものが大きいと思います。

160席余の会場に
60名ほどのPALの方が参加されますので、
一般参加者の方は100名程度であれば、
ご参加(聴講)頂くことが可能です。

企画責任者として、
多くの方に足を運んで頂けると
嬉しいです。



(前述の抄録集から)
企画趣旨
 病院から在宅や介護施設などへ退院し在宅訪問診療や訪問看護を受ける時、医療やケアの切れ目をなくすために在宅医療者が入院中の病院などを訪問し、退院前にカンファレンスを実施することがあります。これには、退院時共同指導1、2という診療報酬として、在宅医療側に1が、入院医療機関側に2が付与されており、今日では日常的に実施されています。さらに、このカンファレンスには患者や家族の同席を依頼することが増えてきました。一方で、そのようなカンファレンスの名前を聞くことも、あることも初めて知ったという方もいらっしゃることでしょう。
 今回の退院前模擬カンファレンスでは、次のことを目標にしています。

  ・「退院前(時)カンファレンス」という言葉を知る
  ・在宅医療側と入院医療機関側からどのような職種が参加しているか説明できる
  ・退院前(時)カンファレンスの流れや目的を説明できる
  ・家族の立場で出席を求められたとき、患者の代弁者または家族としての質問や意見を想定することができる

 今回の模擬カンファレンスの患者は、前立腺がん、腰部の骨転移と診断され、今後は在宅訪問看護と月1回の泌尿器科外来受診で治療を継続していく85歳の男性です。(架空症例)
 一人暮らしですが、長女と長男が近くに住んでいます。
 この患者をめぐり、病院主治医、病棟看護師、退院調整看護師、ケアマネジャー、在宅訪問看護師が家族と共に出席し、20分間のカンファレンスで情報共有、意見交換をする様子を見て頂きます。そして、家族の立場でこのカンファレンスに参加することを想定し、ワークショップを行います。
 PAL参加者の皆様が、このカンファレンスを通して、患者や家族からの退院相談に関わったり、自分自身の将来の備えにつながったりすることの一助となりますことを心から願っています。

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