緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

宮崎での二つの再会(1)

2009年05月30日 | つれづれ
宮崎は3年ぶりくらいになります。

宮崎大学に講演に行きました。
新しい方々との出会いをとても楽しみにしていました。

一方で、旧知の方との再会は、それとは別の期待がありました。




1年半前、前任地の緩和ケア外来に
緩和ケアのセカンドオピニオンを希望された一人の男性が受診されました。

胃がん術後再発の治療について
意見を聞きたいと
某大学病院から情報提供書をもっていらっしゃいました。

最初の数分で、セカンドオピニオンではなく
カウンセリングに切り替えました。

治療ができるという主治医の方針に対し、
科学的には治療ができるといえども、
自分は、宮崎のかあさんの家に行きたいのだと主張されました。

30分ほどの面接で、方針は、すでに決定していることが明白になりました。

主治医に、返信を書き、
その患者さんは、宮崎のかあさんの家ですごされることになりました。





1年半ぶりに、宮崎の地で
再会することができました。

ただ、私は医師として見舞ったわけではないので、
治療の内容には、一つを除き
踏み込まないようにしました。

疾病と共存するということは、
本当に大変なことだなあと
改めて感じました。




この1年半ぶりの再会とは別に、予想もしていなかった出来事がありました。

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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちわ (ちー)
2009-06-01 11:15:30
お邪魔します!

先生に質問です。ナースが緩和ケアのスペシャリストになるには認定をとるべきでしょうか?それともホスピスなど専門のとこへ行き勉強するべきでしょうか?
返信する
かあさんの家 (えび)
2009-06-01 21:05:37
図書館にあった本(公衆衛生関連の雑誌だったような)をぱらりとめくったら
そこに『かあさんの家』のことが

明日再読します
返信する
ちーさん (aruga)
2009-06-02 23:11:59
きっと、これは先輩看護師さんのご意見がもっとも適格な答えだろうと思います。
緩和医療の医師の立場からすると、認定はもっていた上で、経験を積まれることがよいだろうと感じています。認定は、基礎的なことと今後の勉強の仕方、考え方を教えてくれる場ですから、スペシャリストのスタートラインだと思います。でも、これを修得されていることとされていないことでは、社会的信頼度が異なってきます。
返信する
えびさん (aruga)
2009-06-02 23:15:00
わあ・・本当ですか。図書館に置いてある本に掲載されていたなんて、すごいですね。
また、感想などもお聞かせ下さいますと嬉しいです。
返信する
ありがとうございます (ちー)
2009-06-02 23:18:14
なるほど!どう進んでいけばいいのか詳しく知っている人も周りにいなくてすっごく迷ってたんです。
ありがとうございます。
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