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緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

在宅訪問診療の思い出(5)

2007年11月08日 | 医療
ご家族にも病状説明を行っていました。
すでに、日にち単位で病状は変化していました。
いつ急変してもおかしくはない状況でした。
ご家族は皆さん仕事をもっていらっしゃいましたが
長くない期間であろうから
やれることはしてやりたいと
ご主人や姉妹の方々がローテーションを作り
誰かはそばに居てくださっていました。

付き添っているご家族には
かねてからモルヒネのレスキュードースの
使用方法は説明していました。
これは、疼痛に対しての処置でありましたが
実は、モルヒネは呼吸苦も緩和してくれる薬剤です。
一定のルールがあるので
間隔や投与量については
事前に機械の設定を行ってありました。
幸い急な疼痛の悪化はありませんでしたので
このレスキュードースは
一度も使わないで済んできました。
しかし、最期が近くなってきて
死の前の呼吸の苦しさがでてくる可能性がありました。
ご自宅に酸素を設置しました。
その翌日くらいだったと記憶しています。
夜中の2時ごろ、ご家族から電話がありました。

「呼吸が苦しいと言っています。」

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