以前、ここで紹介したこともある西田幾太郎の短歌の一篇わが心深き底あり 喜も憂の波も とどかじと思うこの歌を見るたびに、これこそ、spirichal aspect(霊的な側面)だなあと思います。精神症状などの抑うつとかせん妄といった中枢から発生する生理的変化を伴う疾病状態とは異なり、スピリチャリティは、人の本質的な苦悩をもたらす深く、コアなものなのだと思います。最近読んでいた論文で、Palliati . . . 本文を読む
このところ、身内の疾病のことでいろいろ考えることがありました。その中で、一般論として必要だと感じた事の中から2つ。
緩和ケア病棟への初診外来の受診時には、主治医からの情報提供書は、必須にしないこと。
緩和ケア病棟の名称変更を検討のテーブルにあげること。緩和ケア病棟の受診から実際の転床にはとても、時間がかかり、その初診外来では、その時の主治医からの . . . 本文を読む
がんの放射線治療による悪心嘔吐の発生頻度は1000名ほどの前向き調査で約30%と報告されています。Maranzano E, et al. Radiother Oncol. 2010; 94: 36-41.放射線治療で悪心発生頻度が最も高い全身照射では80~100%と高率です。Spitzer TR, et al. Bone Marrow Transplant. 2000; 26: 203-10.その . . . 本文を読む
外勤先でお世話になっているカウンセラーさんから教わったこと。あいまいな喪失調べてみました。英語では、Ambigurous Lossミネソタ大学の名誉教授のPauline Bossが主に提唱し取りまとめられたサイトは次のものになります。http://ambiguousloss.com/そこに書かれていることを抜粋しました。出典は直下のURLです。
Why we all need to unders . . . 本文を読む
痛みを評価できないのですが、サポートしてくれませんか・・という依頼が来ることがあります。もう、何年も前のことですが、成人の方でしたが、ダウン症で長く小児科にかかっており、血液がんの治療を小児科で行っていました。ダウン症の方の伝え方は様々で、この方の場合は、いや、だめ、いい、あっちいって・・位の言葉ですと事前に聞いていました。さすがに何年も患者さんを診てきただけあって、左肩に痛みがあることなど治療チ . . . 本文を読む
台風5号・・九州の雨は大丈夫でしょうか。お見舞い申し上げます。岡山生まれなのですが、そのお隣の県、広島は今日は原爆投下の日でした。夏の空の青さに痛みを感じます。前回のBSCの記事・・・一番多い日には、1000名近いアクセスを頂き、その反響に驚きでした。ありがとうございます。何か、少しだけでも変わるきっかけになると嬉しいです。6月の第22回日本緩和医療学会学術大会の最後の仕事として、36本のプログラ . . . 本文を読む
2012年BSCの記事を書きました。
言葉は難しい・・BSChttp://blog.goo.ne.jp/e3693/e/4ba07e2f937e4e37beb53b327ef0c3eb
でも、未だに抗がん治療医の方々の話にBSCという言葉はよく耳にします。「もう、抗がん剤は副作用の方が強くでるようになってきたので、効果以上に体に負担をかけてしまうようになっています。これからは、 . . . 本文を読む
緩和医療学会の専門医制度
暫定指導医は、2009年~2011年4月の3年間に認定されました。これは、10年後には更新なしで、なくなります。なので・・・ 今年から専門医より緩やかな認定医の募集がはじまります。でも、症例5例、筆記試験ありなので、どうせなら、専門医を受けたいという医師が多いです。症例20例、筆記試験あり、面接試験あり。私は、今の専門医の先生方が増えるまで、立ち上げの時の専門医委員会に . . . 本文を読む
(写真は、大会公認アンバサダー佐伯先生の撮影で、川村優希さんのご了解のもと、アップさせて頂いています)九州の豪雨、いかがでしょうか。被害に合われた方、お亡くなりになられた方、心からお見舞い申し上げます。どうか、これ以上被害が広がりませんように。6月24日(土)パシフィコ横浜では、市民参加セッションを開催しました。「拝啓 若者たちへ〜AYA世代の今を“生きる”ことを考えよう」 . . . 本文を読む
先週の6月24日、第22回日本緩和医療学会学術大会での大会長講演に、多くの方にご参加頂き、心から感謝申し上げます。市民の方から、抄録を読みたいとご連絡を頂き、つたないものではありますが・・・本当に、ありがとうございます。ーーーーーーーーーーーーーーーーーー私が緩和ケア医である理由
大学時代、バレエの夢を諦められずにいたころ、膝の靭帯を切った。自分の中の空白を見ないように生きていくことを覚えた。卒 . . . 本文を読む
(写真は 第22回大会ゆるキャラ ぱりぃちゃん。ブルエラ先生が一緒に写真を撮ったのですが、ハンドメイドだと言ったら、驚愕の表情!素晴らしい人気者でした!!帝京緩和ケアチームがお金をかけない素朴なおもてなしをしたいからと、作ってくれたものです!!!)「集い対話する」をテーマに、組織委員会、ワーキンググループ、査読委員、大会事務局、大学運営事務局に支えられ、6月23日、大会初日を迎えることができました . . . 本文を読む
今週の金、土曜日に開催される第22回日本緩和医療学会学術大会。多くの方々のお力添えのお蔭で、準備が整いました。降水確率は60%位で雨のようですが、灼熱より、過ごしやすいと思います。事前登録なさった方々には、ランチョン、スイーツ、ノベルティなどの引換券が入っていると思います。お忘れになりませんように。また、合同シンポジウムの他学会名リストを急遽、事務局に準備をしてもらいました。いらっしゃった後も、受 . . . 本文を読む
後、3週間ほどで、第22回日本緩和医療学会学術大会となります。所属施設の同僚たちが、大会参加者の方々に、楽しんでいただけるよう様々な提案をしてくれました。ゆるきゃら君を作って、会期中、広報にひと肌脱いでくれることになりました。それも、お金をかけないで、おもてなし感を出すために、なんと、手作りなのです。おお・・・その気持ちが言葉にならないほど嬉しくて、お願いすることにしました。展示会場の企業さんから . . . 本文を読む
がん治療医が「抗がん治療を止めましょう」と伝える時、「また、元気になったら再開することもあります」と、付け加える場合があります。そして、同時に治療医から「緩和ケア病棟に申し込みをしたいのですが、」という相談を受けることがあります。抗がん治療の一つの目安に、PS2より良い状態(2を含む)であることが挙げられます。疾病や抗がん治療の種類によって、そうばかりでもないのですが、基本的な目安として覚えるには . . . 本文を読む
保険適応拡大されたもので気がついていなかったもの1.アミトリプチリン(トリプタノール®)末梢性神経障害性疼痛2.デュロキセチン(サインバルタ®)変形性関節症に伴う痛み
(リンク先:PMDAサイト内添付文章)1は、公知申請されていたものが認められて適応拡大となったということでしょう。本薬剤の末梢神経障害性疼痛に対する鎮痛効果は沢山臨床研究報告があります。(公知申請:保険適応外使用に . . . 本文を読む