Dr内野のおすすめ文献紹介

集中治療関連の文献紹介が主な趣旨のブログ。
しかし、セミリタイアした人間の文献紹介なんて価値があるのか?

Rapid response teamによる病院死亡率への影響

2022年09月09日 | ICU・システム
Factora F, Maheshwari K, Khanna S, et al.
Effect of a Rapid Response Team on the Incidence of In-Hospital Mortality.
Anesth Analg. 2022 Sep 1;135(3):595-604. PMID: 35977369.


Cleaveland Clinicでは2009年にRRTが導入され、2012年から麻酔科主導になった。その効果を、2005年から2018年の病院死亡率の変化を使って評価した、という研究。結論は、RRTが効果を示すには何年もかかることがある、というもの。

評価が難しい研究。解釈がちょっと恣意的な印象もある。
とは言え、結論には賛成。
RRTの導入の仕方によって、すぐ効果を示すこともあれば、ずっと効果を示さない場合もあれば、いろいろだろうと思う。だって、単に薬を投与するのと違って、有効性を示すための条件がたくさんあるんだもん。

特に重要だと僕が思うのは、RRTを成功させようと真剣になって行動する人の存在。
あなたの施設にはRRTはありますか?指導者はいますか?もしいないなら、効果は出てますか?
コメント
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