Fuu

ある日には山 ある日には畑 自然体で気分良く暮らしています。

自然歩道三大難所 その2

2007-03-09 16:16:07 | 山歩き

いよいよ私たちにとって未踏の地を歩くことになる。

いきなり 鉄階段を下りていく。この階段は わりと新しいもので 直ぐ横に 垂直に取り付けられた鉄ばしごがある。 前はこれを使っていたらしいのだけれど これは無理 私には絶対無理。 だいたい長すぎる。

Tetukaidan2_1 Tetubasigo

無事に降りるとしばらくは 両側を木々に囲まれた気持ちの良い尾根を歩く。 何だ これなら大丈夫そう。 岩古谷山の一番のハイライトは 和市から山頂までの岩場だな  なんて思いながら歩く。

やせ尾根でも 木々があると 意外に恐怖感が無いから不思議。

そう思っていたけれど 簡単にびわくぼ峠に着くはずもなく やはり時々丸太階段や 丸太の回廊が岩を回り込む。 

Marutakaidan_1 Marutakairou

やれやれなかなか難儀だ。 そうこうしている間に 道は枯葉がいっぱいで なんだか暗くなってくる。 「マムシ注意」の看板にぎくっ  確かに 暑いときにはマムシ君に遭遇しそう。 怖いから 冬場にしか来れない山だな。

あちこちにベンチやテーブルが置かれ 休憩には困らないけれど 「マムシ注意」の看板の横では 落ち着かない。

「杉の葉の絨毯だー」 「足に優しいね いくらでも歩けるよ」そんなこと言っていたけれど 時々足場が悪くなったり きついアップダウンに 会話が消える。

考えてみたら この山 里から見ると こぶが幾つもひょこひょこ出ているような山だった。そのひょこひょこを巻くのでは無く 登っては降り登っては降りを繰返すのだから かなりばてる。 丸太の階段が果てしなく続いているのを見ると 一気に力が失せる。

向こうに見えるのが鞍掛山? 希望的観測を持って言ってみるけれど 時間的にそうでは無いことも解る。 は~ぁ 

Kyuuto2 Sugijyuutan

やがて道は大きく右に曲がって すこし高いところに なぜか三角点が。707メートル

岩古谷山は799メートルだから100メートル近く下ったことになるけれど 実際には登った記憶しかない。ここまで岩古谷山から1時間ほど まだまだびわくぼ峠まで2時間は掛るな。

その前に御殿岩にたどり着かないと。

Sankakuten Tettou

オモニが 調べてきた書き付けを見て読み上げる。 最高峰822メートルで 眼下に塩津温泉 左に鞍掛山が見下ろせると書いてあるよ。

へーこんなに降りているのに 822メートルまで上がるのか? ちょっと心細くなる。 鉄塔が下まで整列しているように並んでいるところで 鹿島山 岩古谷山の岩塊にさようならをして 進む。 まだまだ長いよ。

やがて 右に大きな岩を貼り付けたようなピークが見えてくる。 あれが御殿岩? いやあんな所まで登れそうに無いよ。 でも稜線を見ると何となく登れそうにもみえるなぁ 行ってみよう!

Goteniwa  しかしここまでが長かった。 御殿岩までは左に大きく巻く道を歩くことになるが 近くに見える割には 歩いても歩いても着かない。

足もとも悪くてやっと下ったと思ったら 恐怖の急登

全体の登りの中でも ここが一番きつかったと思う。 最後に丸太の階段を上り 丸太のはしごを登り切ったら到着。

御殿岩。 裏から見ると別にどうって事無い。 昔ここに天神様が祀られていたのでこの名前があるそうです。

里から見ると途方もない大きな岩がそりたっているのだけれど 裏は 一部しか見えないのか ふつうの岩。

しかし 私はここで恐怖の体験をした。

Goteniwaura この岩には 「登るな危険」の看板が取り付けられている。登るに大変そうではない。 岩と木があるだけの場所だ。 それに本には ここから下をのぞくとすっぱり切れ落ちていて目も眩むとある。 つまり 登れるのだ。

Nさんが 「私もう来れないかも知れないから登ってくる。」リュックを降ろして身軽になって登っていく。 Iさんもそれに続く。 オモニと「お茶タイムにしようか」と どら焼きを持って後を追う。

登るのは簡単。。。かんたん。。。かんた。。。

ん? なんだか岩が揺れているような・・・ 風と 人の重みで揺れている? 岩と土が付いたり離れたりするのを見てしまった。

「ダメ 揺れている 速く降りてきて」

この岩 本当は一枚の大きな岩が立っているだけで その横にあった木々の間に土砂が積もってやがて 一見つながっているように見える そんな作りらしい。

岩の方は動かなくても 木々は当然力を受けて動くわけで 風や人の重みでゆらゆらしている。 これは下に降りてみても同じだった。 足もとがゆらゆらしている。 道理で来るときに見た御殿岩は 壁の後ろがすぱっとあいていたはずだ。

ここにはベンチもあるし 御殿岩の謂れを書いた看板もある。 取り付けた人はご存じだろうから きっと大丈夫なんだろうけれど。。。。怖かった。

びわくぼ峠までの30~40分の道は安定した穏やかな下り道だったけれど なんだか揺れている気がして 飛ぶように降りたね。

トイレが見えたらびわくぼ峠だからね。 トイレは見えない? そう言われてトイレの屋根を探しながら 祈るように歩いた。 びわくぼ峠が まるで桃源郷の様に感じてさえいた。

左側に 大きな岩が続く場所に出たと思ったら 思ったよりあっけなく びわくぼ峠に着いた。まっすぐ行くと 鞍掛山 右に降りると塩津温泉。

鞍掛山まで40分と書いてあったけれど 実際には往復そのぐらいでいけるよとのことだった。オモニはこの道も行くつもりだったようだけれど 私拒否  ゴメンね

足も大分不安だったし・・・今日は帰ろう

「ここからが スリリングなのよ。」 え? また鉄ばしごがありますか?

ここから塩津温泉までは3~40分ほどで降りられるらしいのだけれど ざれざれの道だったり 枯葉で道が隠れていたり 障子岩からの落石を心配しながら歩くのが とても怖かったのだとか・・・ それに 峠から直ぐに左の方 大きく崩壊して 奈落の底に落ちていくような恐ろしさが  そして登山道は直ぐ脇にある。

オモニはこの道を登りで使った 頭に覆い被さるような岩を見ながら斜面を登っていくのは さぞかし怖かっただろう。

Kudari1 Kudari2

これは道に見えないかもしれないけれど 道。

斜面に足を置くだけがやっとの道もある。 ふ~ぅ

落石注意の看板が無くなった辺りから 登山道は穏やかになって両側が苔むした良い感じになってきた。 古道の様だった。 ほっ

Deguti2 Nobotoke

この道を歩いて程無くしたら タイムトンネルから抜けたように 日の光が見え その先に車が私たちを待っていた。

楽しかったけれど 緊張の連続の山だった。

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
どらさん、こんばんは (ジオン)
2007-03-09 22:59:11
どらさん、こんばんは
下見、ご苦労様でした。m(__)m
御世話になります。

いつもありがとう。
私はそんなに健脚でないので
(^_^;)、皆さんに会うのが楽しみで行きます。
簡単に登れる山をよろしくね。
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 これはこわいわ。 (だび)
2007-03-10 05:02:52
 これはこわいわ。
 キケンですよ、ほどほどに。
 若い頃に奥穂高から北穂に向かうときチェーン1本のところがありましたが、それより怖そうですね。そこはチェーンにつかまって蟹歩きだったけどこれだけ急だと怖いですね。
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嫌々ジオンさんが 健脚でなかったら 誰が・・・... (どら)
2007-03-11 00:10:19
嫌々ジオンさんが 健脚でなかったら 誰が・・・ 本当は面白い道なんです。 オモニにとってはお気に入りの山だそうですよ。
自然歩道にもこんな一面があるのだと 改めて認識できる山です。 でも緊張感はいっぱいです。
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ダビさん でしょ? でしょ? これが東海自然歩... (どら)
2007-03-11 00:13:40
ダビさん でしょ? でしょ? これが東海自然歩道なんです。 でも整備はされているので 慎重に行けば 結構おもしろ山だと思います。
奥井三河の山や南アルプス 海も見える 富士山も頭だけだけれど見えた。 西は西で 山々 山 山がいっぱい。
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またまたスリル満天の山歩きでしたね。 (山小屋)
2007-03-12 17:56:36
またまたスリル満天の山歩きでしたね。
「岩が動いている!・・・」危ないですね。
岩の隙間に小石や落ち葉が積もって道のようにみえたのでしょうね。
ここには「危険防止」のロープを張るべきでしょうね。
事故がなくてよかったです。
山には安全にみえても危険な場所はたくさんあります。
気をつけて歩いてください。
富士山がみえてよかったですね。
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山小屋さん 危険登るな!の看板は確かにあったの... (どら)
2007-03-13 14:42:12
山小屋さん 危険登るな!の看板は確かにあったのです。 本にも 岩の上から 塩津温泉が眼下に見えると書かれていて・・・無視して登りました。
誰も揺れていることに気づかなかったようですが 私はわりと心配性なのでしょうか 直ぐに異変に気づきました。
怖かった。 ずっと足もとの揺れが気になって仕方ありませんでした。
何処まで無茶をするか? 線引きが難しいです。
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