植物園の左から登山道に入る。 メンバー5人 私の体力不足で みんなが集まれるのはここだけになった。
この道はおかしい。 登山道と言うのに ロープウェーですぐそこまで誰でも来られてしまうから 観光客半分 登山者半分といったところ。
ヒールの靴だったり サンダルだったり ショルダーバッグだったりの軽装の人々が植物園の続きでいけるところまで行ってみようと思うのか 目が点になる事がある。
いくらかはそれでも 結構上の方まで行ってしまい 時々水分不足で 座り込んで苦しそうにしている人々にも会う。
初め緑の中を気分良く歩いているのだけれど だんだん階段の道になってきて これが何処まで続くの~ になる。 当然だけれどね 何しろ標高差900メートル何だから。
カラマツソウは 今が一番良いところだろうか? ふわふわの花びらは から松の新芽を思わせる。
ツマトリソウは ここからずっと8合目ぐらいまで続く。 清楚な様子が美しい。 私のピンぼけはその姿を想像するのが難しいね?
程なく 行者小屋に着く。 この登山道では 行者さんに出会う事があまり無いのだけれど こういった行者さんを 相手にしたと思われる山小屋のようなお店がたくさんある。覚明さんはこの山を開山された行者さん 横には神社が祀られ すぐ先には修行をされたという河原のような岩場がある。
行者小屋を出た辺りから いよいよ急登が始まる。 延々と続く階段に 汗だらだら ゆっくりゆっくり
この辺りから私たちを悩ましていたものは小さい虫。 ぶんぶん周りを飛び交って 目と言わず口と言わず 鼻と言わず 穴という穴に飛び込んでくる
時々噛んでじゃりっ
すれ違う人もご挨拶の印のように手をひらひらとさせて 虫を追い払っている。 山歩き楽しめないっ
道ははっきりしているので 先に進んでもらうように打ち合わせをしてあった。
それでも遅れ始めた私を気遣ってピーちゃんが 時々上から声をかけてくれる。
高山病になりやすいので 無理は出来ない。 今日は暑さもあって去年の秋よりも気がする。
しかし 進まないといけない。 宿は頂上直下の二の池新館だから
登山道のコイワカガミが 疲れている私を 励ましてくれる。
長い長い登り道に あえぐ。 時々立ち止まって後ろを振り返る。
展望は無いのだけれど 登ってきた道の向こうにだけ 景色が垣間見られる。高いところまでやってきた.足下は岩ごろごろ
上から降りてきた強力さんがあろう事かずりっと転んでしばらく 立てなかった。 心配したけれど プライドもあるのか やがて立ち上がってさらに降りて行かれたけれど。。。きっとアルバイトの強力さん
だいぶん高く来たから もうじきだね。 この先にあの女人堂の赤い屋根が 見えるはず。
そう思って気持ちを奮い立たせていると 上からピーちゃんの声がする。
「桜だよ 桜」
山桜の一種に違いない。とても小さな花だけれど 確かに桜だった。
女人堂が近いとぬか喜びであったわけで さらに気を入れなおして頑張る。
勾配が少し緩くなって周りの景色も 高山独特の景色になってきた
ナナカマドの木が目立つ様になる。
今度こそ
ん?
ハナイカダみたいに 葉っぱの真ん中と思ったのだけれど よく見ると葉の付け根から細い茎を伸ばして葉に沿うように花を付けている。
おもしろい花 このときは分からなかったけれど 家に戻ってから これがヒョウタンボクであることが判明。
二つの花がやがて実を付け寄り添うと ひょうたんのようになるのでヒョウタンボク 有毒だそうです。可愛いからって食べたりしないように
そんなときに ひょこんと 御岳の山頂が見える。 あ やっと八合目まで来たんだ。 ふぅ
美しい姿を見せている御岳だけど 険しそうだし まだまだ先が長そうだった。 一休み一休み