石巻から葦毛湿原まで
何キロあるか知りませんが とにかく長丁場。 浜名湖の北から 南までを平地では無く山の尾根をひたすら歩くと言っても過言ではない。
一ヶ月前に同じコースを歩いて休憩を含めて7時間。 そのときは 石巻山頂上まで行かなかったし 普門寺にも降りることは無かった。
今回は 遠来の客にそこも案内したくて まず朝は30ふん早く出た。 そして途中の観光道路を 豊橋の友達の協力を得て車で移動 40分の短縮
1時間強の時間を作って出かける。
それでも ぎりぎり 何かあると日がおちて真っ暗になるだろう。
のんびりしていられない。
一番のネックは私の膝 低山だし この間歩いたときも大丈夫だったからと思っても その遅さで迷惑かけないかひどく心配。 豊橋の友達も それを心配してくれての今回の協力だったんだろう ありがたい。
彼女 「どうしても普門寺は見て欲しい」と言っていたし。
歩いた歩いた 合計8時間半の山歩き。今回は中電の鉄塔に添って歩く事になる。
鉄塔の数を数えながら 何となく展望が開けてきたぞと思うと鉄塔。大知波峠から 7つめぐらいで多米峠
とても良いお天気で 富士山もはっきり見えた。 こんなことは珍しい。
鉄塔をまく風の音だろうか?稜線はごうごううなり声。 時々木のこすれる音がきゃんきゃん言っている。 尾根歩きとは言っても 結構アップダウンがあり 汗を拭き拭きの山歩きだったんだけれど 和たん あれ? 雪が大好きで雪を追いかけて山登りしている人が 寒いってダウン着ているよ。 ジャケットの上にダウンだよ。 ま 私は肉ダウン着ているしね。
山は 綺麗に紅葉していて 点描法で書いたような彩り 時々展望が開けると 振り返ってパチリパチリ。 鉄塔で 「よい子は登らない」と書いてあると「私よい子じゃないもん」と よじ上り どうしても 少しでも高いところがあると登ってしまう。
多米峠から 気が遠くなるようなアップダウンを 5回ほど繰返しただろうか? 雨宿り岩につく 当然登る。 今回のコースは 山と浜名湖 海 いろんなものが見えてその開放感は気持ちよい。 雨宿り岩を反対方向に降りようと挑戦しているジオンさんを見てびっくり。 無理だと思うけれど・・・いくら彼女がフリークライミングやっているっていったって
降りてきて反対側に廻って 無理だったかもと言いながらも 諦めきれない様子。 一番左のおくに廻って 「ここならいける」と言う。 ひえーっ きっと次には挑戦するに違いない。雨宿り岩から これからのコースを山の稜線を辿りながら確認 ふーん少なくても大きな大登りと大下りが3つはあるな。
そこから15分ほどで神石山につく。 昔航空灯台があったところ。 そのせいか 通りすがりの小さな場所の印象なのに 一等三角点があった。 そこに豊橋の友達が 葦毛湿原から登ってきて待っていてくれた。 もう普門寺まで行って道を確認してきてくれている。なんと言うこと。 ありがたい。 本当に彼女にはお世話をかけっぱなし
普門寺が 船形山の中腹って聞いていた割には うんと下の方で 滑りそうな急降下を 繰返す。「これは中腹では無く 下腹部だよね」何となく卑猥な言葉が浮かぶ。
え? と言うことはまた登らんといかんよ。 降りてみると 高いところに山の稜線が見える。あれはまるで空の道だ。
でも 実に綺麗な紅葉だった。 ヤマモミジははっぱが小振り 日の光を透かして見ると本当に綺麗。 赤ありオレンジあり黄色あり 緑あり
しばし古刹と紅葉の調和を眺めて 疲れを忘れる。
登りは 疲れもあってしばし立ち止まって小休止したものの 想像よりは早くついた。 船形山が少し低いのかもしれない。
葦毛湿原に降りる頃には 豊橋の町が夕日に赤く染まってきらきら おっとうっかりしとれんよ 日が落ちたら 山の中で真っ暗。
なのに 豪傑和たんは 「日の落ちるのをここで見ていたいな」とのたまう。 うんうん 綺麗だろうね と思いながら ふと二年前 多米峠から足もとも見えなくなった山道を駆け下りてきた体験を思いだす。 ぶるぶる
幸い人の顔や 足もとが見えるまでに下山
安心した私たちは 湿原の出口でヘッドランプを付けて ぜんざいを戴き 充実した一日に感謝
ついでに 頑張ってくれた膝に感謝。