OG's Family Chronicle & Diary 
Formula H,AlfaRomeo 8C Competizione,996Cab,RangeRover
 



大阪から戻った翌週、どうしても憧れを捨てきれぬ
あのLotusに会ってきました。

魅惑のパーツたちがディスプレイされた
ノスタルジックな雰囲気が溢れるクラシックガラージ。
イタ車やドイツ車にはない英国車だけが持つバンカラさとスノッブさが同居する
何となく味わいのある光景に思わずウットリ。
「あぁ、わたしもジェントルマン・レーサーを気取ってみたい・・・」(爆)

 

トニー・トンプソン・チューンなるセミレーシングエラン。
ボディーのチリもかつて見たことがないほどにキッチリ出ています。
セミレーシングらしくセッティングされて車高も雰囲気バッチリです。

 

 

内装もミントコンディション。
ダッシュの割れ、歪みもなく、こんなElan、正直申し上げて初対面でありました。
この時点で、もう、すっかり参りました、私。

 

 



で、早速、赤ナンバーを取り付けて、勇躍、摂氏35℃のカントリーロードに
飛び出してみたわけですが、、、

くぅ~、試乗の機会を与えていいただいて良かった。
正直申し上げて、高回転型だからかアクセルレスポンスがトロいです。
サスストロークが短いせいか、轍に足を取られて極端にフロントの落ち着きが悪く、
何の前触れもなく横っ飛びします。
シフト、ストロークは小さいのですが、重くて積極的にシフトする気になれません。
これでは、いくらサーキットでタイムが出たとしても、全然、楽しいはずがありません。

 

 


これだったら、何とかチューンなる冠がない、比較的、素に近いこちらのS1の方が
遥かに自分にマッチしているのでは?と感じたのでありました。
が、しかし、こちらのS1は長らく始動されておらず、
試乗にはそれなりの整備が必要とのことで、
肌で感じる体験は出来ませんでした。

残念ながら、自分にはエランと言うマシンが
マッチしないのだろうと思っていたところ、
実は数日前、半額ほど(具体的には350)のエランが売りに出たのでありました。



早速、試乗に及んだこのマシン、
ショップのオーナー様曰く、全くの“ノーマル”ですよ~、
との事だったのでありますが、、乗ってみてビックリ、
これが、本来の性能が出ているエラン、The Elanだったのであります。

軽く指で捻るだけでコクッコクッと決まるウルトラショートストロークなミッション、
スロットルベダルを数ミリ踏んだだけで弾けるツインカムエンジン!
あぁ~、これが本物のエランだったんだぁ!!
これなら、TC2000、5秒も行けるかも~!!!
このマシンがDHCであったなら、即金購入だったでありましょう。

さてさて、本題は好奇と憧憬でありました。
この2つの心情は、いまだ経験せぬ相手対象について
抱くものであることは言わずもがなの事であります 。

エランに対する好奇心と憧憬の念は数十年前から持っておりますが、
それはエランを所有したり深く関わったことがないからで、
言い方を変えれば、エランを所有すれば自然に消え行く心情なのであります。

好奇と憧憬の念が消えた後もElanを
末永く愛していけるのかを考えなくてはなりません。

カミソリのような操縦性とライトウェイト、
突き詰めれば、フォーミュラー隼に敵うはずもありません。
ある程度安楽にスポーツカーを操りたいのなら、
8Cで十分でありましょう。

隼と8C、全く異なる対象ではありますが
この中庸を極めねばならないとおもっているのであります。 



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365GTC/四にヒドイ失望感を味合わされた後、
新たなる夢を求めて、今度は一路大阪へ向かいました。
初めてお会いする在阪のロメオ・マエストロ Carlo Cici氏、
実は今から30年以上前に尼崎の路上で接近遭遇していたことが判明しております。

それは、1980年春にロメオスパイダーで敢行した
九州一周下道ドライブの復路での出来事だったと思われます。
まだ若き高校生であったCaro Cici氏は、尼崎の街を走り抜ける、
私の黄色い2000スパイダーを目撃した(かもしれない)そうなのであります。

当時輸入されたレモンイエローのスパイダーは伊藤忠調べでわずか3台。
現代のエンツォなどとは比べにならぬほどの希少車ゆえ、
まず、間違いないだろうという結論にいたっています。 

 

氏のファクトリー。
ノルド系ロメオの宝箱。
見れば、何と関東圏のクルマも2台ほど整備で入庫しておりました。
 

 

組み上げられたエンジン。
久々に見たノルド系ロメオのツインカム、何と美しいことでしょう。
磨き具合の頃合いもピッタリ、素晴らしい光景でありました。
 

 

 

さて、今回の訪問はコチラの試乗が目的であります。
 GTamオーバーフェンダー付きのヤンチャなモディファイが
スノッブなオリジナル至上主義へのアンチテーゼぽくって、
「俺、こんな改造しちゃったぜ!」みたいなところが最大の魅力であります。

東大阪の幹線道路をドライブさせていただいた結果、、
 大昔の思い出は往々にして美化されていることが多くて、
時が流れてあらためて会ってみたらガッカリということが多いのものです。
しかし、この娘の輝きは今もまったく変わっていなかったのでありました。

そして、自分がクルマに求めているものは何なのかが朧気ながら見えてきたのでありました。
それは端的に申し上げれば「ドライブに没頭できること」であります。
ワイドフェンダー&ワイドホイールでスポイルされた直進性のせいでステアリング操作にも気を抜けませんし、
何より、つまるところスティックシフトを操作するということが思った以上に大切の要素になっていたのでした。
8Cは以前にも記した通り、楽しい車ではありますが操縦に没頭するには至らず、
極端な言い方をすれば他の考え事をしながらでも操縦できるのであります。 

 

 

 

そして、結局のところ一番刺さった一台は、在り来りな結語になってしまうのですが
学生時代に3年間9万キロを共にした、このマッキナと言う事になるのでありました。 

 

 

 

クゥ~、、、、
涙が出そうなほどありましたよ、あまりの愛しさに。
ファクリー仕様で5700rpmのレッドレヴが、Carlo Cici様の
鼻のアブラで、何と7000rpm!!

何と、素晴らしいことでありましょうや!!



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まぁ、それほど大袈裟なものでないことは理解しているつもりですが、
そのたかがクルマのために命を削って仕事をするほどなのに、
最近なかなか思うような恍惚のドライビングを味合わせてくれる対象に出会えません。

そんなおり、1960年代のクラシックFに会いに行ってみました。

土曜日の昼下がり、東京を離れた神奈川県某市のショップなのに、
何と、顔見知りの方が偶然にもいらっしゃっているじゃありませんか。
まさに同病相哀れむ、、同じ穴の貉、、言い方はいろいろあれど、
要は齢50をはるかに越えた、いいおっさん二人がRoman求めて彷徨っているわけであります。

 

 

その方が乗ってこられたP、もちろんReplicaではありません。
恐れ多くも、356AにVWエンジンをフルチューンして載せちゃってます。(笑)
フルオリジナルはもちろん価値あることでありましょうし、
正統派であることは重々承知しておりますが、こういうことやっちゃうTさま、
愛すべきCar Guyなのであります。

 

 


で、肝心のフェラーリ365GTC/四、
結論から申し上げれば、私にとって、あくまでも私にとってでありますが、
箸にも棒にもかからない代物だったのでありました。
Dinoとは全く比較にならないほど恐ろしく低いシャシの剛性感、
あまりにトロいステアリング&ブレーキ。

もともと、十分に想像できたことではありました。
大昔に、365GTB/四、いわゆるデイトナを操縦させていただいた時にも
エンジンの歌声は素晴らしくとも、操縦感覚はいすゞエルフか
三菱キャンターと言った印象だったのでありました。

今回の印象も、残念ながらそれを大きく上回るはずもなく、
これは操縦で恍惚感を得るクルマではないなとの結論に達したのでありました。 



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