勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

自転車

2008-01-09 23:47:53 | Weblog
 狭くはないが、決して広くない歩道を歩いていた。後から声がかかった。
「おやじさん、左側を自転車が通りま~す」。ベルを鳴らさず、ゆっくりと一台の自転車が通り過ぎた。同年代の男性である。
 自転車のマナーの悪さが取り沙汰されている昨今、歩行者と自転車との衝突による死亡事故も少なくないという。通勤に買い物に、僕にとって生活必需品の自転車。歩行者や、自転車同士でぶつかりそうになったことも何度かある。狭い場所では、止まって道を譲っても、当然のごとく走り去る人もいれば、会釈をしたり、礼を言う人もいる。マナーも様々だが、自転車による罰則も厳しくなり、ベルの鳴らしかたひとつにも規制があるようだ。

 声をかけて通り過ぎた男性が、交差点で信号待ちをしていた。「貴方は人にやさしいんですね」と声をかけると、彼、「酔っ払いに怒鳴られたんだよ、『バカヤロー、ぶつかるな!』って。自分からぶつかって来たくせに」そう言って笑った。

 信号が変わると、横断歩道にはみ出して止まっているタクシーの前を、「運転手さん、前を自転車が通りますよ」と、大きな声を掛けながら走り去った。爽やかな風が吹きぬけたようで、心が温かくなった。

 僕にはこの真似は出来ないだろう。せめて心の中で言ってみよう。心でも言えば行動に現れるかも知れないから・・・♪

危険運転

2008-01-08 23:10:23 | Weblog
 一昨年の8月、福岡市で起きた幼児3人が死亡した飲酒運転事故。福岡地裁は、危険運転ではなく、過失事故の判決を下した。事故の鮮明な記憶は、既に1年半近くも前とは思えない。

 危険運転致死罪の成立には、アルコールで正常な運転ができない可能性があるだけでなく、現実に道路や交通状況に応じた運転が困難な状態にあることが必要だという。しかし、判決のポイントには納得できない。

① 事故現場までの8分間の運転で蛇行運転や接触事故の形跡はなく、右折やカーブを普通に走行していた。  

 事故現場までの走行に接触事故がなくても、偶々事故がなかっただけで、現場で大事故を起こしているではないか。

② 事故直前に衝突回避措置を講じた。

 事故直前の衝突回避は、酔っていたとしても誰だってするだろう。それが酔っていない理由になどならない。

③ 飲酒検知器は酒気帯び程度、検知時には、千鳥足や足がもつれる状態になかった。

 検知前に大量の水を飲んだと聞く。それをどう判断するのか?また、大事故を起こせば酔いも覚めるだろう。

④ 夜間の交通量の少ない道路での、時速80~100㌔は異常とはいえない。

 異常でなければ酔っていないというのなら、酔ったらすべてが異常でなければいけないのか。

⑤ 運転開始に酔っていたのは明らかだが「正常な運転が困難な状態」の結論を導くことはできない。

 正常な運転が困難だから事故を起こしたのだろう。

⑥ 原因は脇見運転。しかし、脇見の間も前方への注意を完全に欠いていたとは言い切れない。

 まったくナンセンス。前方への注意を欠いていないのに事故を起こしたのなら、酔っていたからではないのか。

⑦ 総合してアルコールの影響で正常な運転が困難な状態とみとめることはできない。

 転落した車を救助しようともせず、逃げたうえ自己保身のための様々な隠蔽工作。3人の子供たちのかわいい映像を見るにつけ、ご両親の胸中を察するに余りある。加害者の事故後の行動も含め許せない。酔っていたのは事実なのだから。

 この事故が危険運転でなくて、何を危険運転というのか?いつも司法は、加害者にやさしい。

禁煙タクシー

2008-01-07 23:21:27 | Weblog
 7日から東京都をはじめ、埼玉県、福井県ではタクシーが全面的に禁煙となった。この傾向は全国的に広がりつつあるという。タバコを吸わない僕にとっては歓迎だが、愛煙家にはつらいことかもしれない。
 僕は生れてこの方、ほとんどタバコを吸ったことがない。若い頃いたずらで口にしたことはあるが、その数は1箱分はないだろう。禁煙の辛さも知らない。肺まで吸い込んだこともないので、腹は真っ黒だが肺は多分きれいだ。

 だからといって、そばでタバコを吸われることが嫌ではない。煙にむせるとか、匂いに耐えられないとか、そんなことはない。自分の責任での喫煙にとやかく言うつもりもない。だが、喫煙者は、タバコは他人にも害を及ぼす、ということを認識して吸って欲しい。少なくとも目の前で吸うときは一言断る気遣いが欲しい。歩きタバコや、ポイ捨ても許せない。特に、指に挟んで火のついた部分を外に向けて歩く輩には憤りを感じる。

 タバコをやめるのは簡単だという。なぜなら、何度でもやめられるから。他人の前で平気で吸っていた人が禁煙をすると、そばで吸われることを極端に嫌がる傾向があるのも面白い。タクシーに乗ったときのタバコの残り香はいただけないので、タクシー禁煙は大歓迎である。

春の息吹

2008-01-05 23:56:20 | Weblog
 本格的な寒さはこれからというのに、早くもほころびはじめた数輪の紅梅が陽光に輝いている。通りすがりの年配の方、「毎日ここを通るけど、元日には一輪だったのに、もうこんなに咲いたよ、今年は早いねぇ」。そう言って立ち去った。

◇ 梅 ◇

火事を見に
土手にのぼったら
火事は川のむこうの村だった
こたつの中の炭火のように
そこだけが赤く
音も人の声もしなかった

闇の中に腰かけていたら
どこからか
花の匂いがしてきた

-星野富弘さん-


 冷たい川風が頬を刺して通り抜けた。年が明けたばかりの墨田公園の片隅にある梅園。冬来たりなば・・・というけれど、移ろい行く季節の足音は、着実に歩を進めている。そこだけが赤く燃えるような紅梅の香りに、時の流れの速さを感じる。春遠からじか。

施無畏

2008-01-04 21:40:44 | Weblog
好天に恵まれた東京のお正月。浅草の観音さまには多くの親子連れが訪れた。

◇ 観音さまの心を ◇ 

赤ん坊の泣き声を聞いただけで
母親には赤ん坊の気持ちがわかる
そのとき母親は
子供にとって観音さまだから

母親は子供の気持ちになりきるから
子供の訴えがよくわかる
母親は子供の声を
ただ耳で聞いているのではない
子供の声を
全身で観ているのだ
母親は子供の声を観るから
子供の観音さまだ
 

子供の気持ちがよくわかり
観音さまだった母親が
子供が大きくなるにつれて
子供の気持ちがわからなくなる
観音さまでは
なくなってしまうからだ
なぜ・・・・・?

他人の子との比べっこ
そんとく、勝ち負け、競争心
教育投資なんていう
そろばん勘定が
母親の心を汚染してしまうからだ


世のお母さん方よ
そんとく離れた観音さまの心を
再び取り戻して欲しい
人間の作った今の価値観を
根底から変えることのできるのは
いままで観音さまだったお母さん
あなた自身です

あなたにとって
一番大事な子供が
そんとく勝ち負けの
競争に疲れて
ある日突然
ビルの屋上などから
飛びおりないうちに





飛びおりてからでは
おそいんです

-相田みつをさん-


 浅草の観音さまの像の上、天井近くに『施無畏』という横額がかけてあるという。施無畏(せむい)とは、無畏を施すということ。は、おそれ、不安、無畏はおそろしくない、安心ということ、だから観音さまのことを『施無畏者』ともいうそうだ。(参考資料・相田みつをさん「一生感動一生青春」から)

 お子さん、お孫さんたちに囲まれて、『ここへ来たら、こわいことは何もない、安心だ』そんなお正月を楽しく過ごした『施無畏者』のお父さんお母さん。お正月も終わりですね。

ねずみ小僧

2008-01-03 00:35:04 | Weblog
明けたばかりの2008年・ねずみ年。浅草には夜な夜なねずみ小僧が出没するらしい。
 黒装束にほおかむり、ねずみ小僧次郎吉は、闇夜に参上し、大名屋敷から千両箱を盗み、貧しい町民長屋に小判をそっと置いて立ち去った。(ねずみ小僧伝説)

 大泥棒の代表は、西の石川五右衛門、東のねずみ小僧次郎吉。二人とも実在の人物である。特に次郎吉は、人を傷つけず現金だけを盗み出し、貧しい人に施すことから、義賊としてその名を馳せた。
義賊とは、金持ちから金品を盗んで貧民に分け与える義侠的な盗賊をいう、とある。
 
 2007年、日本中に出没した盗人猛々しい『偽賊』がいた。あちらでもこちらでも「偽」を掲げ、騙した挙句のオジギビト。記者会見では、息子に言い訳を一言一言指示する鬼ばば偽賊。息子からたしなめられて真実を白状する、開き直り親父偽賊。年金と偽って、貧しい国民が将来のためにこつこつ預けたお金を返さない国家偽賊。

 様々な偽賊がはびこった2007年は去ったが、ねずみ年の2008年、浅草に現れた義賊、ねずみ小僧次郎吉は、貧しい勿忘草に福沢諭吉さんを大勢連れてきてくれないだろうか。

初詣

2008-01-02 01:19:01 | Weblog
 雲ひとつない快晴に恵まれた東京の元日は、寒さも一入(ひとしお)。暮れの部屋の模様替えに手間取り、今年もとうとう年賀状を出しそびれてしまった。そこでメールで新年のご挨拶。メールなどという便利なものができると怠けにもなる。

 天気もいいし初詣にでも出かけようかと迷っていた。そこへコスモスさんからの返信メール、「これから浅草寺へ出向きます」。すぐに電話した。「ご主人も一緒でしょう、初詣ご一緒しませんか?」

 ということで、待ち合わせて向かった浅草寺。なんと長蛇の列。おまけにその行列は、遅々として進む様子もない。出直すことにして、混雑する浅草界隈を歩き、お茶でも飲もうとビューホテルのロビーの喫茶室へ行く。しかしここも満員。かろうじて待ち時間も少ないレストランでの軽食と喫茶で、しばしのおしゃべりに花が咲く。話好きのご主人との楽しい会話は尽きることがない。

 「話の続きは我が家でしませんか?」とのお誘いに遠慮するお二人を、無理やり我が家に招き、おしゃべりは続く。滅多に来客のない我が家だが、模様替えで片付いたばかりの部屋でよかった~♪
 楽しく続くおしゃべりに名残を惜しみながらも、再び3人で浅草寺へ向かう。午後の9時を過ぎているというのに、行列は途切れることがない。改めて出直すことにして、初詣はおあずけにした。

 ブログをはじめた頭初から、欠かさずコメントをくださるコスモスさんは、PCを通じて知り合ったダンスのお客様でもある。そして、同じくダンス好きのご主人とお会いできたのも、PCが縁であった。キーボードを打つ手は、脳梗塞の後遺症による痺れが残っているそうだが、そんなハンディにもめげずに最近始めたブログ、「お出掛けマニア」 では、「旅がらす」というハンドル・ネームで、いいお付き合いをさせていただいている。PCは多くのつながりを拡げてくれる。年の初めのうれしい来客に、今年もいいことがありそうだ。

新春

2008-01-01 00:00:00 | Weblog
謹賀新年

◇ 10ぴきのねずみ ◇

おうみのねずみ
くるみをつまみ

さがみのねずみ
さしみをうのみ

つるみのねずみ
ゆのみでゆあみ

ふしみのねずみ
めやみになやみ

あたみのねずみ
はなみでやすみ

あつみのねずみ
むいみなそねみ

きたみのねずみ
はさみをぬすみ

いたみのねずみ
かがみがかたみ

たじみのねずみ
とあみがたくみ

おおすみねずみ
ぶきみなふじみ

谷川俊太郎さん


わがやのねずみ
かみになやみ

今年もよろしくお願いしま
チュ~♪