勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

2014-04-14 23:48:46 | Weblog
 冬の間、ベランダにある土だけの味気ない、いくつかの鉢から次々と芽が出てきた。芽とは、新たに生じて成長しようとするものをいうとある。また芽という文字は草かんむりに牙と書き、牙のように突き出た草木の新しい「め」を意味するのだとか。芽吹くことを角ぐむともいうらしい。そういえば『早春賦』の2番の歌詞に氷解け去り葦は角ぐむ、とあったっけ。


 昨年は一株だったカサブランカが、二本の芽を出した。百合の女王ともいえるカサブランカの真っ白で大きな花とその芳香が僕は好き。花とは無関係だが、映画「カサブランカ」の名台詞「夕べはどこにいたの?」 「そんな昔のことは覚えてないね」 「今夜、会ってくれる?」 「そんな先のことはわからない」 などと気取ってみたいものだが、僕には似合わないか。「君の瞳に乾杯」は、もっとキザだし。。。


 花の蕾が、橋の欄干の上にある「擬宝珠」に似ていることからその名が付いたというギボウシは、土の中から次々と牙を剥く。昨年は花を咲かせなかったが、今年は期待しよう。


 プランターの隅で知らぬ間に、そして控え目に、牙というより何かを掴む手のような芽を出したのは紫蘭。谷村新司さんは「陽はまた昇る」で、鉢植えの紫蘭の花 朝の雨にうたれ・・・明日の貴方のために あえて言おう『さよなら』と、と詠ったのは、紫蘭の花言葉「あなたを忘れない」を意味しているのだろうか。。。


 風知草も、半夏生も、一足早く芽を出して春の陽射しを受けて葉をゆらせている。春は芽吹きの季節、芽生えや萌芽、発芽、芽ぐむ、などなど、芽に関する言葉も多い。


 いいことが起こることを『春が来た』という。もう早春ではないが、我が家の遅ればせの芽吹きの季節は、何かいいことが起こるかもしれない。僕の春はもう遅すぎるが。。。