2019年1月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:2607ページ
ナイス数:181ナイス
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■お迎えに上がりました。 国土交通省国土政策局幽冥推進課 (集英社文庫)
国の公共工事に支障となる地縛霊を成仏させることを業務とする国家公務員、その国土交通省国土政策局幽冥推進課というありそうでなさそうな(ないって)名前を持つ職場のお仕事小説。語り口も考え方もイマドキの若い子風(←昭和的なレトリックだ)で同僚は全て妖怪という正統派のファンタジーだが、妙に現実社会と折り合いがついているところのギャップが面白い。かと言えば、女の子が地縛霊となってしまった理由に涙し、先輩に啖呵を切って地縛霊を助けに行く場面は鳥肌ものだった。山田さんの家族の描写も良かった。続編も読むよ。
読了日:01月24日 著者:竹林 七草
https://bookmeter.com/books/12180240
■ウズタマ
いやー、もっとドロドロしてて悲惨で凄惨な真実が隠されていると思って(期待して?)いたら、仏様のような青年でした。イカンイカン、もっと素直に読まなくては。傷害致死っていうより、正当防衛じゃないの?という疑念が頭を過ったものの、正当防衛だったら物語がそこで終わっちゃうよね、などと粗さがしをしているのは自分の心が荒んでいる証左です。最後のデートだと思っていた紫織さんの神対応にホロッとしました。
読了日:01月19日 著者:額賀 澪
https://bookmeter.com/books/12454909
■AX アックス
人を簡単に殺すし簡単に死ぬので「リアリティが無いなー」というのが第一印象。恐妻家の殺し屋、しかも引退したがっている。そんな盛り上がりに欠ける殺し屋家業が延々と続く中、主人公の殺し屋もたった1行で死んでしまった。しかし、そこからの展開が伊坂ワールド。最後の5ページで奥さんがどれほど幸せだったか、最後3ページで殺し屋が奥さんをどれほど愛していたのか、そして本を閉じた後、殺し屋が死ぬ瞬間にどれほど満ち足りた気持ちでいたのかがわかります。やられた~(涙)
読了日:01月17日 著者:伊坂 幸太郎
https://bookmeter.com/books/12050216
■ウォッチメイカー〈下〉 (文春文庫)
アップダウンの激しいジェットコースターのように物語は二転三転する。驚愕!というほどではないけれど意表を突く何でもアリな展開が面白い。完璧な犯罪計画に美学を求めるウォッチメイカーとキネシクスの達人で100%嘘発見器のキャサリン・ダンスがバイプレイヤーとして物語を一層魅力的なものにしている。この二人にはそれぞれ続編があるようだ。ラストシーンのアメリア・サックスと老刑事の対話は落涙もので、亡き父を忍ぶ娘の姿に慈しみと安寧が滲み出ている。いくつかの不満はこのラストシーンで全て払拭された。
読了日:01月13日 著者:ジェフリー ディーヴァー
https://bookmeter.com/books/772997
■ウォッチメイカー〈上〉 (文春文庫)
購入から8年、積読中3回挫折して4度目の正直でやっと読了。「ボーン・コレクター」の続編(デンゼル・ワシントンのはまり役)で、2007年「このミス第1位」、「週刊文春ミステリーベスト10第一位」、「日本冒険小説協会大賞、海外部門第一位」を受賞。前半は登場人物がみんなイライラしていてイマイチ感情移入できなかったけれど、後半に進むにつれ、いい感じのカオスになって来た。今後の展開に期待です。
読了日:01月11日 著者:ジェフリー ディーヴァー
https://bookmeter.com/books/772995
■改訂新訳ライフヒーリング(旧ライフ・ヒーリンク゛) You Can Heal Your Life
当たるも八卦、当たらぬも八卦ってところでしょうか。本は出会いなので、この本に出会って救われる人がいる・いた、ってことは理解できます。タイミングもあるんでしょうね。
読了日:01月06日 著者:ルイーズ・L・ヘイ
https://bookmeter.com/books/4632004
■青春ブタ野郎はハツコイ少女の夢を見ない (電撃文庫)
2018秋アニメで5巻(と6巻の一部)までオンエアーしてクローズしたものの、続きが気になって6・7巻まで買ってしまった。結果、ハマりました。テレビシリーズは、今夏に公開する劇場版までの壮大な伏線でしかなかった。この最後の7巻でやっと完結する。うまいわー、こりゃ映画館行かなきゃだわ。タイムリープにパラレルワールド、シュレディンガーの猫やらラプラスの魔女やら量子もつれに解離性同一障害と厨二病ネタを余すとこなく盛り込んで、語るは「純愛」。これだからラノベはやめられませーん。
読了日:01月06日 著者:鴨志田 一
https://bookmeter.com/books/11197333
■いい子に育てると犯罪者になります (新潮新書)
いろいろと極端な表現はあるものの、おしなべて良書であると言える。一般的な考えに対する反対意見ばかりを述べているようで、強固な固定概念を持った人にはこのくらいの言い方をしないと刺さらないのだ、という表現者・教育者としての真剣度が窺えます。親としての自分と子供の関係を振り返った時、自分は親に何を望んでいたのか、子供は今、自分に何を望んでいるのかを考えました。ありのままを受け入れ、赦し、寄り添う。気づかぬうちにトラウマになっていることもあるだろう。それでもただ一つ望むことは、生きてほしい。(元気ですけどね)
読了日:01月04日 著者:岡本 茂樹
https://bookmeter.com/books/10613370
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