これらの「三つの説」は一般の常識が元になっています。
ですから自分の知識とか判断という枠のなかに限られたものです。
私たち衆生を含めてこの世界はすべて「因縁果のもの」です。
ふつうは「因果」といいますが、因と果の間には必ず「縁」が有(在)ります。
「縁」が欠けたら「果」というものは生じません。
しかし、独立した「因(原因)」が有(在)り、「縁」が有(在)り、「果」が有(在)るのではありません。
すべての「因」のなかに「因縁果」が含まれすべての「縁」のなかに「因縁果」が含まれ、すべての「果」のなかに「因縁果」が含まれているのです。
これを「因縁所生(いんねんしょしょう)の法」といいます。