活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

自己をならう自己をわするる3

2019年03月06日 | 

「塩は辛い、砂糖は甘い、火は熱い、水は冷たい.....」これらはみな

万国共通の「法(法則)」です。


この「法(法則)」を離れてものは存在しません。

例えば塩を舌の上にのせても、舌は辛い、甘いと分別するものではありません。


「辛い」と思う「自分の計らい」があるだけです。


このように「四苦八苦」を含めた人間(にんげん)のあらゆる感情は、

「自分の考えのなか」で生じたもので、たとえどんな立派な教えであっても

他からの教えに因って「迷い」を失くすことは出来ません。


それが道元禅師の「正法眼蔵」の「仏道をならうというは自己をならう也」

というお示しの真意なのです。