活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

苦楽とは2

2018年06月01日 | 道のこと

「苦が無くなったから楽になった」というのは大変な考え違いです。


相対的なものの見方、考え方からすれば、当然苦が無くなれば楽になり、

煩悩が無くなれば、菩提が残るということになります。


片方が無くなれば、もう一方の対象もなくならなければなりません。

そうでないと、「本当の相(すがた)を見ることも掴むことも窺い知ることも

出来ないという世界」には到着することは出来ません。


「無相」というのは相(かたち)が無いということです。


「本当の相(すがた)は相(かたち)が無いものである」というのが

「実相無相(実相は無相なり)」というお言葉なのです。