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Column's BLOG !!

映画好き、円柱野郎のブログです

「この世界の片隅に」 (Facebookからの転載)

2016年11月12日 23時46分15秒 | 映画(感想)


5年前に原作漫画を読んだ「この世界の片隅に」。
とても良い作品だったのだけど、この度アニメ映画化して今週公開されました。
企画が始まった頃は資金難だったらしく、クラウドファンディングで支援金募集も行われていたのだけど、原作が気に入っていた俺は即申込んだ次第。

出来上がった作品は、原作の雰囲気を残しつつ、とてもよくできたアニメ作品になっていたのでとても嬉しいですね!
公開劇場は今のところミニシアター系を中心にそこまで多くはないけど、次週以降順次拡大していく様なので、たくさんの人に観てもらえたらいいなと思います。

ちなみに、パンフの支援者欄にも俺の名前が載ってましたw

映画『この世界の片隅に』予告編


ホームページに書いた感想はこちら
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「スパイダー・パニック!」の感想を改訂しました

2016年11月06日 23時07分14秒 | 映画(感想)
今回は「スパイダー・パニック!」の感想の書き換え記録。

改訂前と改訂後です。

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スパイダー・パニック [DVD]

「スパイダー・パニック!」【改訂前】

いやあ、バカ映画ですなw
基本は紛うことなくB級パニック映画。
特に怖いわけでもないし、誇張されたクモの動きもコミカル。話もベタベタ。
「トレマーズ」を思い出したりもするw
でもかなりコメディ要素が強いおかげで、良い意味で楽しめる娯楽映画になったいる。
“オズワルドのライフル”と、クモにやられるジェイソンのネタはウケましたw

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「スパイダー・パニック!」【改訂後】

有毒廃棄物の影響で巨大化した雲の大群に襲われる田舎町。
パニックになった住民たちはショッピング・モールへと避難するが…。

いわゆるモンスター・パニック映画だけど、そのフォーマットを踏まえた上でのコメディ映画になっていてそのバカバカしい感じが楽しい。
クモはちょっとCG然とした動きをしているところもあるけど、どことなくマンガみたいなリアクションを取ることもあって、動きのリアルさを求めるよりカートーゥーンみたいなノリで観るのが正解かもね。
まあジェイソンだのコクーンだの、映画ネタもちょくちょく入れてくるぐらいだし完全に遊んで作ってるよなあ。
「オズワルドのライフル…なんでここに?」は笑ったw

展開は、序盤からして「坑道」とか「メタンガスが…」とか先の読める伏線を張っているので、正直言って一本道の騒動を眺めているだけなんだけど、それでも勢いがあって変に言い訳がましくないのが良いかな。
夜中に菓子を食べながら「そんなバカな」と笑いながら観たい一本です。

出演者は「スクリーム」のデヴィッド・アークエットが主人公で、脇役には若き日のスカーレット・ヨハンソンがいるけど他は知らない人ばかり。
というかヨハンソンは「真珠の耳飾りの少女」でのブレイク前だけど、ポジションが若干のお色気担当でしかないというのがw
よく考えるとこの映画の登場人物ってテンプレートなキャラばっかりだよな。
強いヒロイン、良い人だけどなんか頼りない白人保安官、悪徳町長、お笑い担当の黒人、なんだかんだで生き残る老婆。
いいと思うw

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ホームページ最初期に書いたので、改訂前は短めの感想。

こういうバカ映画はたまに観ると面白いよね。
まあ内容はバカバカしいけど、それがいい。
実は「インデペンデンス・デイ」の監督・脚本コンビが製作総指揮・製作している作品で、公開当時はそれも宣伝文句になっていたような気がする。

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「JFK」の感想を改訂しました

2016年11月05日 23時25分47秒 | 映画(感想)
今回は「JFK」の感想の書き換え記録。

改訂前と改訂後です。

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JFK<ディレクターズ・カット/日本語吹替完声版> [Blu-ray]

「JFK」【改訂前】

オリバー・ストーン60年代4部作完結編。
ものすごい社会派ドラマ。クライマックスでは実写フィルムも劇中に登場して、嫌でも盛り上がる。
と言うよりも、この裁判劇が実話っていうのがすごい。
まだあまり有名でない頃のトミー・リー・ジョーンズや、ケビン・ベーコン、ゲイリー・オールドマンも出演していて、そういうところを見るのも楽しい。
観賞後は疑心暗鬼になるね。

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「JFK」【改訂後】

第35代米国大統領ケネディの暗殺事件。
その背後の陰謀を信じ、捜査に執念を燃やした地方検事の姿を描いたドラマ。

米国の歴史にとって衝撃的な事件として刻まれているケネディ暗殺事件。
この映画は米国政府の、それもかなり上の部分が絡む陰謀説を基に構成されているが、その陰謀の核心部分は今も結論は出ていない。
基本的に作中では状況証拠としてのオズワルド単独犯行の否定、そしてクレイ・ショーの関与からCIAや軍の陰謀を匂わせる…というかそこに確信をもって描いているが、映画的な創作や意図的な演出もあると思う。
ただ、それを割り引いて観ても、クレイ・ショー裁判に挑むギャリソン検事の信念のドラマとしてとても熱い。

自身がベトナム帰還兵であるストーン監督にとって、「ベトナム戦争の意味」というのは外せない大きなテーマなのだろう。
そう考えた時、ベトナム戦争が拡大していった理由を逆にたどっていった結果として、これは描かなければいけない事件だったということなのだろう。
明らかに中央に陰謀があり、ベトナム撤退を考えていたケネディは排除されたのだ、という主張だ。
そこに迷いがないから映画としてはとても力強い。

主張を描く手段としての裁判劇だが、捜査・妨害・内紛・そして真実への肉薄と、構成としてはオーソドックスな捜査モノだと思う。
でもやはり題材となった事件の大きさや、次第に明らかになっていく陰謀の匂わせ方が上手いので、3時間を超える上映時間でも緊張感が途切れることはなかった。
再現映像で観客を引き込み、そして決定的な場面でのザプルーダー・フィルムのインパクトは絶大だ。
ここはホントに良くできているよね。

ギャリソン検事の執念はストーン監督の執念でもあるだろうか。
「正義とは何か」という問いかけに、鑑賞後にひとしきり考える時間が欲しくなる。

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この映画はすごく好きで学生時代には何度も録画したビデオで観たのだけど、尺が3時間あるので最近はなかなか観る機会もなくなってました。
でも改めて観かえすと、やはり力強い内容と構成に引き込まれますわ。
若い時はあまりピンと来ていなかったけど、主演のケビン・コスナーを筆頭に、トミー・リー・ジョーンズ、ドナルド・サザーランド、ケヴィン・ベーコン、ゲイリー・オールドマン、ジョー・ペシ、ジャック・レモン、シシー・スペイセクといった脇を固める役者が豪華なのもすごいよなあ。
マイケル・ルーカーやウェイン・ナイトも良いね。

中学生ぐらいの時にこれを観たことが、近代史に興味を持つことになったひとつの要因だったのかなとも思う。
(スター映画とはいえ)昔はこういう硬派な長編映画を地上波のゴールデンタイム(日曜洋画劇場だったかな?)で放送していてくれたのだから、ほんと良い時代だったよね。

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「パッション」の感想を改訂しました

2016年10月28日 21時47分20秒 | 映画(感想)
今回は「パッション」の感想の書き換え記録。

改訂前と改訂後です。

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パッション [DVD]

「パッション」【改訂前】

キリスト最後の12時間を描いた作品。
メル・ギブソン監督の凄まじいまでのパワーを感じる。
聖書を読んでいない俺はストーリー云々について言及する気にはなれない、でも大体の予備知識から筋は分かるし問題はなかった。
映画として、このテンションで作り上げるのは凄い力がいると思う。
観終わった時、映画全編から感じる“気”にあてられてしまった俺がいた。
何とも形容しがたい感覚だけど、その時代、その場所でキリストの受難を目撃した一人の人間になったような気分か。
「何故こんな映画が作れるのだろうか?」その力には感服するほか無い…。

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「パッション」【改訂後】

ユダヤ人に捕えられたイエス・キリストが、磔刑に処せられるまでの“キリストの受難”を描いたドラマ。

キリスト教徒でない自分が内容について云々言うのはおこがましいことであるが、映画としての、「『キリストの受難』を描き切ってやるんだ!」という監督の想いというか…熱量が画面から物凄い熱量で伝わってきた。
聖書・福音書からイメージされる情景、かつて絵画でも描かれたモチーフも取り入れながら、キリスト最期の12時間を見事に具象化していると思う。

目を背けたくなるような鞭打ちも磔刑は、イエスの皮が裂け血が飛び散り…そしてローマの処刑人の執拗さも相まって映像的には本当に容赦がない。
それを観て一言「残酷だ」と言うのは簡単だが、リアルな描写の奥にあるのは、イエスが背負う“人間の罪の身代わり”が形を成せばこの様に見える、という解釈だろう。
実際、その重みがこちらに殴りかかってくるような感覚に陥った。
演出としては絵画的イメージを引きずってはいるものの、当地の言葉のみで会話が描くなどのこだわりからも、一面的には歴史的事実の様に観せていると思う。
一方でイエスの奇跡や、サタンが跋扈したり蠅をユダの絶望に重ねたりという宗教的なイメージも流れの中で取り込んでいて、やはりあくまで聖書から着想する物語という描き方もしている。
この辺のバランスは悪くない。

映画的にはユダが銀貨を受け取るシーンや、十字架を背負ったイエスにマリアが駆け寄るシーンなどの場面場面でドラマチックに感じられた。
あとはイエスの扱いについて板挟みになるピラトの苦悩が一つのドラマ。
大祭司カイアファは物語の悪役を一身に背負っているが、そんな相手に対してもイエスは「迫害者を愛し」、神に彼らの許しを請う」のである。
“イエス・キリストとは”を直球でぶつけてくる。
そんな作品だと思う。

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改訂前は公開当時に観た感想なので12年前。
当時から観たその日に感想を書くという習慣にしていたはずだけど、映画を観て気分が高揚したままだったのか、なんだか抽象的な感じになってしまってますがw
まあでもその当時の気分が伝わってくるのでそれはそれでもいいか。

12年ぶりに観直した今回はもう少し冷静に書きなおしてみましたよ。

でもやっぱりこの映画を本質的に理解するには、自分の信仰が非キリスト教という時点で難しいのだなあとは理解している。
公開当時に友人たちとこの映画を観に行ったのだけど、クリスチャンの友人は序盤のユダの自殺のシーンからむせび泣いていたからね。
やっぱり受け取るものが違うんだな、自分にはそれが無理なんだな、と痛感したことを今でもよく覚えている。

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「ジョーズ」の感想を改訂しました

2016年09月25日 22時02分57秒 | 映画(感想)
しばらく間が空いたけど、久々に観返したので今回は「ジョーズ」の感想の書き換え記録。

改訂前と改訂後です。

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ジョーズ [Blu-ray]

「ジョーズ」【改訂前】

スピルバーグ初期の傑作。
音楽と映像の使い方が絶妙だよなぁ。
今見ると、さすがに作り物って分かるサメが悲しいけど、それを補うくらいに演出がうまい。
今でも十分に面白い。
知らない人はいないだろう、あの音楽。
サメの存在を音で知らせ、観客に姿を想像させる手法は、恐怖心をあおるのに素晴らしい効果を発揮してる。

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「ジョーズ」【改訂後】

ピーター・ベンチリーの小説を原作にしたパニック映画。
夏の観光シーズンを迎えたアミティの町だったが、そのビーチに巨大な人食いザメが現れる。

巨大ザメのロボットが撮影時にうまく動かなかったために、なるべく使わない方向で演出したというのは有名な話。
実際、尺の半分を過ぎるあたりまでサメの全体像は画面に映らない。
そこまではサメが現れた町の混乱ぶりをロイ・シャイダー演じるブロディ警察署長の目線で描いて引っ張ったわけですな。
特に子供が襲われる浜辺のシーンでのブロディに対する逆ズームは、直前の海に向けた不安な視線と相まって、彼の「不安が的中してしまったー!」という心の叫びが聞こえてくる様でとても印象に残る名シーン。
しかし一番すごいのは見えないサメの存在感を表現しているところだよね。
有名すぎるテーマ曲のあの音が聞こえてくるだけでその存在が伝わってくる感じ。
「映画の半分は音楽で出来ている」という事をここまで感じさせてくれる作品はそうないよなあ。

後半はガラリと変わって漁師のクイントを中心にブロディと海洋学者のフーパーの3人による巨大ザメとの対決。
クイントの経験に基づいてサメに挑むものの、相手は想定外に強大だった…という展開だけど、個人的にはサメの強さをタルの数で表現したところがアイデアだなあと感じるところ。
クイント経験ではタル一つを引っ張らせれば大抵のサメは弱ったのだろう。
ところが二つ引っ張らせても三つ引っ張らせてもヤツは潜る。
「奴の戦闘力は3タル分だったのだ、これはヤバい!」ってのが伝わってくるし分かりやすい。
ボンベを使った決着にしても早めに伏線を張っていたし、ただのパニック映画とは侮れぬ構成力が今も名作として残る要因じゃないかな。

さて、その一方でちょくちょく差し挟まるスピルバーグ監督らしいジョークも良い感じですよ。
中盤のサメひれのイタズラも彼らしいジョークだけど、後半にクイントとフーパーが消えない傷自慢で盛り上がっていた時に、ブロディがそっと自分の右の腹を見て黙ったのが面白い。
そりゃ盲腸の傷じゃ自慢できないよねw

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改訂前の感想はホームページ初期に書いたのですげー淡泊w
一方で改訂版の感想を書いてたら止まらなくなってしまった。
子供のころから何度も観た名作だけど、それだけに色々書きたくなってしまうよね。

他にも前半の小ネタやクイントの過去語りの事とかにも触れたかったのだけど、ダラダラ書いても仕方がないのでだいぶ削ったんだけど、それでもまだ長いなあ…。

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「シン・ゴジラ」初日にさっそく!

2016年07月29日 22時32分16秒 | 映画(感想)
仕事帰りに観てきました!
庵野秀明の実写だしなあ…と期待と不安が半々だったけど、監督のオタクっぷりが良い方に振り切ってましたw



怪獣映画というよりは”日本”映画。
もちろん1954年の「ゴジラ」のオマージュ作品なんだけど、観て真っ先に思い浮かんだのは岡本喜八監督の「日本のいちばん長い日」。
「現実対虚構」というコピーにも偽りなく、いかにそれに対処するのかという組織の話だった。
あと「日本沈没」あたりも思い浮かんだかな。
(断じて2006年版ではなくて1973年版。)

庵野作品なので、もちろん「エヴァンゲリオン」「ヱヴァンゲリヲン 新劇場版」を観てたらあからさまにニヤつける場面もあったけど、ダイコンフィルムの「八岐之大蛇の逆襲」も押さえているとより感慨深いw
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「貞子vs伽椰子」観ました (Facebookからの転載)

2016年06月22日 23時50分42秒 | 映画(感想)


先週末に観た「貞子vs伽椰子」。
もっとイロモノでふざけた映画かと思ったら、「リング」と「呪怨」を結構真面目に組み合わせてて存外(失礼)に面白かった。
まあ、いろいろとお約束通りなので、怖いかというとそんなでもないけどw
むしろ笑える場面がチラホラ。

どちらもジャパニーズ・ホラーでは有名なキャラクターだけど、権利会社が違うのによくコラボしたよなあーと感心。
怪獣で例えたらゴジラ(東宝)vsガメラ(大映)みたいなもんだわな。
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「殿、利息でござる!」を観ました (Facebookからの転載)

2016年05月14日 23時34分18秒 | 映画(感想)
今日は今月9回目の映画館で、「殿、利息でござる!」を観てきました。



予告はなんだかコメディ色が強そうだったけど、実際にはもっと地に足着いたドラマで、存外に感動もできたし観てよかった。

このタイトルと、このパンフの表紙やポスターや からは、あんまりそんな想像できないけどw
でもマーケティングとしてはありだな。

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「レッド・オクトーバーを追え!」の感想を改訂しました

2016年04月04日 23時54分12秒 | 映画(感想)
今回は「レッド・オクトーバーを追え!」の感想の書き換え記録。

改訂前と改訂後です。

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レッド・オクトーバーを追え! スペシャル・コレクターズ・エディション [Blu-ray]

「レッド・オクトーバーを追え!」【改訂前】

ソ連の最新鋭潜水艦の艦長が、亡命の計画を胸に秘め出航する。
米国はソ連軍の動きを察知し対応を開始するが…。

トム・クランシー原作のジャック・ライアンシリーズの第1作ですね。
ジャック・ライアンは都合3人の役者が演じているけど、本作のアレック・ボールドウィンははまってます。
一応シリーズの主役なんだけど、本作ではソ連原潜の艦長(ショーン・コネリー)に主役を譲り、あまり主張しない演技が良い感じ。

潜水艦アクションとしては「沈黙の艦隊」並に無茶なことをしているけど、多少荒唐無稽だということを承知すれば、実に手に汗握る展開。
そしてライアンとソ連艦長との行動の読み合いや、ソ連大使と米国のやりとりなど、この手の映画特有の“駆け引き”がまたおもしろい。
(ラストの銃撃戦は蛇足だと思うけど。)

まあそういう駆け引きが楽しめるのも、いかにも強そうなショーン・コネリーのオーラや、スコット・グレンの切れ者艦長的風貌が良い味を出しているからでしょう。
ボールドウィンも頭の回転が速そうに見えるしね。

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「レッド・オクトーバーを追え!」【改訂後】

ソ連の最新鋭潜水艦の艦長が、亡命の計画を胸に秘め出航する。
米国はソ連軍の動きを察知し対応を開始するが…。

トム・クランシー原作のジャック・ライアンシリーズの第1作。
ジャック・ライアンは何人もの役者が演じているけど、本作のライアンにはアレック・ボールドウィンのアナリスト的な線の細さは合っているように思う。
一応ライアンがシリーズの主役なんだけど、本作では明らかにソ連原潜レッド・オクトーバーの艦長が主役。
(ロシア人に見えるかはともかく)いかにもなオーラを発するショーン・コネリーや、スコット・グレンの切れ者艦長的風貌が良い味を出しているよ。
レッド・オクトーバーのドクターは最後まで真相を知らないままだったけど、シリアスな話の中で良い感じに道化になってたのは好みw

情報が遮断された中での行動の探り合いという潜水艦映画らしさを見せながらも、冷戦期ならではの米ソの国家間の駆け引きも見どころになっていて面白い。
潜望鏡での発光信号によるやりとりは、結構名シーンだと思うけどね。
そんな具合に駆け引きが魅力な話なだけに、ラストの艦内での銃撃戦は完全に蛇足だと思ってます。

他方、潜水艦アクションとしては漫画の「沈黙の艦隊」並に無茶なことをしているけど、多少荒唐無稽だということを承知すれば実に手に汗握る展開ですわ。
ジョン・マクティアナン監督のこの辺のさじ加減は嫌いじゃないですよ。
ソ連側の追尾艦がアホなのがちょっともったいないが…。
艦内戦をやめてラストは魚雷戦に集中してくれれば…というとこだけが不満。

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「メジャーリーグ3」の感想を改訂しました

2016年04月02日 23時48分11秒 | 映画(感想)
今回は「メジャーリーグ3」の感想の書き換え記録。

改訂前と改訂後です。

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メジャーリーグ3 [DVD]

「メジャーリーグ3」【改訂前】

「メジャー・リーグ」なのに、マイナー・リーグの話。
シリーズ中で一番面白くなかった。
前作に続いて、とんねるずのタカさんが出てたけど、やっぱり映画は面白くなかったなぁ。

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「メジャーリーグ3」【改訂後】

ミネソタ・ツインズ傘下の3Aチーム・バズの監督になった主人公は、クセのある選手たちを何とかまとめ上げて成績を上げていくが…。

正直言って、邦題が悪い。
「メジャーリーグ3」と聞いたら、そりゃ再びリッキーの活躍か、それでなくてもインディアンズのその後が観られると思ってしまうわな。
なのにいざ話が始まるとマイナーリーグ、しかもミネソタ・ツインズの話って「なんじゃそら」ってなりますわ。
でも原題は“MAJOR LEAGUE: BACK TO MINORS”なわけで、「3」とは言ってないんだよね。
(「2」の原題は“MAJOR LEAGUE II”だった。)
なので現実にはシリーズのスピンオフに近い立ち位置だと思う。
確かにロジャー(コービン・バーンセン)がオーナーだったり、セラノ(デニス・ヘイスバート)やタナカ(石橋貴明)が出ているので関連性はあるけど、ロジャー以外はゲストに近い扱いかな。
実況のハリーも引き続き名実況(?)だが…ちょっとクドすぎない?

主役のガスが指導者としては良い人物で、対するツインズの監督が人徳のない小物。
その上で、マイナーチームがメジャーチームをやっつけるのだから、そこにカタルシスが生まれるはずが、何故かいまいち盛り上がらないのが難点。
小さくまとまりすぎてるのかなあ?
前作までの感じを期待すると間違いなくガッカリするが、「ビデオスルーの映画なんだ」というくらい気楽に観ればそこまでヒドくはないかも…?

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改訂前のはホームページ開設時に書いた感想だけど…ひどいなあ。
どこが面白くなかったのか全然説明してやがらねえ(苦笑)

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「ブルース・ブラザース2000」の感想を改訂しました

2016年03月31日 23時42分30秒 | 映画(感想)
今回は「ブルース・ブラザース2000」の感想の書き換え記録。

改訂前と改訂後です。

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ブルース・ブラザース2000 [Blu-ray]

「ブルース・ブラザース2000」【改訂前】

前作から18年。主役であったジョン・ベルーシが亡くなり、その分はさすがに寂しさはある。
でも前作に負けず劣らずの豪華なゲスト陣。
エリック・クラプトンにB・B・キングが一緒のバンド!?w
ジェームズ・ブラウンは全然変わってないw
ストーリーラインの動機付けはちょっと弱い気はするけど、パトカーが次々と宙を舞い、ブードゥーの魔術は炸裂するといった破天荒さは健在。
そして前作から繋がるネタ。
例えば“カントリー”とか、所長になったフランク・オズとか、元メンバーの現在の出世ぶりとか、その他色々ファンを楽しませてくれます。
ヒット作の続編というよりは明らかに前作のファンに、そして“ジョン・ベルーシに捧ぐ”映画なのでしょうな。

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「ブルース・ブラザース2000」【改訂後】

前作から18年後に制作された続編。ジェイクは死んでもういない。
刑務所を出所したエルウッドは再びバンドを結成しようと奔走する。

冒頭に、亡くなったジョン・ベルーシとキャブ・キャロウェイ、ジョン・キャンディに捧ぐと出るが、やはりベルーシが演じていたジェイクの不在は大きい。
プロットは前作と同様ながらストーリーは割と淡泊だと思うし、やはり前作ほどのパワーは感じない。
特に新メンバー参加のあたりは各々動機づけがイマイチ分かりにくいというか…。
キャブなんてカーティスの子供という設定が生かし切れないまま、神の啓示ですぜ!?
すごい無理やりw
まあ、笑ったけどさ。

そんな具合に、あまり話が面白いとは思ってないです。
前作のセルフオマージュに頼っている部分も多いし、今作はナチじゃなくてロシアン・マフィアと南部のWASPに追われてたけど、ブードゥーの呪いでネズミに変えて解決って…ヒドイw
謎の演出(3人のゴースト・ライダーとか)も…ジョークなのかなあ?
とはいえ、やはり歌のシーンは楽しいのですよ。
それで救われているよね。

ラストのバンド・コンテストは超豪華!
洋楽に疎い俺だってB.B.キングとエリック・クラプトンは知ってるぞ。
アイザック・ヘイズもいたね。
そういえば前作も登場した神父役のジェームズ・ブラウンは、劇中ではサム・ムーアの脇で歌ってただけなのでどうしたんだろう?
と思っていたら…ラストに独壇場が用意されてた。
さすがはファンクの帝王、大トリでしたw

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「レザボア・ドッグス」の感想を改訂しました

2016年03月29日 23時34分58秒 | 映画(感想)
今回は「レザボア・ドッグス」の感想の書き換え記録。

改訂前と改訂後です。

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レザボア・ドッグス [Blu-ray]

「レザボア・ドッグス」【改訂前】

銀行強盗に失敗した、色名をコードネームに持つ襲撃犯たちの確執を描いたQ.タランティーノの監督デビュー作。

オープニングからラストまで維持し続ける変なテンションの高さは上手い。
事ある毎に“御託”を並べるキャラ達は実にタランティーノ作品らしいね。
全体的には低予算映画の限界が見え隠れするけど、それでも独特の演出によるポーズは格好いい。
でもオーマージュや構図が先行しすぎた感もあるかw

ホワイトを演じたハーヴェイ・カイテルはひたすらに渋い。
特にずっとオレンジを庇い続けるところとか、仁義だ…。スティーヴ・ブシェミの演じるピンクは彼らしい役ですなw

ちなみに、字幕で「『宇宙忍者ゴームズ』が…」という台詞があるけど、これは2005年に実写化もされた「ファンタスティック・フォー」のこと。

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「レザボア・ドッグス」【改訂後】

宝石強盗に失敗した襲撃犯たちの確執と、その顛末を描いたQ.タランティーノの監督デビュー作。

ラストシーンから考えたんじゃないの?というくらいMr.ホワイトのラストが良いな!
演じるハーヴェイ・カイテルは仕事に対するプロらしさと共に人情味をとてもよく醸し出しているね。
Mr.オレンジを庇い続ける仁義は、彼の負傷の原因が自分だからという責任感からくるものか。
その仁義のためならたとえ同志であっても銃を向ける…。
一方でラストに自分の正体を明かしたMr.オレンジも、Mr.ホワイトに対する彼なりの仁義の通し方だったのだろう。
自分の正体を知らぬままに命までかけて庇い続けてくれた彼に対する仁義。
しかしそれはMr.ホワイトにとっては知りたくなかった真実であって、だからこそラストの1カットはとてもツラい。
ツラいが、とても見応えのあるエンディングだった。

いわゆる「タランティーノ節」とでもいうか、登場人物が捲し立てる台詞のテンポで、ストーリーと直接関係なくてもグイグイ引き込んでくるエネルギッシュな演出はこのデビュー作にしてすでに確立されている感じ。
ストーリーも時系列では進まず、タイトルの直後がすでに事件の後で観客に「一体何が!?」と思わせる構成だ。
上手いよね。
そして事件の前後を主要キャラクターの視点で話が行き来するうちに、観客は事態を理解する訳だが、その時にはもうラストの三つ巴じゃないか!
なんて手際の良い…。

ラストが際立って良いが、中盤でMr.オレンジがMr.ブロンドを撃ち殺すシーンはスカッとした。
悪役は悪辣であればあるほど反撃の時にカタルシスがある。
分かってるねえ。
でもそんなMr.ブロンドもボスであるジョーへの仁義を通す男だったのだよな。
そういえばジョーの風貌を「ファンタスティック・フォー」のザ・シングに例えていたけど…確かに似てるぞw

結局この話は、結果だけ見れば一番仁義なき男・Mr.ピンクことスティーヴ・ブシェミの一人勝ち。
何という皮肉な話だ。

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「バットマン vs スーパーマン/ジャスティスの誕生」を観ました (Facebookからの転載)

2016年03月28日 23時27分49秒 | 映画(感想)
昨日「バットマン vs スーパーマン/ジャスティスの誕生」を観に行ってきました。



直接的には「マン・オブ・スティール」の続編で”DCエクステンディッド・ユニバース”シリーズの2作目。
全体的にシリアス&リアル風味の雰囲気が漂う、最近のDC実写版の流れを引き継いでいるね。
けど、バットマン自体は完結した「ダークナイト」シリーズからまたリセットされて、バットマン側が「マン・オブ・スティール」の世界に参加してきたリブート版とも言える感じ。



2008年のバットマン映画「ダークナイト」は'00年代最高の映画の一つ。
本作はさすがにそこまでのテーマ性も映画の出来も及ばないけれど、DCヒーロー映画として終盤のド派手なバトルは本当に最高。
コミック的バトルを撮らせたらピカイチのザック・スナイダー…さすがです。
ワンダーウーマンの登場はシビれたなあw



この「バットマン vs〜」は、フランクミラーのアメコミ「バットマン:ダークナイト・リターンズ」の影響下にある作品。
(原作ではないけども…原案?)
ストーリーは全然違うものの、ブルースの両親が殺される描写がコミックそのままだったり、ジョークの台詞ご引用されてたりもしてました。
バットマンの対スーパーマン用アーマーは明らかにコミックのデザインを彷彿とさせますわ。
そういう意味でコミックを読んだことのある人には、より感慨深い感じになるかも。



「ダークナイト」も同じく「バットマン:ダークナイト・リターンズ」が原案(バットマンとジョーカーの関係の描き方や、自警活動に関する賛否などの主題)だよね。
そう思うと、どちらの映画にも影響を与えている「バットマン:ダークナイト・リターンズ」が凄い作品なんだなと改めて思うところです。
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「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」の感想を改訂しました

2016年03月27日 23時11分40秒 | 映画(感想)
今回は「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」の感想の書き換え記録。

改訂前と改訂後です。

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ナイトメアー・ビフォア・クリスマス コレクターズ・エディション(デジタルリマスター版) [Blu-ray]

「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」【改訂前】

すごい!
“楽しい”という言葉はまさにこの映画の為にある!
クレイアニメーションという古典的な人形劇でありながら、歌い、踊り回る人形達。
ハロウィンの住人のクリスマスという発想もさることながら、なんといっても正に“ティム・バートン”という、この独特なキャラクター達に魅せられずにはいられない。
76分の短いストーリーでもこれだけ良い作品が出来るのだから、本当にすばらしい。
落ち込んでいるときに観たい映画ですね。
ただ、物語のあちこちにある楽しい“毒気”の中で、サンタクロースの復讐じみた行為は俺的には笑えないけどもw

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「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」【改訂後】

ハロウィン・タウンのカボチャの王様・ジャックは、代わり映えしないハロウィンの繰り返しに虚しさを感じていたが、ひょんなことからクリスマス・タウンに迷い込んでしまう。

ティム・バートンのデザインセンスが色濃く表れた世界観が観る者を引き付けるが、陽気さと不気味さが絶妙な按排で両立しているジャックのデザインはとても素晴らしい。
他の脇のキャラクター達にしても、いずれもすごく個性があって良い。
そして何より、クレイアニメーションという古典的な人形劇をして、ミュージカルに仕立ててしまう演出力。
ヘンリー・セリック監督の演出とダニー・エルフマンの曲が、生き生きと歌い踊り回る人形たちを見事に描き切っているよね。

その一方で、ハロウィン・タウンの住人達は、お化けや化け物の町のセンスらしく意図を勘違いしたまま不気味さの漂うハロウィンっぽいクリスマスに突き進んでしまうわけだが、そこは完全にファンタジーなようでいて人間の町では軍隊が出てきたりする。
そのへん、妙に現実感というか生々しい感じもして、個人的にはちょっと違和感もあるかな。
とはいえハロウィンの住人がクリスマスを乗っ取ることは“畑違い”であったということを自覚したジャックは一時誘拐したサンタクロースと和解するわけで。
そういう異形の者を愛でながら「人それぞれなんだ」というテーマが見えるあたり、ティム・バートンの作品って感じですな。

ところで、この映画でひどい目にあったサンタクロース。
ブギーに殺されかけたとはいえ…その正体を踏みつぶすとは、露骨な復讐でビックリ。
怒らせると怖いなw
でも最後はハロウィン・タウンに粋なプレゼントをしたりして、やっぱりいい人だ。

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「π」の感想を改訂しました

2016年03月25日 23時03分52秒 | 映画(感想)
今回は「π」の感想の書き換え記録。

改訂前と改訂後です。

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π [DVD]

「π」【改訂前】

森羅万象を表現する数式の発見に取り憑かれた主人公。
ある日、彼を利用しようとする株屋とユダヤの秘密結社が接触してくる。

もやは病気としか思えないような主人公の取り憑かれ具合は怖い。
その主人公の精神状態、閉塞感が全編通しての階調度の低いモノクロ画面と、異音ともいえるBGMで表現されて、観てる方にも圧迫感が。
これはこれで表現方法としては良くできてるとは思うけれど、観賞後に少々釈然としないものが残るかな。

それは主人公の精神を垣間見たが故の陰鬱さのせいなのか、それとも結局ハッキリしない216桁のそれなのか何なのか。

あれだけ数字に取り憑かれていた男はついに自己破壊に至るけれど、ラストに解き放たれたような表情で眺めてた木の枝が妙に清々しく神々しく見えていた。
それがとても印象的。

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「π」【改訂後】

森羅万象を表現する数式の発見に取り憑かれた主人公。
ある日、彼を利用しようとする株屋とユダヤの秘密結社が接触してくる。

数学の真理をネタにした意味深で取っつきにくい内容だが、そこに描かれるビジュアルイメージは強烈。
ハイコントラストな白黒映像と、内服やドアの鍵などに象徴される独特なテンポのカットの繰り返し、体に固定したカメラ映像などの実験的な映像は、この映画における主人公のただならぬ閉塞感・圧迫感を観る者に伝えてくる。
全編白黒映像や独特なBGMの雰囲気については塚本晋也の「鉄男」の影響下にあると言われているが、内容は全然異なるものの、映像から受け取る圧迫感の様なものは確かに同じものを感じるね。
低予算映画としての工夫として似た表現を選択したのだろうけど、ただの真似ではなくそれを生かせるのはやはり演出側にセンスがあるからだろう。

216桁の数字はマクガフィン。映画の中で“とても重要なもの”であること以外には意味はないものの、ここではそれでいいと思う。
とにかくそれに憑りつかれた男の物語であって、その状況をいかに映像として描き出すかが作り手にとってはテーマだったんじゃないかな。
ヘブライ語の父・母・子の数字の話は面白いが、それがホントかどうかは観ている側には分からないし、ここも「そういうものだ」というぐらいで流すのが正解なんだろう。

あれだけ数字に取り憑かれていた男はラストでついに自己破壊に至る。
観客が主人公の強烈な圧迫感に共感し、最後に共に解放されて清々しく風に揺れる葉に神の神秘を見たならば、この映画は成功なのではないかと思う。

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