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映画好き、円柱野郎のブログです

「レザボア・ドッグス」の感想を改訂しました

2016年03月29日 23時34分58秒 | 映画(感想)
今回は「レザボア・ドッグス」の感想の書き換え記録。

改訂前と改訂後です。

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レザボア・ドッグス [Blu-ray]

「レザボア・ドッグス」【改訂前】

銀行強盗に失敗した、色名をコードネームに持つ襲撃犯たちの確執を描いたQ.タランティーノの監督デビュー作。

オープニングからラストまで維持し続ける変なテンションの高さは上手い。
事ある毎に“御託”を並べるキャラ達は実にタランティーノ作品らしいね。
全体的には低予算映画の限界が見え隠れするけど、それでも独特の演出によるポーズは格好いい。
でもオーマージュや構図が先行しすぎた感もあるかw

ホワイトを演じたハーヴェイ・カイテルはひたすらに渋い。
特にずっとオレンジを庇い続けるところとか、仁義だ…。スティーヴ・ブシェミの演じるピンクは彼らしい役ですなw

ちなみに、字幕で「『宇宙忍者ゴームズ』が…」という台詞があるけど、これは2005年に実写化もされた「ファンタスティック・フォー」のこと。

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「レザボア・ドッグス」【改訂後】

宝石強盗に失敗した襲撃犯たちの確執と、その顛末を描いたQ.タランティーノの監督デビュー作。

ラストシーンから考えたんじゃないの?というくらいMr.ホワイトのラストが良いな!
演じるハーヴェイ・カイテルは仕事に対するプロらしさと共に人情味をとてもよく醸し出しているね。
Mr.オレンジを庇い続ける仁義は、彼の負傷の原因が自分だからという責任感からくるものか。
その仁義のためならたとえ同志であっても銃を向ける…。
一方でラストに自分の正体を明かしたMr.オレンジも、Mr.ホワイトに対する彼なりの仁義の通し方だったのだろう。
自分の正体を知らぬままに命までかけて庇い続けてくれた彼に対する仁義。
しかしそれはMr.ホワイトにとっては知りたくなかった真実であって、だからこそラストの1カットはとてもツラい。
ツラいが、とても見応えのあるエンディングだった。

いわゆる「タランティーノ節」とでもいうか、登場人物が捲し立てる台詞のテンポで、ストーリーと直接関係なくてもグイグイ引き込んでくるエネルギッシュな演出はこのデビュー作にしてすでに確立されている感じ。
ストーリーも時系列では進まず、タイトルの直後がすでに事件の後で観客に「一体何が!?」と思わせる構成だ。
上手いよね。
そして事件の前後を主要キャラクターの視点で話が行き来するうちに、観客は事態を理解する訳だが、その時にはもうラストの三つ巴じゃないか!
なんて手際の良い…。

ラストが際立って良いが、中盤でMr.オレンジがMr.ブロンドを撃ち殺すシーンはスカッとした。
悪役は悪辣であればあるほど反撃の時にカタルシスがある。
分かってるねえ。
でもそんなMr.ブロンドもボスであるジョーへの仁義を通す男だったのだよな。
そういえばジョーの風貌を「ファンタスティック・フォー」のザ・シングに例えていたけど…確かに似てるぞw

結局この話は、結果だけ見れば一番仁義なき男・Mr.ピンクことスティーヴ・ブシェミの一人勝ち。
何という皮肉な話だ。

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