人間と動物には多くの違いがあります。
中でも最も大きな違いは、人間には理性と良心があることだと思います。
これは人間の特性であり、長所のひとつだろうと思います。
そう考えると、人間がより人間らしく生きるためには、良
心に従い正しく理性的に考え、良い部分を伸ばして活用することが大切なことだと思います。
人間の世界では、頭が良いとか悪いとか言いますが、
たいていの人間の能力にはほとんど差がないと考えられます。
ただ差があるとすると、素直さ、やる気、やる時間、やることなどに差があるのでしょう。
私は天才に興味を持っていて、ある分野に関しては日本一、
もしくは世界一の知識や技術を持つ天才に会うと、
なるべくつきあって観察するようにしてきました。
わかったことは、天才とは一般に言われているように奇人変人ではなく、
たいていの人が常識人で、謙虚で素直、そして努力家が多いということです。
寝ても覚めてもひとつの分野に没頭することができて、
それが面白くてたまらないように見えます。
つまり、没頭できる仕事などがあり、謙虚で素直な人であれば、
普通の人が天才になれるようです。
天才への近道は、まずは仕事を好きになることだと思います。
はじめから好きなことが仕事であるのが一番ですが、
そうでない場合は一所懸命に努力をしてみると、
たいていはその仕事が好きになります。
好きになると努力が苦にならず、楽しくてたまらなくなります。
その毎日の楽しい努力の積み重ねが、天才をつくりあげるのだろうと思います。
人にはそれぞれの使命や役割があって生まれてくるのだろうと思われます。
その役割とは、それぞれの長所を伸ばすことで果たすことができるようです。
ひとりひとりが、得意な分野で天才となれるくらいに毎日楽しい努力をし、
素直で明るく謙虚な人になって、楽しい未来を一緒につくろうではありませんか。
船井幸雄
(月刊船井本舗8月号から)
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