おうちBAR開店

本格的なパーティー料理から手抜きお手軽料理まで、私のキッチンから発信します。毎日の出来事を含めて楽しくご紹介。

東奔西走・仏蘭西紀行2019/パリのアパルトマンで料理する

2019年05月10日 | 旅(海外)


サマータイムまでまだ間があるこの時期
フランスの夜明けは日本よりゆっくりです。
朝方の雨もあって7時でもまだ夜の名残。



朝シャンで目覚めましょう

前日に飲み残したシャンパーニュに
ラップと輪ゴムで貧乏蓋をし
バルコニーへ置いておきました。
するとちょうどいい温度とガス具合。
カテドラルの鐘楼から届く鐘の音に耳を傾け
薄明るくなってきたランスの裏路地を眺め
頭と体を目覚めさせました。


この日はランスを出て
最終目的地であるパリへ向かいます。
念願の夢を叶えるため
パリのアパルトマンを押さえました。
キーを受け取るために
昼過ぎオーナーと待ち合わせ。
それに合わせてランスを後にします。


アパルトマンの住所に到着すると
学生らしい青年たちがひっきりなしに出入り。
玄関先の札にも「エコール」とあるので
どうやら上には学校があるようです。
色々な施設が雑居しているんだと納得しつつ
オーナーの出現を待ちわびるも
待ち合わせ時間が過ぎても現れません。
予約サイトを介してオーナーにメールを送っても
なんの返答もなし。

「もしかしてここじゃないかも?」

「架空のサイトだったりして?」

と不安に駆られておりましたら
10分遅れでオーナーが到着しました。
フランス時間か…

無事カギの受け渡しができたので
荷物を置いて街へ繰り出します。



アンファンルージュのマルシェ

物販より飲食の方が充実しております。


小腹が空いたのでこのお店をチョイス

ビオ野菜のお料理を提供しています。



じゃがいものグラタン

じゃがいもの美味しさが際立っています。
シンプルすぎる材料なのに恐ろしく美味。
贅沢だわぁ〜。




ビオのビール

これも美味しかった。
小雨が降って肌寒かったので
ビールはどうしようかな?と思いましたけど
美味しいビールは体にスルスル入っていく。



何かのスープ

隣の人のセットメニューについていたので
「あのスープが飲みたい」と訴えたところ
「ああ、あれね」と単品で提供してくれました。
口に含んでみると目をみはる美味しさ。
じわーっと沁みる味わいなのです。
どこか土臭さがありながらも野暮でなく
舌の上に旨味がどんどん重なって感じ。
ドロッと粘度があるので
冷たい外気に晒されてもなかなか冷めません。
汁物命の私にとって
まさに命のスープでした。
あまりに美味しいので帰りがけに
レシピを尋ねたところ
企業秘密だと言って教えてくれません。
丸くて大きい野菜を使っているそうです。
あの土っぽさから考えると
コールラビあたりかしら・・・
とにかく美味しかった!



フロマージュリーでコンテ30ヶ月熟成を購入

30ヶ月ものを見つけて喜び勇み
「コンテ30ヶ月シルヴプレ!」
とハイブリッドな言語でオーダー^^;
指差ししてないにお兄さん理解してくれました。
ちなみに日本語を理解している様子はありません(笑)



ノートルダム大聖堂

先日火災でかなりの痛手を受けた大聖堂。
この後にそんな惨事が起きるとは
一ミリも予想するわけがありません。
パリを訪れるのは5回目ですが
歴史的建造物より食い気の私は
これまで中に足を踏み入れたことがなかったのです。
今回は観光したい人と同行しているので
長蛇の列に続いて初入堂いたしました。
当然のごとく中も人・人・人で大混雑。
しかしその中にあって
敬虔な信者が一身に祈りを捧げている姿を見
中の様子を写真におさめる気が起きませんでした。
ということでカテドラル内の写真はありません。
人混みの高さより上にある圧巻の天井や
バラ窓のステンドグラスなどの様子は
しっかりと記憶に刻みました。
人々が日々祈りを捧げる場所として
復活する日が来ることを
一外国人旅行者として願います。





ローランデュヴォワ

ディナー用とお土産用のチーズを購入。
何度訪れてもウキウキウォッチです♪



アリーグルのマルシェ


ディナー用のお肉、惣菜、野菜、ハムなどなどを購入

バゲットやワインなどを調達し
両手いっぱいに買い込んで
意気揚々とアパルトマンへ帰り
さあ、料理するぞ!という段になり問題勃発。
スーツケースの鍵が開かないのです。
鍵といってもキーレスなのでダイヤル式。
3桁のナンバーを合わせてロック解除するシステムですが
記憶させているはずの3桁を合わせても
うんともすんとも言いません。
マジか・・・
何かのタイミングで解除キーを変えてしまった様子。
解除する方法をネットで調べたところ
000〜999の数字をひたすら組み合わせて
変えてしまったナンバーを探すしかないと…
スーツケースの中には調理に必要なものだけでなく
セーフティーボックスがわりに使用していたので
翌日の帰国に必要な書類も入っております。
「終わった」とか言っている場合ではなく
とにかく手を動かすしかないと気を取り直し
暑くもないのに汗をかきながら
ひたすらダイヤルを回すことを繰り返しました。
カチ…違う!カチ…違う!!!
と独りごちながら殺気立つ私。
999から200番台まで合わせたところで
いつまで経っても夕食ができないことにしびれを切らしたのか
主人が交代を名乗り出てくれたのです。
やり方を説明して時々様子を見ながら調理に取りかかると

「開いた!」

と主人。





残すところ86通りのところで開きました…
心の底から

「ありがとう!!!」

とお礼を言うと

「そんなに感謝されたのは初めてだ」

と主人。
そっ、そんなことないよ・・・と動揺。
ありがとうとごめんなさいは
出し惜しみせず言うようにしているつもり…
いや、している、断言。
気持ちがこもってなかったのか…σ(^_^;)
兎にも角にも開いてよかった。
そしてありがとう^^
肩の力がへなへなと抜けて
ようやく調理に専念できます。



ディナー色々

テーブルが小さくて乗り切らない。


最高の状態のブリードモー

モーたまらん。
ダジャレが出るほど美味しい。


豚のカイエットとポロネギの煮込み


断面

電磁調理器の使い方が謎すぎて
ボタンを闇雲に押しまくっていたら
いつの間にか発熱しておりました。
調理のたびにその繰り返しで
結局正しい使い方は分からぬまま。
ま、完成したからいいか。
申し遅れましたが
冒頭でお伝えした私の夢とは
パリのマルシェでお買い物して
自分で調理することでした。
昨年昇涙酒造があるペリュサンで
フランスの食材を調理する夢は実現しましたが
パリジェンヌ気取りでやる夢は今回成就。
感無量です。
煮込みしかまともに作ってないけど^^;



ロフトからの眺め

これでフランス最後の夜は終わりです。
スリやらTGV乗り換え失敗未遂やら
スーツケースロック事件やら
思えば色々ありましたが
当時の苦難も旅の終わりとなっては楽しい記憶。
おっと…まだミッションは完遂しておりませんよ。
帰国した日の午後に仕事があるのです。



パリからヘルシンキへ

前回と違ってチェックインもスムーズで
フィンエアーはパリを定刻に離陸。
一路ヘルシンキへと向かいます。
ヘルシンキからセントレアでは
待ち受ける仕事のために断酒する所存なので
これが旅最後のビール。
フィンランドのビールは微妙な味・・・
ヘルシンキ空港での乗り換えは1時間弱。
EUからの出国審査はヘルシンキで行うため
乗り継ぎのシミュレーションしつつ
ダッシュと心の準備を始めます。


ヘルシンキにも定刻に到着したので
マリメッコもムーミンもイッタラも素通りし
手続きを行って離陸20分前に搭乗完了。
無事離陸しましていよいよ日本へ帰国です。
お酒を飲まずに長時間フライトなんて
ぐっすり眠れるわけがありません。
眠れないから映画を鑑賞しまくっていたところ
ほぼ徹夜になってしまいました。
セントレアで顔を洗って歯を磨き
化粧と着替えを済ませ
午後イチにお仕事現場へ到着し、任務全う。
途中、失神レベルの睡魔に襲われたことはナイショです。


珍道中の記録、ご精読ありがとうございました!
また行けるように色々頑張ります。


東奔西走・仏蘭西紀行2019 〜終わり





2 コメント

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Unknown (SUZY)
2019-05-11 03:23:29
ご無沙汰しております。

私もこの3月16日から24日までフランスへ出かけておりました。

パリは本当にスリが多く、私もコンコルド広場でジプシーの女子達がアジア系のカップルを襲うのを目撃しました。

私はパリは3回目ですが、毎回あちこちのシタディーンを愛用しています。やはりキッチン付きは便利ですね。

それからノートルダムは前回のパリで訪れており、今回はセーヌ川のクルーズで見ており、火災には驚きました。
すぐに多くの寄付が集まることからもパリ市民から愛されていることがわかります。
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Unknown (mie)
2019-05-13 10:26:40
SUZYさん、お久しぶりです!
なんと、私が帰国した日に旅立たれたのですね。ご縁を感じます^^
スリの洗礼にあった後も、怪しい娘たちを何組か見かけました。13歳以下は取り締まりの対象外なので、警察から注意を受けるだけ。やりたい放題ですね…

ノートルダムの火災は日本のニュース速報で知り、ショックでした。私のショックなど比べ物にならないほど、パリ市民は心を痛めていることでしょう。
何かとゆっくりな国民性なのでいつになるか分からないですが、復活するといいですね。
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