陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

米財務省、中共に軟化姿勢:為替報告書の発表を延期

2010-04-06 01:08:18 | 米国関係
 オバマ政権は、為替問題でぶれているようだ。先月は米・中政府間でドル/人民元元レートに関し激しく言い合いをしていたが、今月中旬の「核・安全保障サミット」(ワシントン)を前にガイトナー財務長官が軟化姿勢に転じた。今月15日に予定されていた財務省・為替報告書の発表を延期すると言うのだ。

 「核サミット」にシナ・中共が出席しなければ、オバマ大統領の面子が潰れると米財務省は考えたのだろう。流石に胡錦濤総書記は、中々外交上手である。先日まで米欧の批判を強烈にやっておきながら、結論など出そうもない「核サミット」へは平然と姿を見せる。彼に揉み手をして迎えるであろうオバマ大統領の姿が目に浮かぶ。

 ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると


胡中国主席、核サミットに出席=為替操作国認定回避へ
2010年 4月 2日 8:24 JST

 【北京】中国外務省は1日、オバマ米大統領が主宰して今月12、13の両日ワシントンで開催される核安全保障サミットに胡錦涛国家主席が出席すると発表した。最近ぎくしゃくしていた両国関係の改善を示すシグナルで、米財務省がその直後の15日に発表する半期報告で、中国が人為的に人民元を低くしている為替操作国と認定される可能性は遠のいた。

 胡主席が核安保サミットに出席するかどうかはこれまで明らかになっていなかった。米中関係筋によれば、胡主席は自身のワシントン滞在の前後に米国が中国の面目を失わせるようなことはしないとの確信がなければ、ワシントン訪問に同意しなかったとみられる。

 中国指導部は、外国から対面を汚されたと国内で受け止められかねないことに非常に神経質で、胡主席の核安保サミット出席発表は、財務省が為替報告の発表を延期するか、中国を為替操作国として認定しないと決めたことを示唆している。また、外国から面目をつぶされることがなければ、中国指導部は最終的には元切り上げに向け政治的に動きやすくなると観測する向きもある。

 米議会では、中国は人民元を大幅に低い水準に抑え米国からの輸出を抑えているとして、米政府は制裁行動を取るべきだとの声が高まっており、為替報告で中国がクロ認定されるかどうかが注目されている。

 上海にある証券会社CLSAアジア・パシフィック・マーケッツのストラテジストで、米国の元外交官であるアンディー・ロスマン氏は「胡主席がワシントンを離れた直後に中国が為替操作国と名指しされれば、イスラエルがバイデン米副大統領の訪問中に東エルサレムでの入植地拡大を発表した以上の政治的な侮辱とみなされるだろう」と指摘。その上で、米政府が中国をクロ認定しないと決めたのはほぼ間違いないと述べた。

 米国が1月に台湾向け武器売却を決定し、オバマ大統領が2月にチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世と会談したことに中国が激しく反発し、両国関係はここ2、3カ月間悪化していた。しかし、オバマ大統領はこのほど、中国との関係を「前向きのものにしたい」と表明、一方中国は、国連安保理での対イラン追加制裁決議に関する協議に参加することに同意した。
http://jp.wsj.com/World/China/node_47439


 米国議会筋は怒っているが、ワシントン・ポストやWSJは冷静に行方を見守る記事を載せた。

 米、為替報告の発表延期=中国との交渉に期待
http://jp.wsj.com/World/China/node_47958
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