３月１０日は＜東京大空襲＞慰霊の日

　日露戦争で「奉天大会戦」が戦われ、３月１０日に日本帝国陸軍はこれに決定的勝利を得た。明治３８年（１９０５）のことである。我が国では、こうした歴史的事績を讃えて、この日を「陸軍記念日」に定めた。

　昭和２０年（１９４５）のこの日未明、米陸軍はＢ２９爆撃機の大編隊（３００機以上）を東京上空へ送り、まず円環状に高性能ナパーム爆弾（焼夷弾）を落とし、大火災を起こさせた。木造家屋が中心の市街地を模型などを用いて十分にシミュレーションしていたと言う。阿鼻叫喚、喧騒の中、子供たちや女性らが逃げ惑う所へ、米軍爆撃機は更に大型爆弾を雨あられと落下させ、さながら生き地獄を現出させたのである。

　日本国民が誇りに思っている「陸軍記念日」を、生き地獄の日に代えてやろうという米国陸軍の残酷な仕打ちは、７０年を経過しても決して忘れ去ることは出来ない。

　この非人道的大空襲＝民間人大量虐殺作戦で犠牲になった日本人は約１０万人を数える。当時の米国軍人の中には、将に鬼畜が屯（たむろ）していたのである。戦後の佐藤栄作内閣は、この鬼畜の首魁であるカーチス・ルメイ将軍に、勲一等旭日大受章を与えた。自虐行為もこうなると悲嘆を通り越して何か滑稽に感じられる。先帝陛下は、その叙勲式に出席されず、ルメイとの面会も避けられた。

　あれから７０年目を迎えるこの日、犠牲になられた方々に衷心より哀悼の誠を捧げて、沈思黙祷する次第である。

　折から来日中のメルケル独首相は、自国ドレスデン市が無差別爆撃により壊滅し多数の犠牲者が出たことを想い出しているのではないだろうか。


＜東京大空襲７０年＞惨禍、次世代に語り継ぐ…犠牲者悼む
2015年3月10日（火）11:48　毎日新聞

　一晩で約１０万人の命が奪われたとされる１９４５年の東京大空襲から、１０日で７０年を迎えた。猛火の中を生き延びた人々の高齢化が進む中で、惨禍をどう語り継いでいくのか。東京都内の各地では犠牲者を悼む法要や平和を祈る集いが開かれた。
　墨田区の都慰霊堂で午前１０時から、東京大空襲と関東大震災の犠牲者を追悼する「春季慰霊大法要」（都慰霊協会主催）が営まれ、遺族ら約６００人が参列した。
　法要には秋篠宮ご夫妻が参列され、安倍晋三首相も歴代首相で初めて出席した。都慰霊協会の檜垣正已会長が「今日、私たちが享受する平和と繁栄は多くの尊い犠牲とご遺族のご苦労の上にあることを忘れてはならない」と式辞。読経の後、安倍首相は「平和への誓いの下、過去に対して謙虚に向かい合い、悲惨な戦争の教訓を深く胸に刻みながら、世界の恒久平和のために、あたう限り貢献してまいります」と追悼の辞を述べた。その後、遺族代表らが焼香し、犠牲者の冥福を祈った。
　都によると、昨年１年間で新たに１７４人の犠牲者名が判明、慰霊堂隣の平和祈念碑に納められた犠牲者名簿の人数は計８万３２４人になった。【戸上文恵、大迫麻記子、川上晃弘】

　◇東京大空襲◇

　第二次世界大戦末期の１９４５年３月１０日未明、米軍の爆撃機Ｂ２９約３００機が東京・下町に約１７００トンの焼夷（しょうい）弾を投下。隅田川両岸一帯が猛火に包まれ、現在の江東、墨田、台東区を中心に約２６万戸の家屋が焼失した。死者は約１０万人、負傷者約４万人と推定される。米軍は日本の戦意喪失に効果があるとみて同様の無差別攻撃を各地で行った。
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20150310k0000e040176000c.html


東京大空襲 【閲覧注意】 東京大空襲以降、なぜ米軍は残虐極まる無差別爆撃を決行したのか ：裁かれることのない戦争犯罪


https://www.youtube.com/watch?v=ht61lN-UnzI


（参考）

＜東京大空襲＞慰霊の日に「皆殺しのルメイ」を想う
http://blog.goo.ne.jp/charotm/e/bd0ce0ec13b49594410f214961af2494