Ed's Slow Life

人生終盤のゆっくり生活をあれやこれやを書き連ねていきます。

不幸な親子

2010年03月05日 | Weblog

                 
食事を与えず4歳なる自分の子供を餓死させる、という痛ましい事件が昨晩のニュースで報じられた。体重が僅か6.4Kgしかなく、同年代のこどもの1/3しかなかった。母親は「嫌いな亭主に似ていたから可愛くなかった」と虐待の理由を述べたそうだけれど、折角この世に生を受けながら、実の親から理由もなく疎まれ、殺されたのでは死んだ幼児は浮かばれない。

近所の人が役所に何度か通報もしていたらしいし、幼児を定期健診に連れてこないので親には町から問い合わせもしたけれど、その度ウソの理由で言い逃れ、行政も「・・それ以上は・・」と腰が引けてしまったらしい。まだ親から完全に庇護されて然るべき幼児を、その親が陰で折檻していていたのでは事実を見付け難いだろうし、役所では対応に限界があるかもしれない。

戦後日本に民主主義が根付いたのは良いが、表面の”自由”ばかり声高に叫ぶくせに、背中合わせの”義務”は忘れている”自分勝手”な人が多くなった。この鬼親に限らず、年齢さえ”大人”になれば誰でも自由に結婚はできる。そうすれば子は自然に産まれ、親にはその子を当然育てる”義務”が生じるというのに・・・この親はガキの精神構造のままで”親”になってしまったのだろうか。

自分が子供だった半世紀以上前の日本では、生活は貧しかったけれど親が子を虐待したりすれば、ジジババや隣近所の誰かが黙ってはいなかった。役所へ訴える以前の些細な問題として身内だけ、あるいは隣近所でブレーキをかけられたのだけれど、親子二世代で住む家庭さえ少なくなってしまい、隣人との接触さえ避けて通るような現在では望むべくもないことなのかもしれない。

大人はもっと”こども達”を誰彼なく見守ってやる必要がある。我々「高貴」高齢者はもっとお節介になって、他人の子供たちにも干渉しよう!