Ed's Slow Life

人生終盤のゆっくり生活をあれやこれやを書き連ねていきます。

貧しかったあの頃・・・

2008年09月04日 | Weblog
1.ズボン:
今はパンツという。高校2年の夏、お袋が一張羅の制服のズボンを洗ってしまった。翌日穿いていくズボンがない!
仕方なく、兄貴が穿かなくなったヨレヨレのお古を穿いてウツムイて登校した。運悪くその日、試験の答案が返された。先生に名前を呼ばれたら、めいめい教壇の前まで行って答案用紙を受け取る。当然クラスの皆の視線を浴びることになる。皆にシッカリ見られているような気がして真っ赤になっている自分を感じた。

2.セーター:
初めて就職した会社に通い始めて1年。稼いだ僅かな給料は、半分親に渡すのが貧しい我が家の不文律だったから、残った小遣いは1、2週間ですっからかん。
最初に買った背広以外着るものにまで手がまわらない。お袋が丹精こめて編んでくれたセーターは、いろいろな毛糸を解して再生した糸を使っているから、ボテボテしている上に色目もごちゃごちゃ!
口の悪い同僚から影で言われた・・・「あいつは、ボロ纏ってるよ」

3.背広;
最初に就職した貧乏会社は9年間勤めて辞め、外資系に転職した。収入が2倍に増えて生活が少し豊かになった。
先輩はDINKだったから裕福で、仕事帰りはいつも彼の奢りで飲みに連れていってくれた。そんなある日横浜で遅くなり、「泊まって行け!」とすすめられて彼の家に一晩泊めてもらった。
家に上がって、「・・いいです、いいです!」と固辞する僕に構わず奥さんが僕の上着をとってハンガーに吊るしてくれた。上着の裏地があちこちほころびていて、シッカリ見られてしまった。
翌日、先輩が慰めてくれた。「ボロは着てても、心は錦だ!仕事がんばれよ!」