Ed's Slow Life

人生終盤のゆっくり生活をあれやこれやを書き連ねていきます。

ヤヌツ、ミロスザウ

2008年03月12日 | Weblog


ポーランドの工場から派遣されて、トランスミッションの一部組替え作業を行っているメカニックが二人(ヤヌツとミロスザウ)先週から3週間の予定で川越の我が倉庫に来ている。困ったことに英語が我々以上に片言で、その英語も川越辺りでは泊まっているホテルでさえ殆ど役に立たないから、毎日の送り迎えや、昼と夜の食事は誰かが世話をしてあげないとならない。だから皆で手分けして彼等の面倒をみている。まあ、こういうことはお互いさまで、不便を通じてお互いが親しくなり、次回日本から誰かがポーランド工場へ行ったとき彼等の世話になることもあるから疎かには出来ないのである。

良くしたもので、最初はお互い訳が分らなくても終いには手振り身振りや筆談を交えて簡単なことは通じるようになるので、2週目に入った現在はお互いに大分理解できるようになった・・・つもりでいる(笑)。
彼らと接していると、30代で初めて英国に出張したころの自分を思いだす。あの頃は喋っている相手と、お互いに話が一方通行でコミュニケーションになっておらず、もどかしい思いでいっぱいだった。私の相手をしてくれた担当者は、何をどのように話したらこの言葉の不自由な東洋人に理解してもらえるか、多分頭をひねったことであろう(^^!

彼等の仕事は思ったより早く手際が良い。もの造りの世界では、注意深さ、キメの細かさ、正確さといった面で確かに日本人は他より優れていると思う。一方欧米系は一般的に仕事が大まかで細かな作業は不得手という感じがするけれど、大胆で合理的な面は日本人にはない。例えばシール材で固着している前後二つのケースを分けようとするとき、日本人ならハンマーで叩いたりせず、何か特殊工具を使うことを考える。欧米系は腕力があるから大きなゴム製ソフト・ハンマーでケースの縁を叩いて簡単に分解してしまう。
何だか日本人は「お嬢さん」のようなやり方で、彼等は「男」の仕事をやっている風に見えてしまう。(笑)
日本は世界一の工業国だと過信しがちだけれど、異文化交流を通じて自分たちが全て正しいわけではなく、彼等から学ぶべきこともまだまだあるのである。