南木佳士(Nagi Keishi)さんの本にはまってる。
南木佳士さんとの出会いは「山と渓谷」で読んだ南アルプス登山の記事。
名前が珍しいので覚えていた。
著者紹介:南木佳士(なぎ・けいし)
1951年、群馬県に生まれる。現在、長野県佐久市に住み、総合病院に
内科医として勤めつつ、地道な創作活動を続けている。
81年、難民医療チームに加わり、タイ・カンボジア国境に赴く。
同地で「破水」の第53回文學界新人賞受賞を知る。
89年、「ダイヤモンド・ダスト」で第100回芥川賞受賞。
(中略)他の著作に、「阿弥陀堂だより」「医学生」「山行記」
「生きてるかい?」「熊出没注意 南木佳士自選短編小説集」
「猫の領分 南木佳士自選エッセイ集」「陽子の一日」などがある。
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二度目は朝日新聞に毎日掲載されている「折々のことば」 鷲田清一 No567
【とても静かな、食うか、食われるか。】
夫の心身の不調を十数年見つづけてきた妻が、
夫の快復とともに精神に変調をきたしはじめた。
彼は「この身が生き延びるために言葉や態度に載せて排出した 毒を酢ってくれる者がいて、
だからこそいまこうして生きている在ることの罪業の深さ」を思い知る。
支えあうというのは身を削りあうこと。 時とともに重くのしかかる場所は映る。
・・・ 短編小説集「先生のあさがお」から・・・
この「先生のあさがお」を買い求め、読み始めた。
短編が多いので読みやすい。
山の話・植物の話・病気の事等、自分の興味ある分野の内容が詰まっていた。
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作家で医師でもあった故渡辺淳一が短編を書くことについてこんなことを言っている。
短編を書くことは、作家にとって欠かせない勉強の場でもある。
短編は基本的には文章を削ぐことであり、その過程を重ねることによって
冗長な表現を除く一方、さらに鋭利な表現を身につける訓練にもなるからである。
そして、なによりも短編の魅力は短いことで、短い時間で、人生や人間の一面を
鮮やかに感じとることができたら読者も満足してくれることだろう。 と
・・・理でないリアリティのあとがきより・・・
短編の魅力をいい当てている文章だし、各作品もその通りの仕上がりになっている。
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印象に残った「薀蓄」のある言葉を紹介します
<阿弥陀堂だより>
九十六年の人生の中では体の具合の悪いときもありました。
そんなときはなるようにしかならないと考えていましたので、気を病んだりはしませんでした。
なるようになる。なるようにしかならない。
そう思っていればなるようになります。
気を病むとほんとの病気なってしまいます。
・・・阿弥陀堂だよりから・・・
病気の本質をとらえた文章だと思います。
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約20冊前後の本が出ています。
”amazonで”ブックオフで著作を買い求めている。
芥川賞受賞作品
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今日は久しぶりに新装なった「酔亭」でみそらーめんと水餃子を食べた
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ミソラーメン(キヤベツが甘く美味しかった)
水餃子
今年もあとわずか、良いお年を・・・・