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現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

誰にボールをぶつけるのか?

2016-10-25 13:46:56 | キンドル本
 主人公の通う学校では、ボールぶつけがはやっています。
 ゴムボールを体にぶつけて、ぶつかった回数が三回になると罰ゲームになる遊びです。
 主人公は、ボールぶつけで中心メンバーとして活躍しています。
 一方、主人公は、電車で進学塾に通う様になりました。
 そこで、風変わりな友だちと知り合います。
 ひょんなことから、彼からお金をたかられるようになってしまいました。
 返金を催促したら、エアガンで脅されました。
 主人公は、護身のために家からペーパーナイフを持ち出します。
 もしかすると、相手を刺してしまうかもしれません。
 はたして、主人公はこの難局を乗り越えられるでしょうか?
 そして、最後にボールをぶつけられるのは誰でしょうか?

 (下のバナーをクリックすると、スマホやタブレット端末やパソコンやKindle Unlimitedで読めます)。


誰にボールをぶつけるのか?
クリエーター情報なし
平野 厚
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ファンタジーの構成

2016-10-25 09:13:06 | 考察
 児童文学の世界では、同人誌などにおいて、特に初心者の作品では、ファンタジーとしての構成が十分にできていない作品が、多く書かれています。
 不思議な世界を取り扱う時に、作品全体が不思議な世界であるハイ・ファンタジーの作品、日常世界に不思議な世界が混ざりこむエブリデイ・マジックの作品、通常の世界と不思議な世界を行き来する作品(その場合は、二つの世界の通路の設定が重要になります。最悪なのは、ラストで「ああ、夢でした」で終わるものです。この手法は、「オズの魔法使い」や「不思議の国のアリス」などで百年前から使われていて、すでに賞味期限を過ぎています)、ある事象だけが不思議でそれ以外は通常の世界である作品など、いろいろなタイプがあります。
 いずれの手法を使うかは、作品のテーマやモチーフを考えて、慎重に構成を考えるべきです。
 それなのに、多くの作品では、十分な吟味をしないままに安易に手法が選択されていて、ファンタジーの醍醐味である作品世界の構築が不十分なまま書かれています。
 また、そういった作品では、不思議な世界自体も、既存のイメージに安易に寄りかかっている事が多く、読んでいて既視感を覚えてしまいます。


ファンタジーの世界 (講談社現代新書 517)
クリエーター情報なし
講談社

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