1950年代の宇宙開発競争時代に、ソ連の人工衛星スプートニクスの成功に刺激を受けて科学に目覚め、ロケット開発に夢中になっていく少年たちを描いています。
まさに、児童文学の王道の成長物語を絵にかいたような作品です。
閉塞した田舎の炭坑町(そこを抜け出すには、主人公の兄のようにフットボールの奨学金を手に入れて大学に進学するしか方法がありません)、炭坑に人生のすべてをささげている父との葛藤、父の事故、科学コンテストに出場するよう励ましてくれる恩師の病気、度重なる失敗など、さまざまな障害を乗り越えて科学コンテストの全国大会で優勝して、仲間たち(ロケットボーイズと呼ばれています)と共に大学進学の奨学金を獲得します。
実在するNASAの技術者の自伝に基づいた、典型的なアメリカンドリームのサクセスストーリーなのですが、俳優陣の堅実な演技が素直な感動を与えてくれます。
あらゆる意味で1950年代はアメリカの黄金時代だったのですが、現在はトランプ大統領が誕生した背景にある格差問題(特に若年層)が深刻化しています。
アメリカでは大学の学費の高さとそのための学生ローンが問題になっていますが、日本でも奨学金の名を借りた高利の学生ローンは若い世代の大きな負担になっています。
これらの解決の消極的な行政や政治家たちに、強い怒りを覚えます。
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