1996年8月初刷の斬新な絵本です。
私が読んだのは、2000年12月の2刷ですから、前衛過ぎてあまり売れてないのかもしれません。
この絵本も、児童文学研究者の石井直人が「現代児童文学の条件」(「研究 日本の児童文学 4 現代児童文学の可能性」所収、その記事を参照してください)において、赤羽末吉の「おおきなおおきなおいも」や長新太の「キャベツくん」などと並べて、「これらの絵本の画面には、およそ(読者の)「内面」に回収できない、とんでもない力が充溢している。」と、評しています。
この絵本には日本語の文章は一切なく、サルビとビルサという対立する二か国の戦闘が、互いに言葉をさかさまにする例えば「ジモ レビ ビルサ カナズ」と「ズナカ サルビ ビレ モジ」といった具合に延々と繰り返されます。
グラフィックスがあまり発達していなかった頃の、テレビゲームの戦闘ゲームのような雰囲気があります。
おそらく、話し合う言葉(それだけでなく人種や宗教や風俗も)の違う国同士が、お互いに理解し合わないために戦争することを風刺していると思われますが、正直言ってよくわかりません。
確かに絵は迫力があるのですが、おそらくこの絵本を面白がるのは子どもではなく前衛美術好きの大人でしょう。
私が読んだのは、2000年12月の2刷ですから、前衛過ぎてあまり売れてないのかもしれません。
この絵本も、児童文学研究者の石井直人が「現代児童文学の条件」(「研究 日本の児童文学 4 現代児童文学の可能性」所収、その記事を参照してください)において、赤羽末吉の「おおきなおおきなおいも」や長新太の「キャベツくん」などと並べて、「これらの絵本の画面には、およそ(読者の)「内面」に回収できない、とんでもない力が充溢している。」と、評しています。
この絵本には日本語の文章は一切なく、サルビとビルサという対立する二か国の戦闘が、互いに言葉をさかさまにする例えば「ジモ レビ ビルサ カナズ」と「ズナカ サルビ ビレ モジ」といった具合に延々と繰り返されます。
グラフィックスがあまり発達していなかった頃の、テレビゲームの戦闘ゲームのような雰囲気があります。
おそらく、話し合う言葉(それだけでなく人種や宗教や風俗も)の違う国同士が、お互いに理解し合わないために戦争することを風刺していると思われますが、正直言ってよくわかりません。
確かに絵は迫力があるのですが、おそらくこの絵本を面白がるのは子どもではなく前衛美術好きの大人でしょう。
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