他人の目など気にしない痛快な主人公の近藤くんと、隣の席のこれまた個性的なあいちゃんとの、カエルを媒介にした不思議な友情物語です。
作者としては、かなり思い切ってエンターテインメントにかじを取った作品で、かつらこのデフォルメのきいた挿絵と相まって、楽しい出来上がりになっています。
ただ気がかりな点もいくつかあります。
まず、主人公の学年は挿絵から察するに一年生らしいのですが、行動や文章の書き方がその対象年齢とミスマッチをおこしています。
ここは、文章でも学年を明確にして、書き方のグレードもそれに合わせた方がいいと思います。
次に、幼年向けのエンターテインメントの難しさは、媒介者(両親、教師、司書、書店員などの子どもたちに本を手渡す人たち)の存在です。
作者は、今までの多数の著作で媒介者の中に確固たるブランドを確立していますが、そのブランドとこの本の作風はかなり違うので、媒介者によって逆に阻害されることが心配です。
1100円もする本は、小学校低学年の子どもたちは自分では買えません。
最後に、出版社の問題があります。
この本を出しているWAVE出版は、2012年に児童書を出し始めたばかりの出版社です。
主要なスタッフは岩崎書店から移行したようで、そのコネクションを活かして執筆者には錚々たるメンバーが顔をそろえています。
また、絵本と幼年物にターゲットを絞っているのも、ビジネスを考えると正しい選択でしょう。
ただ、今までのこの出版社の本を見てみると、際物も含めてヒット狙いの営業重視の会社のように思えます。
もし児童書がもうからないとわかったら、すぐ投げ出したりしないか心配はあります(その後、この心配は現実のものとなりました)。
作者としては、かなり思い切ってエンターテインメントにかじを取った作品で、かつらこのデフォルメのきいた挿絵と相まって、楽しい出来上がりになっています。
ただ気がかりな点もいくつかあります。
まず、主人公の学年は挿絵から察するに一年生らしいのですが、行動や文章の書き方がその対象年齢とミスマッチをおこしています。
ここは、文章でも学年を明確にして、書き方のグレードもそれに合わせた方がいいと思います。
次に、幼年向けのエンターテインメントの難しさは、媒介者(両親、教師、司書、書店員などの子どもたちに本を手渡す人たち)の存在です。
作者は、今までの多数の著作で媒介者の中に確固たるブランドを確立していますが、そのブランドとこの本の作風はかなり違うので、媒介者によって逆に阻害されることが心配です。
1100円もする本は、小学校低学年の子どもたちは自分では買えません。
最後に、出版社の問題があります。
この本を出しているWAVE出版は、2012年に児童書を出し始めたばかりの出版社です。
主要なスタッフは岩崎書店から移行したようで、そのコネクションを活かして執筆者には錚々たるメンバーが顔をそろえています。
また、絵本と幼年物にターゲットを絞っているのも、ビジネスを考えると正しい選択でしょう。
ただ、今までのこの出版社の本を見てみると、際物も含めてヒット狙いの営業重視の会社のように思えます。
もし児童書がもうからないとわかったら、すぐ投げ出したりしないか心配はあります(その後、この心配は現実のものとなりました)。
すすめ! 近藤くん (ともだちがいるよ!) | |
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