台湾での高速鉄道への新幹線輸出をめぐる人々を、2000年の受注から2007年の営業運転までの7年間にわたって描いた一種の大河小説です。
しかし、台湾での新幹線をめぐるビジネス小説を期待して読むと、完全な肩透かしをくいます。
ビジネスや仕事の様子は、非常に通り一遍な書き方で、まったく面白くありません。
仕事の大変さやそのストレスの描き方は非常に浅く、作者はおそらく会社生活を体験していないだろうなと思われますし、取材も不十分です。
描かれているのは、高速鉄道を受注した商社で働く日本人女性と運命的なすれ違いをした台湾人男性建築家、同じ商社で働く仕事にも家庭にも疲れた日本人男性と癒し系の台湾人ホステス、台湾人の幼馴染のカップル、戦前の台湾生まれの老日本人技術者たちの七年の月日です。
まあ、品のいい恋愛小説の部分が大半を占めていると言っていいでしょう。
しかし、一つ一つのエピソードに新鮮さがなく、新幹線ビジネスとの絡みも十分でなく、いたずらに長いだけで取り留めのない作品でした。
児童文学の作品では、親が会社で働く様子を描いた作品が驚くほど少なく(おそらく作者たちに経験がないからだと思います)、何かの参考になればと期待して読んだのですが裏切られました。
ただ、作中で描かれている台湾は非常に魅力的で、また行きたくなりました。
しかし、台湾での新幹線をめぐるビジネス小説を期待して読むと、完全な肩透かしをくいます。
ビジネスや仕事の様子は、非常に通り一遍な書き方で、まったく面白くありません。
仕事の大変さやそのストレスの描き方は非常に浅く、作者はおそらく会社生活を体験していないだろうなと思われますし、取材も不十分です。
描かれているのは、高速鉄道を受注した商社で働く日本人女性と運命的なすれ違いをした台湾人男性建築家、同じ商社で働く仕事にも家庭にも疲れた日本人男性と癒し系の台湾人ホステス、台湾人の幼馴染のカップル、戦前の台湾生まれの老日本人技術者たちの七年の月日です。
まあ、品のいい恋愛小説の部分が大半を占めていると言っていいでしょう。
しかし、一つ一つのエピソードに新鮮さがなく、新幹線ビジネスとの絡みも十分でなく、いたずらに長いだけで取り留めのない作品でした。
児童文学の作品では、親が会社で働く様子を描いた作品が驚くほど少なく(おそらく作者たちに経験がないからだと思います)、何かの参考になればと期待して読んだのですが裏切られました。
ただ、作中で描かれている台湾は非常に魅力的で、また行きたくなりました。
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