昨夜、ミスってしまった「不揃いの木を組む」の続き。
昨日のところから。
「生活のようす」
みんな大部屋暮らし・・・自己中心では仕事はできない。
優しさと思いやりがなければ、長い時間いっしょにいることはできない。
言葉はいらなくなる。
失敗するところが分かっているところだけは、言ってやる。
木の育ち・・・傾いた木を正すには
“抜き枝”をする
・“抜き枝”をするには、その木を知らないとどれが“抜き枝”か分からない。
・いっしょに生活していないと、弟子のどこが“抜き枝”か分からない。
・人も同じ、家庭では母親(親)が一番分かる。
「宮大工について」
宮大工の歴史
・聖徳太子が百済から呼んだ二人の僧侶から始まる・・・飛鳥寺
・寺社番匠(ばんしょう)→社番匠→宮大工になったと。
宮大工と家大工の違い
・宮大工は大木を使う
・家大工は施主の注文に気をつかうが、宮大工の主人は神様だから何も言われないので楽?
工具の発達
・たて引き鋸ができて、建物に装飾が加わるようになった。
・“手道具”で職人が育った・・・ここから始まらないと上達しない。
・刃物が切れると、いい加減な仕事はしない。
・電気道具だけでは80%の仕事しかできない。
「ものづくり」には“執念”がいる
・それは本人が感じ取ること。指導したり教えたりすることではない。
・日常の生活がつらければ(厳しければ)身についてくる。
・工作の物作りではない。
喜んでもらえればいい
・いいものは、いつもあとまで残るもの。
・今は早さが問われる問われる・・・そこでは“いいもの”はできない。
あとに残る“もの”をつくる
・古代から伝わる
「手や身体の記憶」を受け継いできた。
・下手はへたなりに一生懸命、うそ偽りのない“もの”を残す。
・後世になって、必ずそれを読み解いてくれる人がでてくる。こうして伝統として受け継がれる。
弟子たちのこと
・暇があれば“研ぎ”をしている。
20数年で一度だけの鉋屑(かんなくず)
・弟子入りして1年後、西岡棟梁に透けて見える“棟梁の鉋屑”を見せてもらった。
切れる刃物は、うそをつかない
・せんじて せんじて せんじつめれば、最後は“勘”。
・ちょっとしたことに気づくこと。
大工の大事な資質
・木を山から現場まで運べたら、建物はできたも同然
・運ぶ苦労、工夫があれば、刻んで組み立てることはわけのないこと。
・自分の技能の枠で考えるだけではだめ。頭が悪いとできない。
・目に見えない感覚とか勘に優れていないとなれない。
真っ平らには二つある
・錯覚を矯正して真っ平らに見せる。
三角定規の直角は信じない
・水平と垂直があればいい。
※ 長くなったので(4)に続く。