昨日、「仙台の子どもと教育をともに考える市民の会」主催の教育後援会を聴きに行く。
講師は、宮大工の小川三夫さん。(奈良県:いかるが工舎・前舎主)
演題は「不揃いの木を組む ~技を伝える、ひとを育てる~」
小川さんは、薬師寺をはじめ近畿、四国、関東地方の100を越える名だたる寺社仏閣の建設修理を手がけられた優秀な宮大工だ。
私が彼を知ったのは2・3年前のこと。隣町、角田市の「長泉寺」の工事をされているとき(2006・7年頃)、たまたまラジオのインタビューを聴いて、これは本者がいる!<emoji code="a006" />と驚いたことから。
それからさっそく、宮城県教組に「人を育てるー子どもと教師と親を育てるー」講演会を企画するように働きかけたが、この日に至ってしまった。
今回、「市民の会」が企画してくれたので喜んで出かけたのだった。感謝!<emoji code="a001" />
多くの方々に知ってもらいたいと思い、以下に要約する。
![DSCN4796.jpg](http://image.space.rakuten.co.jp/lg01/29/0000622729/24/img5a9d28bdzikfzj.jpeg)
「不揃いの木を組む」
1947年栃木県生まれ。
「動機」
宮大工への動機は、高校2年の時の関西への修学旅行で千三百年前に建てられた法隆寺五重塔を見て、漠然と自分も造ってみたいと思ったこと。
「西岡棟梁との出会い」
奈良県庁へ行って相談すると、西岡さんに会うように言われる。
当然断られる。仕事がない、18歳では年がたけすぎている(弟子入りには遅すぎる)と。
仏壇屋に勤め、道具も使えるようになったと思ったが・・・
卒業してから4年たって棟梁から呼ばれる。
道具箱を見せろと言われて見せると、のみを捨てられる。
そして、「納屋の掃除をせえー」と言われる。弟子入りが許可になった瞬間。
「徒弟生活」
それからの1年間は、ただ刃物研ぎだけ。テレビ・新聞・ラジオは一切禁止。
自分の生活ができない。(自分の個性が良く分かる。)
師を見て育つ。
「弟子たちのこと」
いろいろな弟子
・洗濯がうまくできない・風呂に入らないなど・・・
・飯作り・・・新人は「まかない」当番。30分で準備をしなければならないから大変。
段取りの具合が分かる。これは仕事のできと比例する。
・そうじ・・・その子の気持ちが良く分かる。
「弟子育てのこつ」」
・入舎希望・・・300人くらい。内2・3人の採用。女子が増えてきた。
。器用と不器用・・・器用な子は、頭の中も器用だが「ずばぬけない」
不器用な子は、、一心になると「ずばぬける」
・中学生と大学生・・・どっぷりと首までつかれるのは中学生。
・「削りたい削りたい」という欲求が、ぎりぎりまで高まるのを待つ。やる気の違いになる。
・半人前の時に、たくさんの無駄をさせる。10年までは同じだが、それから先が違う。
先走って教えない。
・学ぼうとする雰囲気があるところでは、そのままでよい。ないところでは教えてやる。
その雰囲気は弟子たちがつくるもの。
・ただただ、素直に学ぶことが大事。
学校で中途半端を教えているから、素直になるまで起こらねばならない・・・起こり倒す。
今の人は怒り方がへた。賢く振舞おうとしている。
・その時、ほめることはしない。あとで思い出してほめてやる。
怒る人は、しっかりしていること。妥協しないこと。
ほめる人は、責任を持つこと。心を磨いておかねばならない。
・修学旅行では、知識だけを教えている。
見方を教えてしまうから素直でなくなる。
※随分長くなったので、続きはまたあしたとしよう。
講師は、宮大工の小川三夫さん。(奈良県:いかるが工舎・前舎主)
演題は「不揃いの木を組む ~技を伝える、ひとを育てる~」
小川さんは、薬師寺をはじめ近畿、四国、関東地方の100を越える名だたる寺社仏閣の建設修理を手がけられた優秀な宮大工だ。
私が彼を知ったのは2・3年前のこと。隣町、角田市の「長泉寺」の工事をされているとき(2006・7年頃)、たまたまラジオのインタビューを聴いて、これは本者がいる!<emoji code="a006" />と驚いたことから。
それからさっそく、宮城県教組に「人を育てるー子どもと教師と親を育てるー」講演会を企画するように働きかけたが、この日に至ってしまった。
今回、「市民の会」が企画してくれたので喜んで出かけたのだった。感謝!<emoji code="a001" />
多くの方々に知ってもらいたいと思い、以下に要約する。
![DSCN4796.jpg](http://image.space.rakuten.co.jp/lg01/29/0000622729/24/img5a9d28bdzikfzj.jpeg)
「不揃いの木を組む」
1947年栃木県生まれ。
「動機」
宮大工への動機は、高校2年の時の関西への修学旅行で千三百年前に建てられた法隆寺五重塔を見て、漠然と自分も造ってみたいと思ったこと。
「西岡棟梁との出会い」
奈良県庁へ行って相談すると、西岡さんに会うように言われる。
当然断られる。仕事がない、18歳では年がたけすぎている(弟子入りには遅すぎる)と。
仏壇屋に勤め、道具も使えるようになったと思ったが・・・
卒業してから4年たって棟梁から呼ばれる。
道具箱を見せろと言われて見せると、のみを捨てられる。
そして、「納屋の掃除をせえー」と言われる。弟子入りが許可になった瞬間。
「徒弟生活」
それからの1年間は、ただ刃物研ぎだけ。テレビ・新聞・ラジオは一切禁止。
自分の生活ができない。(自分の個性が良く分かる。)
師を見て育つ。
「弟子たちのこと」
いろいろな弟子
・洗濯がうまくできない・風呂に入らないなど・・・
・飯作り・・・新人は「まかない」当番。30分で準備をしなければならないから大変。
段取りの具合が分かる。これは仕事のできと比例する。
・そうじ・・・その子の気持ちが良く分かる。
「弟子育てのこつ」」
・入舎希望・・・300人くらい。内2・3人の採用。女子が増えてきた。
。器用と不器用・・・器用な子は、頭の中も器用だが「ずばぬけない」
不器用な子は、、一心になると「ずばぬける」
・中学生と大学生・・・どっぷりと首までつかれるのは中学生。
・「削りたい削りたい」という欲求が、ぎりぎりまで高まるのを待つ。やる気の違いになる。
・半人前の時に、たくさんの無駄をさせる。10年までは同じだが、それから先が違う。
先走って教えない。
・学ぼうとする雰囲気があるところでは、そのままでよい。ないところでは教えてやる。
その雰囲気は弟子たちがつくるもの。
・ただただ、素直に学ぶことが大事。
学校で中途半端を教えているから、素直になるまで起こらねばならない・・・起こり倒す。
今の人は怒り方がへた。賢く振舞おうとしている。
・その時、ほめることはしない。あとで思い出してほめてやる。
怒る人は、しっかりしていること。妥協しないこと。
ほめる人は、責任を持つこと。心を磨いておかねばならない。
・修学旅行では、知識だけを教えている。
見方を教えてしまうから素直でなくなる。
※随分長くなったので、続きはまたあしたとしよう。