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レキシントンの幽霊

2015年04月19日 20時40分30秒 | 書籍



もうどれだけ読んだか村上春樹。。。。
でも、やっと村上春樹の小説ってのはどういうものであるのかがやっと分かった気がする・・・

1999年に第1刷の作品集「レキシントンの幽霊」を読んでみました。
前回読んだ「東京奇譚集」もそうでしたが、かなりひねったミステリーな話の数々。

村上春樹の何が?分かったかというと、ミステリーなのは物語自体の異様さではなく、物語の主人公たちの心の闇っていうか
独特な感情表現がミステリーだということです(笑)
主人公の孤独感とか喪失感が春樹流の表現で書かれてあるのが、読者にとってはたまらなく魅力的なのかも知れません・・・

「レキシントンの幽霊」
知人の家に一人留守番していて、夜中に幽霊のパーティーがリビングで開かれる・・・
直接見たわけではないのだが、理を詰めていくとそういう答えになるっていう話。
知人への優しさなのか主人公が内緒にするって内容ですね。
かなり現実的で、主人公は頭がいいと思います(笑)それはそうですよね、いたずらに知人を不安にさせないのが
やさしさだと思いますから。。。。

「緑色の獣」「沈黙」
これらはよく頭に入ってこなかった、かなりイメージしずらい話でしたので・・・感想はないです(笑)

「氷男」
面白いです・・・(笑)氷男が自然と世間に認識されているっていうところと
その氷男を好きになった彼女の結末ってのがかなり独特で不思議な気持ちになる・・・
結局は彼女も氷男の世界に取り込まれたって事かな?

「トニー滝谷」
名前に翻弄された男の数奇な半生・・・物語と音楽の要素(ジャズ)ってのは村上春樹らしいです。

「七番目の男」
非常に不思議で怖い話なのですが、見方を変えれば情緒的で友情も感じる話でした。
でも基本的に怖いです(笑)七番目に話す男の「世にも奇妙な話」。
やっぱりどうしても東北地震の津波の光景を思い出してしまう・・・

「めくらやなぎと、眠る女」
これは以前読みました、その他の短編集に入っていたやつですね。


次は何を読もうかな・・・。