俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

小春

2013-11-20 | 俳句・冬・時候




小春日や象のはな子の鼻伸びて



陰暦十月の異称。

「小六月」ともいう。

立冬後、春のように暖かく晴れた日のことをいう。

「小春日」「小春日和」「小春凪」「小春空」などいう使い方もある。







象のはな子はすでに66歳。

小春日の中をゆっくりと歩き、時には鼻を伸ばしていた。






一心に山羊の草食む小春かな



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冬の水

2013-11-19 | 俳句・冬・地理



湧水のお茶の水はや冬の水



冬の水はよく澄んでいるが、動きが鈍くなる。

川や沼も水が減り、底の方に落葉を溜めている。







吉祥寺駅にほど近いところに井の頭恩賜公園がある。

その中に、徳川家康が褒め称えたという「お茶の水」が湧き出てい

る。

水は透き通っていて、早くも冬の水となていた。







自然文化園の方には、野口雨情の書斎を移築・改築した童心居が

ある。

その庭には水琴窟があり、竹筒の中に水を流すと響きのあるよい

音がした。






水琴窟を聴かむと掬ふ冬の水



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冬の月

2013-11-18 | 俳句・冬・天文




駅前のビルの上なり冬の月



冬の透き通った大気の中で冴え冴えと輝く月である。

「月が出ている」との声に空を見上げると、真っ白な冬満月がビルの

上に煌々と輝いていた。

11月はまだそれほど寒くはないので満月に凄みはないが、秋の月

とは違い、白さがやはり冬の月であった。






旅の無事冬満月に祈りけり



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浮寝鳥

2013-11-17 | 俳句・冬・動物




木々の上(へ)を漂うてをり浮寝鳥



水上に浮いたまま眠っている鳥をいう。

水鳥は餌の捕食のとき以外は、ゆっくりと進んでいるか眠っている。

水鳥にとって平和で、見ているこちらも安らぎを覚える。







木々の映る沼で鴨が眠って漂っていた。

その浮寝鴨を遠巻きに他の鴨が泳いでいるのが印象的であった。






点となる群れを離れし浮寝鳥



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落葉

2013-11-16 | 俳句・冬・植物




栞にと桜落葉を拾ひけり




木から離れて地上に落ちる葉や地上に落ちている葉をいう。







桜落葉、朴落葉、柿落葉などということもある。







散ってからからになった落葉は踏むと快い音を立て、少し経った落

葉はしっとりとした風情がある。







色鮮やかな桜落葉があった。

赤が綺麗なので栞にしようと思い拾った。






百合樹(ゆりのき)の落葉に夕日走りけ




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