俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

枳殻(からたち)の実

2010-10-26 | 俳句・秋・植物


枳殻の実やア・カペラの聞えきて

ミカン科の落葉低木。実は丸く晩秋に黄色く熟すが、酸味が強いため食べられない。枝には棘があり、生け垣として利用される。生垣に枳殻の実が黄色く熟していた。外で練習している大学生くらいの男性たち数名によるア・カペラが聞えてきた。なかなか上手いものであった。

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ひたすらに駅より歩き枳殻(きこく)の実


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秋茱萸(あきぐみ)

2010-10-25 | 俳句・秋・植物


秋茱萸をふふみて貌のゆがみけり

グミ科の落葉低木。川原や山野に自生し、高さ三メートルにも及ぶ。初夏に筒状の小花をつけ、十月頃果実が紅熟する。葉、実ともに白い斑点が多くあり、甘酸っぱく少し渋みがある。茱萸を一粒摘んで口に入れてみたが、渋みが強く、貌をゆがめてしまった。

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秋茱萸や音なき風と午後の日と


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榠樝(かりん)の実

2010-10-24 | 俳句・秋・植物


漆黒の露座大仏や榠樝の実

バラ科の落葉高木。実は大きく、いびつな楕円形。晩秋に黄熟し、芳香を放つ。果肉は硬く、渋みがあって生では食べられない。薄切りにし、砂糖漬けや果実酒にして咳止めに使う。東京大仏は黒光りしていた。そのすぐ下に大きな榠樝が生っており、まだ青かった。

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突き出すも垂るるもありて榠樝の実


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烏瓜

2010-10-23 | 俳句・秋・植物


日の廻りきて烏瓜らしき赤

ウリ科の蔓性多年草。夏にレース状の美しい白い花を咲かせ、秋に長卵形の赤く熟した実を蔓からぶら下げる。東から廻ってきた日が西に傾くと、丁度烏瓜に当り、烏瓜はくすんだ赤から鮮やかな赤へと蘇る。灯が点ったように美しく、晩秋の心に沁みる景となる。

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烏瓜引きたしと思(も)ふばかりにて


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野菊

2010-10-22 | 俳句・秋・植物

野紺菊

山陰を百歩歩いて野菊かな

山野に自生するキク科の多年草。野紺菊、山白菊、浜辺野菊など種類が多い。花の色も紫、黄、白などがあり、風に吹かれて野に咲く様は風情がある。山陰を少し入ったところに野紺菊が咲いていた。薄紫の花がいとおしく思われた。

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山間の野菊に晴れの兆しけり


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