少し前に、蟹の誕生から成長過程を美しい映像で見るチャンスがありました。
生まれてから成長過程の殻は柔らかく、脱皮の途中で、魚やヒトデに食べられてしまいました。
少々傷つけられても、新しい甲羅が体内で造られているので、傷ごと脱ぎ捨ててゆきます。
甲羅はより頑丈に サイズは徐々に大きくなって、脱皮を10回以上繰り返し、
やがて大型の硬い甲羅をもつと、今度はヒトデを捕まえて食べておりました。
私たちは、皮膚が伸びますので、脱皮しなくてもサイズを変えてゆけます・・・
ただ、細胞の再生能力が衰えるので、いつまでも赤ちゃんの肌のままというわけにはいかず
加齢で見た目がずいぶんと変化するので、成長は変則的な脱皮ととらえています。
厄年のような 身体の調子の変わる節目を充てるとよいのかもしれません。
肉体の変化は目で見えますが、心の成長は感じるものです。
心が殻に守られているイメージをお持ちください。
どんどん大きなサイズに成長し、だんだん傷を上手に癒せるようになるイメージです。
私の場合は、10歳 20歳 30歳 40歳 50歳 60歳・・・
と10年ごとに脱皮の時期を定めていますが、
いつ、新しい私の殻が私の中で作られるかわかりません。
突然の脱皮もしばしばで。
脱皮する時は、
カニと一緒で、周囲よりも自己に集中するので襲撃される危険が伴います。
カニのように、するりと脱ぎ捨てたいものですが、なかなか執着だの葛藤などあって
脱ぎたいけど、脱げず、無理やり引き剥がす苦しい作業を経ないと、
新しい自分の殻を手にできないと感じました。
変化するときは、少々の傷みも覚悟しなくてはいけません。
死を迎えるその時まで、成長し続けますから、こころと身体の変化を愉しみたいものです。