笑顔浴

優しい時間

友だち地獄

2010年07月05日 | Weblog
金曜夜に臨床カウンセリング研究会で
「現代青年の自己愛」と題した講演を拝聴しました。

35歳までの若年労働層がおこす労働紛争の例を知りました。
私の住む市内で、1年間に1人の相談員が受ける相談件数は460件とか!
・嘘をつく・不正を行う・失踪する(連絡がつかなくなる)
・協調性がない・職務怠慢でやる気がない・暴力事件

講師は、「不公正感」と「ネガティブな気分」
が彼らを動かしているのではないかと考え、
会社のマネジメントの立場で研究中とか。

土曜日は、1日中かなり努力しながら
「友だち地獄」(空気を読む世代のサバイバル)土井隆義著を読みました。
 誰からも傷つけられたくないし、誰も傷つけたくない。
 そういう繊細な優しさが今の若い世代の息苦しさを生んでいる。
 浮いたらおしまい??と帯にかかれてあります。

実は不思議なことがあります。
学生aは勉強熱心な学生の隣の席にいるとよく勉強し、
席替えの後、授業中にスヤスヤ眠る学生の隣になると
別人のように毎回何もせず寝てしまうのを
1ヵ月おきの席替えで気がつきました。

土井隆義氏は社会学者の目から観察なさいます。
絶えず周囲にレーダーを張り巡らす彼らのエネルギー消耗は激しく、
それゆえ外界に目を向けられず、この場以外に生きる場はないと考える。
(昔の若者は家を飛び出したが、今の若者は家族を殺して家にとどまる)

コミュニケーションの方法を知らないというよりは
あえて希薄にコントロールすることで護身する。
かといって交流無しでは益々不安になり、ケイタイでベタベタに付着しあい
新しい出会いが乏しく、交流範囲はいたって狭い。
周囲から「見られてない」ことを恐れ、自分の存在を発信し続ける。
そして彼らは就職し、結婚し両親になる。
ある日、私は心理カウンセラーとして出逢うかもしれません。

日曜日には、日本交流分析学会の花岡啓子先生の
「誰でも持っている人生脚本」の講演を拝聴しました。

きつい学生時代を過ごし、社会人になり新型うつ病になる。
仕事はできないがテニスや山登りはできる。
反省はせず、他人や社会やありとあらゆるモノに責任転嫁する。
うつ病の診断を手放さず、周囲に病人だとアピールする。
もし、明日出逢うクライエントがこういう人なら
どう接すればいいか悶々とする中で
懇親会で直接お話できる機会を得てすっきりしました。。

自己肯定感の低さが根源にあると、
自分の非を認めた時点で存在できなくなります。
「一度ミスした私は、消えるしかない」と考える人なら
とにもかくにも、責任転嫁して生き延びるしかありませんし
「私もミスします。でも次は2倍頑張ります」といえる人なら、
責任転嫁せず、何度でもやり直すことでしょう。

私はOKじゃないと感じながら、私はOKだとキレてる人が
本当の意味で、自分を肯定的に受け止められるのをゴールだと設定すると
「私にとってあなたはOKである」という肯定的な態度で、
その人の自己肯定感を徐々に高めてゆくことがスタートであることを
再確認しました。




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