笑顔浴

優しい時間

手放す

2022年03月11日 | Weblog

帝国ホテルのパンプキンスープ

 

2001年に、産業カウンセラー養成講座に通って

2002年春に資格を手にして活動をスタート。

2022年春は、相談員として懸命にもがいています。

 

働く人の相談を受けて 私が感じるのは、

私達は、手に入れることは得意、手放すことは苦手。

すべき事を考えるのは上手、しない事を選ぶのは下手。

現状維持バイアスで、目の前の危険が見えなくなること。

 

例えば、残業中にデスクから架電してきた相談者の

怒りや絶望や不安に寄り添う時。

 

自分だけが毎日残業、他の社員は退社している。

連日残業した上、休日出勤もして働くが、仕事が終わらない。

配偶者や子供達とすれ違い、家庭に居場所がない。 

メンタルが限界で、もう死ぬしかない。楽な死に方を教えてくれ!

私はどうすればいいですか?相談員なら早く解決策を教えろ!と訴える。

 

通りすがりのおばちゃんに、

解決してもらえるとでも 思っとんの?

まさしく、藁を掴んで溺れるぞ。

 

「苦しまない死に方は、枯れる老衰しか思いつかないですね」

「どんな汚い手を使っても、仕事量を減らすしかないでしょう?」

と提案してみる。

 

上司や家族や医師に相談したら、

廃人・メンヘラーの烙印をおされ、人間をやめざるをえない。

転職したら

親や世間の信用を失うし、そもそも 逃亡者が採用されるわけがない

こんな年で、新しい仕事に就く自信もない。

 

多くの場合「何一つ、手放せない」状況にあるらしく、男も女も

普通の人であるために、我慢に我慢を重ねて、限界に達しそうなわけで。

金塊に抱きついて 深海へ沈んでゆくイメージが浮かぶのです。

 

それは、本当にあなたの命を懸けるような<金塊>なのでしょうか?

と、水面の藁は悶々としています。

 

 

 


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