笑顔浴

優しい時間

臥薪嘗胆

2009年08月10日 | Weblog
明日は日本が第二次世界大戦に負けた記念日です。

『十八史略』によると、
紀元前6世紀末、呉の王闔閭は、越に侵攻したが敗れた。
後継者の夫差に必ず仇を取るように言い残して病死した。

夫差は軍備を充実させ、
自らは薪の上で寝る痛みでその屈辱を思い出した(臥薪)。
まもなく夫差は越に攻め込み、越王勾践の軍を破った。

勾践は夫差の馬小屋の番人にされ苦労を重ね
許されて越に帰国した後も民衆とともに富国強兵に励みつつ
苦い胆(きも)を嘗めて屈辱を忘れないようにした(嘗胆)。

呉の王になった夫差はおごり、国力を疲弊させた。
越王勾践は呉を攻め夫差は敗北し自殺した。

過去のエピーソードの連鎖が現代も再現されています。
「このうらみ、はらさでおくべきかあ」と
自分が不幸だという確認で 怒りを呼び覚まし
特定の何かに向けて憎悪する。

国家間の戦いの勝ち敗けは、個人レベルの勝ち敗けとなります。
誰の心の底にも家族や親しい人を殺されたり
希望を奪われたら復讐心が芽生えるのは自然なこと。
中東でもアフリカでも子供達が、
見てきた殺人の様子を絵に描き
家族の敵討ちを心に誓っているそうです。

息苦しい不幸せワークを復讐達成のモチベーションに利用せず
「戦争」そのものを憎んで、平和へのエネルギーに変換できたら
どんなに嬉しいでしょう。

個人の間の戦いは平和な暮らしの中でも起こります。

戦闘はなくても、暴力や虐待が存在しています。
精神的暴力に傷つき、いじめられたら居場所を失います。
道理に合わず納得できないことも
理不尽さを許せないことも。

私情に駆られて暴走できないように
「武器」「権力」「強い軍隊」を所有してない私を喜びます。
暴走を静止させるスーパーバイザーがいる安心感を喜びます。






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