バスーンふぁんたじあ

アマチュアバスーン吹きのメモ書き。

D格闘編その番外編

2016年03月21日 | 楽器
 番外編は、この2年間のDとの格闘で気がついたことと、今後の課題。

 このDの音だけででいえば、影響力の大きさは、楽器>ボーカル>リードとなった。リードよりもボーカルの影響が大きいことは、ヤマハのEで吹いた場合、以前選別したDがひっくり返りやすいリードでも、比較的安定してDが吹けたことで分かる。

 おそらく他の音でも何かトラブルがあった場合、楽器の調整、ボーカルの選択、リードの調整の順で問題を解決するのがよいのではないか。

 やはり、リードはボーカルに合わせて調整するほうがよさそう。これは以前からそう考えていたので再確認事項。ヤマハEで問題なく吹けたリードを、ヘッケルCC1で試してみると、(D以外で)問題が出ることがある。下から2番目のEやCisの音がぶら下がってしまう場合があった。Eがぶら下がってしまうのは、リードが柔らかすぎたり、削りすぎた場合によく起こるが、ボーカルとリードが合っていない、ということも原因の一つなのだろう。

 以前、アンサンブルのメンバーの一人の方が、ずっと使っている同じ制作者のリードが最近Eが下がってしまうものが増えていて困っているとおっしゃっていたことがあった。私は、おそらく材料が以前より柔らかくなっているのではないか、と考えたが、もしかして制作者の方が使用しているボーカルをそれまでのものと変更している可能性もあるかもしれない。あるいは、ボーカルを変更していなくても、その制作者の楽器とボーカルでは同じリードでもEが下がらないのかもしれない。

 そういえば、それと同じようなことを昔体験したことがあった。故田中雅仁先生にレッスンしていただいてたころに、一度お弟子さんを集めてリード調整の講習会があり、それに参加したときのこと。基本的な調整方法を教わり、その後先生の市販用のリード(そのときはプッペの先端をカットしメイキングにかけただけのものを使用)で、お弟子さんたちそれぞれが実際に調整してみるのだが、調整していくうちにEが下がるリードがあり、私たちが吹くとEが下がってしまっても、先生が吹くとまったく下がらない、ということがあった。そのときは、私は吹き方の違いなのだろうか、と思ったが、今振り返ってみると、それはおそらく楽器とボーカルの違い(特にボーカルか)ではないかと、思う。

 あとは、吹き方の問題があった。3オクターブ目は「高音域」という意識があり、どちらかというと、下から音をねらうようなイメージになってしまい、そのためDもひっくり返る傾向にあったようだ。これは、3オクターブ目のGくらいまでは中音域だと意識を変えるだけで、ずいぶんと音色も安定感もよくなった。3オクターブ目は「高音域」というのはバスーンという楽器を始めたころにできてしまったもので、ずっと払拭できていなかった。今さら、という感はあるが、3オクターブ目は「高い音」というイメージを持たないようにこれからも気をつけたい。

 今後の課題としては、エペAA2とヤマハE1にきちんとあうリードを作ること。Dがひっくり返らないようにリードを調整していくと、逆にDが低くなりすぎるものもあるので、そこのところの微妙な調整ができるようになりたい。  
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