試したいことがあり、その準備として手持ちのシェイパーの何カ所かのサイズを測定した。
Aカラーから30㎜上: Bカラーから27㎜上: Cカラーから10㎜上: Dカラー部分
E:カラーから10㎜下: Fカラーから30㎜下: Gサイドラインのタイプ
A B C D E F G
Fox1: 15.1 14.32 10.80 9.03 8.76 9.3 MK
Fox2: 15.4 14.51 10.65 9.18 8.64 9.4 AK
Foxkk: 14.8 14.09 10.54 8.95 8.54 9.3 K
FoxSH: 15.1 14.47 10.85 9.41 8.72 9.0 AK
ReedsnFB2: 14.4 14.30 10.76 9.24 8.50 9.4 (MK)
ReedsnR1A: 14.7 14.69 11.07 9.37 8.83 9.7 (AK)
AFはカタログ等に記載されている数値、BCDEはデジタルノギスで測定した数値。
サイドラインのタイプはFoxについてはカタログ記載のタイプ、リーズンスタッフは私の見た感じ。
K=Knochenauer Shapes 曲線だけで構成されている
AM=Almost Knochenauer Shapes ほぼ曲線だが一部に直線がある
MK=ModifiedKnochenauer Shapes 曲線と直線のコンビネーションで構成されている
ほんのわずかな違いが、吹奏感や響きに影響しているのだから面白い。
私のリードは現在Fox1シェイパー製が主なのだが、数値で見ると、その前に主に使っていたリーズンスタッフのFB2とよく似ている。サイドラインも似ているが、吹奏感は違う。特に第3オクターブ目の吹奏感と響きは、Fox1の方が音が細くならないが、軽く吹けるのはFB2の方だ。サイズで一番違う箇所は、カラーから下10㎜のところで、0.27㎜ぐらいの差がある。完成リードを目視しても太さの違いが分かる。ということは、ここの太さの違いがこの2本のシェイパーの吹奏感の違いを生んでいるとも考えられる。
で、私が試したいことは、太めのシェイパーをほんの少し細く、細めのシェイパーをほんの少し太くしたら、吹奏感はどうなるのか、ということ。きっかけとしては、私のリードの師匠である三木先生が「ファゴットリード工房 ウィンドモーレン」にて、同じシェイパーのサイズ違いのリードを何種類も作り分けていて、なるほど、こういう方法もあるのか、と考えさせられた次第。