バスーンふぁんたじあ

アマチュアバスーン吹きのメモ書き。

リード再生

2023年09月30日 | リード調整
リード再生といっても、使い古したリードの再生ではなく、以前作ったものの一軍入りならず待機リードケース入りとなったリードの再調整といったところ。

こちらは今年の春頃に作ったもので、ラボーロ材・シェイパーFB2でブレード長は27㎜。このときはまだ0.65㎜ソフトワイヤーを入手していなかったので、第1ワイヤーは0.6㎜。



当時使っていたボーカルと現在使用しているボーカルが異なるので、まずはリーマーで現在のボーカルに合うようにする。



次に第1ワイヤーを0.6㎜から0.65㎜へ巻き直す。けっこうこの0.05㎜の差が大きく、私の場合だと音がまとまりやすくなる。





それからブレード長を27㎜から26.5㎜へ変更。現在使っているボーカルだとちょっとブレードが短い方がピッチが合いやすい気がする。まぁ、私の場合ブレード長は26~27㎜が許容範囲なので短くても問題なし。ただし、26㎜までカットしても再調整できない場合はボツとなる。



そして、先端を削り直す。ブレードが26~27㎜内なら先端の厚さは同じくらい(0.2㎜)にしておきたい。27㎜以上で作るときは、もう少し厚めにしておかないとEやCisがぶら下がってしまう。
最後に、グロウの感じが良くなるまで気になる箇所を削ったり、ワイヤーの立ち具合を調整する。



一本当たりの作業時間は、5~10分程度。空いた時間にちょこちょことできる。今回は4本再調整して30分程度。もともと音は出る状態なので大きく削り直すことはない。グロウの調子だけみて調整しているが、失敗していても今後一軍入りする可能性が低かったリードなので、よしとする。結果は音出しができる夜にすることに。

 
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ワイヤーのこと

2023年08月09日 | リード調整
 リード調整でもっとも簡単な方法は、第1ワイヤーと第2ワイヤーによる調整で、第1ワイヤーだけなら演奏中に素手でもできる。ラジオペンチなどがあればリード専用のペンチでなくても可能だ。リード調整について解説している書籍やインターネットでも、簡単な調整方法として紹介されているので、ご存じの方も多いと思う。



ここでは、組み立て時と調整時のワイヤーについて、自分用にまとめておこう。

1、プッペ組み立てのとき。
①第2、第3ワイヤーは0.7㎜、第1ワイヤーは0.65㎜または0.6㎜。使用するワイヤーは、チューブから浮かずに密着して巻ける柔らかめのものが私は好み。
②組み立て時は、第1ワイヤーは巻かない。第1ワイヤーはプッペ完成後、削る前に巻く。
③(乾燥時)第3ワイヤーはしっかりときつく、第2ワイヤーは強めに力をかければ動く程度に巻く。第1ワイヤーは水に浸した状態で巻いて動かない程度で、乾燥したときはゆるゆるになるくらい。
④チューブの形は、第3ワイヤー付近は真円、第2ワイヤー付近はやや楕円、第1ワイヤー付近は楕円になるように。
⑤第3ワイヤーはお尻から6~7㎜、第2ワイヤーはカラーから8~10㎜、第1ワイヤーはカラーから1㎜ぐらいのところに巻く。一番重要なのは、第2ワイヤーの位置。ブレードが長め(27.5㎜以上)のときはカラーから8~9㎜、短め(27㎜以下)の場合は9~11㎜)にする。この第2ワイヤーの位置や締め具合、形状がリード製作においてはけっこう重要なポイントでもある。

2、プッペから完成まで  
①ワイヤー円の形状や締め具合、位置は、リード削りを始めたら変更しない。
②基本的に調整は、ナイフとヤスリで行い、ワイヤーでの調整は最後の最後にする。
③先端や根本、ブレード各部の厚さが、これ以上は削らない、という自分の基準に達していた場合で調整が必要なときはワイヤーで調整する。
④ナイフ等での調整とワイヤーでの調整を同時に行うと、わけがわからなくなるのでやめたほうがよい。

3、完成リードのワイヤーでの調整
①マンドレル仕様のこと。
②ワイヤーでの調整は、形状にしろ締め具合にしろ一回変更すると、もとに戻してもまったくのもとには戻らないので要注意。特に第2ワイヤー。第1ワイヤーの開きの調整だけであればあまり問題はない。
③開きの調整は基本的には第1ワイヤーで。上下に押さえれば抵抗は減り、ピッチはあがる。広げれば抵抗は増え、ピッチは下がる。広ければ息の量は多く入る。
④第2ワイヤーを左右から押さえて立てれば(円に近くなる)抵抗は増し先端は閉じ、ピッチはあがり、音色は暗め(丸め)になる。逆の場合は、抵抗は減り先端は開き、ピッチは下がり、音色は明るめになる。
⑤第1ワイヤーと第2ワイヤーでのコンビネーションとなるため、第2ワイヤーを立てて第1ワイヤーも立てた場合と、第2ワイヤーをねかせて第1ワイヤーもねかせた場合では、先端の開きが同じであっても吹奏感はまったく異なる。

4、その他のワイヤーでの調整方法
①ワイヤーを締め直す。
・音がぶら下がったり(C♯2やE2)、C3付近が低いときは、第1ワイヤーや第2ワイヤーを少しきつく巻きなおすと改善することがある。ただし、響きが少なくなったような感じがし、音色も暗めになる。逆に響きがないときは、緩めると振動が楽になる。
②第1ワイヤーの位置を変更する。
・カラーに近づけると音のぶら下がりが解消することがある。
③第2ワイヤーの位置を変更する。
・ブレード長との兼ね合いにもなるが、カラーからの距離が短い方が第3オクターブの音程がとりやすい。短すぎるとつまったような感じになる。
④ワイヤーの太さを替える。
・第1ワイヤーが0.6㎜で作ってあるリードの場合で、音色が散ってまとまらない感じがするときは、0.65㎜に巻きなおすとまとまる場合がある。

 以上は、あくまで私のリードの場合。市販のリードを見てみると、ワイヤーの間隔や締め具合、立て方(チューブ形状)は色々で、材料の材質やシェイパーの型、リードのサイズなどと合わせてワイヤーもそれらとバランスがとれるようにしていると思う。なので、市販リードの場合は、第1ワイヤーと第2ワイヤーを上下左右から押さえる方法にとどめておく方が無難。
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リードの調整と新しいこと

2023年06月23日 | リード調整
 静岡バスーンアンサンブルの演奏会も無事終わり、明後日の市民オケの定期演奏会が2023年前半最後の演奏会となる。

 このところリード作製はしておらず、演奏会に向けてリードの調整のみ。本番の一カ月ほど前に、これまでに作っておいた新しいリードの中から良さ気なものを7~8本選び、毎日1~2本を基礎練習で使いなじませていく。このときは、ナイフやヤスリでの調整はほぼしない。二週間ほどで各リードを2回吹くことになり多少音が落ち着いてくる。とともにどんなリードか分かってくるので、さらにここで5本程度に選抜する。ここから毎日1本ずつ、やはり基礎練習で使いながら今度はナイフやヤスリで調整していく。一周終わったら合奏のときに使ってみて感触を確かめる。本番一週間前には第一候補から第三候補まで絞る。本番前日のリハは第二候補を使い、当日のリハ・本番は第一候補を使う。昔は、本番直前でもナイフやヤスリでちょこちょこ調整していたのだが、グッドな結果になったことがあまりないので、できれば本番の4~5日前にはナイフやヤスリでの調整は終わっているようにしている。候補の3本は大事にしすぎて吹かないでいると使うときになって状態が変わってしまっていることがあるので、2~3日前からはどれも短時間音を出しておく。

 明後日の市民オケの本番が終わると10月まで本番はない。7、8月は仕事も忙しくなり練習室兼リート製作部屋は酷暑となることもあって、たぶんリード製作は一時休止状態になりそう。それでもだいぶ残っているドナティの丸材はガウジング済ケーンまでには加工しておきたい。

 そして、最近始めた新しいこと。



 クラリネットを始めた。最近、老人会などで演奏を依頼されることが多くなり、友人とバスーンデュオで伺っている。同じところへ出かけることもあり、毎回バスーンだけでは聴いている方もあきてしまうだろうと、違う楽器をいれることになった。前々回は、友人(バスーン吹き)がオーボエを吹きオーボエとバスーンのデュオを数曲演奏した。前回は、リコーダーデュオを数曲いれた。じゃあ、次は何にしようかという話になり、友人はクラリネットはどうだろう、と言う。友人(バスーン吹き)はすでに一度クラリネットで木管五重奏デビューもしている。まぁ、器用な人なのだ。ということで、今秋には無理だろうけれど来年はクラリネットデュオをやろう、となり、私はクラリネットを購入した。練習は始めたばかり。10月の老人会では、友人(バスーン吹き)がフルートを吹き、フルートとバスーンのデュオを数曲演奏することに決定。つくづく器用な方だ。 
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リード工具(随時更新予定)

2016年08月05日 | リード調整
 以前から、リード工具についてまとめようと思っている。リード調整やリード製作を始めるにあたって、最低限必要なものから、あると便利なものまで、私視点でまとめていくつもり。

 とりあえず、思いつくものを並べていく。価格が分かるものは載せ、お勧めのメーカーがあればメーカー名も載せる。

※価格は平成28年8月現在のもの。
※リーガー等のメーカー物の価格は、日本国内のダブルリード店のホームページ掲載価格。
 お店によって価格が異なる。直接店舗で購入する場合は割引価格となる場合もある。
※このページ情報は随時更新予定。


【リード調整のための道具】


1、最低限必要な道具

〈マンドレル〉




・リードを差し込んで固定する道具で、調整並びに製作に必須。
・リード工具のメーカーから各種出ているが、リーガー製が入手しやすいかも。
・価格はリーガー製(4,320円~)、ピゾニー製(3,000円~)。
・自作する場合は、リードドライングボード用のピンの部分だけあれば、それに持ち手をつければよいかも。もっと安くする場合は、丸橋の先端をちょうどよいところでカットし、持ち手に布を巻き付けるなどして持ちやすくすれば、できるかも?(未作製)
・しかながら、マンドレルは、削る際に削りやすくするだけでなく、内径の形を一定にしたり、リード作製時にはきれいな内円を作るのに必要なため、メーカー製を1本持っていたほうがよい。


〈プラーク〉



・削る際にリードにはさんで使用する。
・価格はリーガー製(400~600円)。
・各種あるが、私的にはリーガー製が大きめで使いやすい。
・金属製のものもあるが、刃があたるのでプラスチック製がよい。
・刃のあたる箇所がへこんできたら新しいものと交換。

 
〈棒ヤスリ(精密ヤスリ/ダイヤモンドヤスリ)〉   







・調整するだけなら、棒ヤスリと紙ヤスリでも可能(ナイフがあるにこしたことはないが)。・目の荒いものを1本(三角)と、細かいものが何種類(三角、平丸、丸)かあるとよい。・加えて、さらに細いものがあると、ピンポイントで調整することができる。
・ダブルリードの専門店でも購入できるが、ホームセンターなどのもので充分。
・目が細かいもの(400~600番くらい)を選ぶ。
・私的に一番使いやすい形は三角。平丸(片面が平らで片面が平らなもの)は、リードのサイド(羽)あたる部分を薄くするのに便利。丸は、チューブ内にささくれがある場合、それを除くために必要。
・価格は1本数百円~、セットで1,000円~くらい。


〈耐水ペーパー〉



・私は、主に600番と1000番を使用。
・1枚数十円~。


〈ラジオペンチ〉



・リードの開きを調整したり、ワイヤーの締め直し等に必要。
・リード専用のもの(リーガー製7,000円前後)もあるが高価。普通のもので充分。
・普通のもので1,000~2,000円。
・先端が細すぎない普通のものがよい。細すぎるとワイヤーが締めにくい。


〈金属製物差し〉



・リードのサイズを確認するのに必要。自分にとって一番合うサイズを見つけたら、そのサイズになるように調整する。
・価格はシンワ製(200円/アマゾン)。


〈リード清掃ブラシ〉



・リード内部を掃除。最低でも三日に一度は清掃しよう。私は使用後は必ず実施。
・羽もあるが、お好みで。私はブラシのほうがよく汚れが落ちると思う。内部が傷つくので羽を使う、という人もいる。
・私が使っているものは、台所清掃用品。大~小5本セットで500円くらいのものの一番小さいもの。
・羽は、1本何十円~。


2、あると便利なもの

〈リードナイフ〉



・リード専用のナイフがあると、リード先端や根元の処理が容易(ヤスリだけだと削る量や箇所を狙いきれない)。
・それなりに高価。アンドウ製(12,312円~14,440円)。刀鍛冶が作ったリードナイフ(15,000円前後)。
・できれば1本持っていたい。
・私のお勧めは、「刀鍛冶の作ったリードナイフ」。両刃で、かなり繊細に削ることができるので、リード調整だけならこの1本。


〈切り出しナイフ〉



・利き手と逆用。右利きの人なら、左利き用。
・ブレードの根元の処理にあると便利。
・専用のリードナイフを使わずに、切り出しナイフでされている方もいる。
・価格は1,000~10,000円と幅広いが、5,000円前後のものがよさそう。


〈アートナイフ〉



・先端にカーブを持ったナイフがあると、ピンポイントで削ることができる。
・文具用品で探すとよい。(数百円~)
・アーミーナイフを使っている人も多い(数千円~)


〈ヤスリその他〉



・ヤスリは種類が多いので、適当なものを見つけたら試してみたい。写真は、少し幅広の砥石状のヤスリ。リードのサイド幅を調整するときに使っているが、結構便利。
・他に爪用のヤスリや、爪みがき用のほんとに細かいなどがある。


〈リーマー〉



・チューブ部分をボーカルに合わせるために必要。高価なため、あると便利に入れたが、できれば持っていたい。
・刃のついたもの(スパイラル状、一枚刃等)、ダイヤモンド粉のものがある。刃のついたものは基本的に乾いた状態で使用する。チューブは水に浸さないという人は刃のついたものでよいが、水に浸す人はダイヤモンドのほうがよさそう。
・各メーカーある。リーガー製(スパイラル刃12,000~16,000円/ダイヤモンド12,000~16,000円)、ピゾニー製(7,000~10,000円)、その他(3,000円~)。


〈ふで・歯ブラシ〉



・削った木カスを取り除くのに便利。
・習字用ふでは、楽器の清掃にも使える。


〈リード乾燥台〉



・リードケースでもよいが、乾燥台に立てておけば、うん、調整してるな、って感じになる。
・ゴルフのティーを適当な台に接着剤でつけるだけで完成。
・ゴルフのティーは、乾燥用にはタバタ・ショートティ(プラスチック)GV0474がお勧め。リード製作には別のお勧めあり。

3、懐に余裕があれば……


〈キャリパー〉



・リードの厚さを測定する。
・目分量や指先の感覚、吹いた感触だけでもいけないことはないが、ある程度一定のリードにするためには基準となる厚さを保持するほうがよい。問題が起きたとき、調整するための基準ともなる。
・一般工具としてのもの(10,000円~)もあるが、リード用(リードに差し込めるもの)のほうがよい。
・価格は、リーガー製(47,000円~)。


〈リードカッター〉



・先端をカットする。
・EやCisがぶら下がってしまうときなど、先端をカットしてブレードを短くすることで修正できることもある(短くすることでバランスが崩れるのでその他の箇所も修正する必要あり)。
・刃のまっすぐなつめ切りでも代用可。金尺をあててナイフでカットする方法もある。
・ハサミはまず失敗するのでお勧めしない。
・価格は、リーガー製(29,160~42,300円)。その他各種あり、価格ももっと安いものもある。



【リード作りのための道具】※以下、引き続き執筆予定。


 リードを作る場合は、上記の道具に加えて下記の道具が必要。

1、GPSケーンから作る場合


〈組み立て用マンドレル〉



・組み立て用マンドレルは、先端(第1ワイヤー部分に相当する箇所)が細くなっているものを使う。普通のマンドレルでも可能だが、割れがブレードまでいってしまうことが多い。
・クリストリーブ製などは、にぎりの両端に先端開き用の細いものと普通のものが一体となったもの(17ドル程度)もある。
・私は、普通のマンドレルを金ヤスリで削って細くした自作のものを使っている。


〈乾燥兼形成用リード立て〉



・私の場合は、乾燥時にチューブが丸くなるように、乾燥用のリード立てにしっかりと差し込んで乾燥させている。
・専用のドライングボードもメーカーから各種出ている。
・自作する場合のお勧めは、タバタ・プラスチックティー・段付超ロングティーGV0467(私が使用しているものは、すでに生産中止になったぽい、ロングではないティー)。


〈ワイヤー〉



・0.6/0.65/0.7㎜が一般的のよう。
・私は、第1ワイヤー0.6㎜、第2・3ワイヤー0.7㎜。
・専門店で短く切ったものも売られている。多く作る人は巻きで購入したほうがよいかも。
・リーガー製は、普通のものとソフトタイプのものがある。私は現在はソフトタイプを使用。


〈糸〉



・ナイロン糸、コットン糸等があり、太さも色々。細い糸を使っている方のほうが多そう。
・巻く糸の種類、太さ、糸玉の大きさなどで、音色や吹奏感が変わる、という人もいれば、変わらない、という人もいる。
・私は、コットン糸使用。太めの糸(編み物用)で、糸玉は大きめ。
・細い糸の場合は比べたことがないので分からないが、太めの糸の場合、ナイロン糸とコットン糸では明らかな違いがある。竿巻糸(ナイロン100%)だと、音の響きがコーンとした感じの固い音になる。試したリードすべてそんな感じになった。
・細い糸を二本に合わせて巻く方法もある。
・糸を巻く回数はほぼ一定にしている。巻き始め方と巻く間隔を同じようにし、巻き終わる位置もいつも同じ位置で巻き終わるようにする。



〈接着剤各種〉




・私が使用しているのは、マニュキア、ラッカー、雨樋用ボンド3種類。
・糸を巻く前にお尻から第2ワイヤーまでにマニュキアをまんべんなく塗布し、それから糸巻。巻き終わった糸にラッカーを染み込ませ乾燥。それから仕上げに雨樋用ボンドを厚めに塗布。
・糸を固める接着材や回数などは製作者によって異なる。



〈イーゼル〉



・ケーンに割線を入れるときの台になる。
・専用のものもあるが、ホームセンター等で直径3センチメートルほどの丸材を購入し、適当な長さに切ったもので充分。


〈カッターナイフ〉



・ケーンのチューブ部分の割線、面取り、シェイプ等。
・シェイプには少し厚めの刃の大きい方を、その他は小さい方でやっている。


〈つめ切り・食い切り〉



・ブレード先端の角のカットと、チューブ部分の長さを調整するときに使用する。
・足爪用の刃が真っ直ぐなものがよい。
・チューブ部分のカットには、刃が本体に斜めではなく直角についているものが使いやすい。私が使っているものは、プラモデル工作用のもの。




〈ノギス〉



・主にチューブの太さを計測するのに使っている。あると便利。
・これは知人から頂いたもの。

〈メーキングマシン〉



・無くても問題ない。が、あると便利。
・メーキングマシンでほぼ仕上げる、という方もいる。
・私は、きっちりと仕上げるためのガイドとなる型を持っていないので、あくまで、先端の処理(削る量を少なくして)を楽にするためのもの、と思っている。
・色々なメーカーのものがあるが、入手しやすいのはリーガーとリーズンスタッフ。
・写真はリーガー。


2、丸材、GPケーンから作る場合


〈シェイパー〉



・かまぼこ型ケーンから作る場合、シェイパーは必須。
・リーガー製のように二つ折りにして型をカットするタイプと、Fox製のようにそのままカットするタイプとある。そのままのタイプの場合、シェイプしてからプロファルすることも可能。
・シェイパーには多くの種類があり、大雑把に、サイドのラインが銀杏の葉のようにカーブをもって外側に広がっていくもの、ストレートライン、先端に向かっての広がりが少なくワインのボトルのような形をしたもの、の三種類がある。
・シェイパーによって吹奏感や響きが異なるので、好みのタイプを選ぶとよい…が、種類が多すぎて何が何やら。


〈プロファイラー〉



・ケーンの表面の皮むきマシン。
・プロファイルでケーンを薄く仕上げると、組み立て後に削る量は少なくてすむが、あまり薄くしすぎると組み立て乾燥時にへんな形のくせがついてしまった場合、修正がきかなてくなるので、あくまで皮むきぐらいに思っていたほうがよさそう。
・入手しやすいメーカーは、リーガー、リーズンスタッフあたり。
・写真は、リーガー。


〈ガウジングマシン〉



・ケーンの内側を削るマシン。
・内径の削り方は、メーカーによって異なり、外側に向かって薄くなるものと、均等に削るものがある。私が使っているリーガーは前者。
・このガウジングの厚さがリード製作においては、かなり重要だと個人的には考えている。自分の好みの厚さをみつけることが大切か。
・一般的な市販のケーンは、だいたい(乾燥時)1.25㎜前後(リーガー、メディールなど)。ダンツィは1.3㎜くらいか。私の好みは、今現在、1.35㎜。
・メーカーに直接オーダーする場合は、ガウジングの厚さを変更してもらうことも可能。
・入手しやすいメーカーは、リーガー、リーズンスタッフあたり。
・写真は、リーガー。
・後ろについているギロチンはケーンを適宜な長さにカットするためのもの。


〈プレガウジャー〉



・ガウジングの前に大雑把に裏面を削るマシン。これがあるとないとでは、ガウジングの大変さがおそらく天と地。
・写真は、リーズンスタッフ製。


〈ケーンスプリッター〉



・丸材を四つに縦割りする器具。
・メーカーによって形は異なる。写真は、リーガー製。


〈硬度計〉



・材の硬さを測る機器。
・組み立てる前に、自分の好みの硬さの材を選択することができるので、完成リードの質をできるだけ均一にもっていける。というか、もっていきたい、と思って使っている。
・写真は、リーズンスタッフ製。

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角とE2

2016年05月10日 | リード調整
 リードの角をどのくらいカットするかは、人それぞれで、市販のリードを見てもそれが分かる。私は、ほんのわずかにカットする。

 このカットの量が大きいと、抵抗は軽くなり、音色は明るくなる傾向にある。

 そこで以前から気になっていたのが、この角のカットがかなり極端に大きいリード。海外のサイトではだいぶ前から見かけるし、市販のリードでも見かけることが多くなった気がする。

 このごろリーガーの材料で、ブレード28㎜のリードを作っていたときに、それを試すことにしたのだが、そこで一つ分かったことがある。というか、私が知らなかっただけなのかもしれない。



 それは、E2の音程のぶら下がりが解消される場合がある、ということ。ふだんブレード28㎜のリードは作りなれていないので、少し削り過ぎてしまうと、すぐにE2がぶら下がってしまう。どうしようもないので、捨てようかと思ったが、捨てるなら試してみようと、大きく角をカットしたところ、E2のぶら下がりが解消した。何本か試してみて、成功する確率は1/2ぐらい。

 角を大きくカットすると音色も吹奏感も変わってしまうので、後戻りができない方法だが、最後の手段としてはありかもしれない、と考えている。これから試してみたいのは、カットの量とカットの角度でどんな違いが出るのかということ。

 そんなことを妄想していたおり、先日の「Quick Guide to Bassoon Reed Tuning」を読んでいると、高音域の発音をよくするために、この角をほんの少し大きめにカットするとよい(適当訳、たぶん)とあった。うーん、そうなのか。適当訳なので自信はないが、今度は自分用のリードで試してみようと思っている。しかしながら、もとには戻せない方法だけに、使えるリードで試すには勇気がいるな……。
    
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