バスーンふぁんたじあ

アマチュアバスーン吹きのメモ書き。

ケース改造とボーカル

2012年08月29日 | 日記
楽器ケースを改造した。といっても、ボーカル収納部分の位置を少しずらしただけ。





これまで使っていたボーカルと、エペ・ボーカルのカーブが違うため、上手く収納できなかったので、押さえの部分を一度とりはずして丁度よいところへ貼り付け直した。

エペ専用のボーカルケースはとてもよいのだが、楽器と別になっていると、練習へ行くとき忘れていきそうな気がして不安ので、楽器ケースに収納することにした。

先日、バスーンアンサンブルの練習の際、友人であるメンバーたちに手持ちのボーカルを手放したいことを話したところ、一度吹かせてもらっていいのがあれば買ってもいいよ、ということで早速、アンサンブルの練習を兼ねて試奏してもらった。

結果、5本購入(1本はオケの友人に)してもらえることになり、大いに助かった。友人も、こんなに安くていいの、と言っていたが、どちらにしろ使っていないボーカルだし、友人に使ってもらえればこんなによいことはないので、お互いによかったと思う。

手放したボーカルは、ヘッケルCC2、VCCE1(真鍮)、VCCE1(洋銀)、ヤマハスーパーボカルVB1.5、EB1.5。

あと手放したいボーカルが3本(ヤマハスーパーボカルPN1.5、PN2、ヘッケルVCDE1(洋銀))あるが、いずれオークションにでもかけてみようと思う。

また、使ってはいないけれど手放せないボーカルというのもある。これまでに使っていてよかったものや、思い入れのあるボーカルだ。手放せないボーカルは、田中先生が生前に所有されていたヘッケルCC1(フラットベンド)、BD1の2本と、ヘッケルCC1、GVCDE1、ヤマハPB1.5(ハミルトンメッキ)の3本、計5本だ。

これがいいかも、あれがいいかも、あれも試してみようとだんだんボーカルの所有数が増えていったわけだが、この先はもう増えることはそうないと思う。増えるとしたら、2番のボーカルをもっていないので、必要があれば入手したい、といったところか。
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近況

2012年08月24日 | 日記
JAOの大会が無事に終わった。大会運営サイドということで、演奏こそしなかったものの、音楽の力と楽しさをあらためて感じることができた。

大会常連の強者バスーン吹きさん方とも色々とお話ができた。舞台袖にはヘッケルやコントラがごろごろしていて壮観であった。

一度は参加してみたいとは思うものの、おそらく仕事の関係で参加できることはなさそうだ。

フェスティバルが終わって一段落したが、もうひとつ自分にとって一段落したことがある。大会の手伝いをもって、12年間在籍したSフィルを退団した。なかなか本番の日と自分の仕事の都合がつかず、演奏会に参加できることが少なくなってきたことと、他もろもろの事情があって、退団を決意した。これだけ長い期間一つのオケに所属したのは初めてだったのでだいぶ迷ったが、新しいスタートと割り切ることにした。十年以上親しんだメンバー方と離れるのは寂しくもあるが、音楽をやっていればまたどこかでお会いする機会はあるだろう。

これからは、オケはKオケで活動することになる。参加させていただいてからそろそろ1年半が経ちだいぶ慣れてきたが、創立10年来のメンバーが多いこのオケではまだまだ新顔なので、早く馴染みたい。

木管五重奏は、秋の演奏会シーズンを控え練習も佳境に入ってきた。みんな忙しい中、月二回は練習できるようにしてきたが、練習が半月以上開くと、前回の練習時の状態に戻るまでに時間がかかり、練習時間があっと言う間になくなってしまう。でも、やはり木管五重奏は楽しい。このメンバーでずっと続けられといいなぁ。

バスーンアンサンブルは夏の間お休みしていたが、明日から再開する。秋に本番があるので、それまでには何回か練習しなければならないが、やはりこちらもみなさん忙しいので練習日確保が難しい。

リード作りはぼちぼちと進めている。ボーカルを替えたことで、削り方や設計に多少の変更をしなければならない感じがしているので、とりあえず、これまでに作ったリードを合わせながら模索していきたい。
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JAOアマチュアオーケストラフェスティバル

2012年08月17日 | 日記
今日から三日間、JAOのアマチュアオーケストラフェスティバル静岡大会が開催される。

所属しているSフィルが大会のホストオケなので、微力ながらお手伝いをさせていただくことになっている。大会運営にあたっている本部の方々は1年以上前から準備を始め、ここ数カ月は新ホールのこけら落としの演奏会などもあって多忙をきわめていたようだ。まったく頭が下がる思いだ。

昨晩からホールの準備に入ったが、今日は仕事の関係で午後から、明日は仕事のため欠席、演奏会のある日曜日は朝から片づけ終了まで参加する。

何事もなく、無事大円成しますように。
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リード合わせ

2012年08月08日 | リード
エペ・ボーカルを入手してから、これまで作ってきたリードの見直しをしている。

FFボーカルを使い、とりあえず練習用のリードを含めこのところ使っていたリードをすべて吹いてみて、どのリードが合うのか試している。

その感想としては、エペ・ボーカルはそれ自体の性能が良いため、リードの許容範囲が広い。以前のボーカルでは練習用に格下げしたリードも、あれ、これ練習用だったけ?と思うほど調子よく吹けてしまう。

数日かけて吹いてみると、やはり古くなってきたリード、振動の止まってきたリードは鳴りがよくないことがわかってきた。エペで吹くと吹けそうなので迷ったが、そういったリードはすべてボツにすることに。練習用を含め10本ほどボツにした。

そして、これから使う予定だったリード20本ほどを選別していく。VCDE用とVCCE用に分けてあったが、VCDE用はリーマーで差込み口を広げ、一緒に吹き比べてみる。VCDE用はVCCEよりも少し薄く仕上げてあるのだが、この中に少しFFと合わないものがあった。Eがぶら下がる感じで、なおかつ音に金属的な雑音が混じる。おそらく、リードのどこかのポイントが薄すぎるものは合わないのかもしれない。どのポイントかはこれから探っていきたい。

20本のうち、8本ほどそういった感じのリードがあった。もう少し吹き込んで材質が固まれば使えそうかなぁ、と思うものもあったが、思い切ってBクラスリード箱へ。残ったリードはこれから使う予定のリードとして分けておく。

選抜に残ったリードの中に数本、良い感じのリードがあったので、それをこれから作るリードのとりあえずの参考にしたい。

あとの課題は、丸材から作り始める以前に作ったリード。その当時「良い」と判断して取っておいたリードが数十本あるが、VCDEにボーカルを替えたために差込み口が合わなくなってしまい、使わないまま保存してあった。おそらくFFには差込み口は合うと思うので、それらのリードもこれから順次試してみて、使えるものと使えないものに仕分けしておく予定。

先日丸材からガウジングまで作業の終わったケーンを、10枚GPSケーンまで仕上げた。



朝の涼しいうちに作業したが、やはりプロファイルは時間がかかる。10枚仕上げるのに1時間ほど。残り20数枚も暇をみて仕上げていこう。

こちらの3本は、エペ・ボーカルになってから削ったリード。



知人用が2本と自分用が1本。ボーカルが代わったことでリードの仕上がりにも違いが出てくると思うので、自分用のものはよいとして、知人用のものはどうなるのか少し心配もある。それより心配なのは、知人用に使っているダンツィ・ケーンの入手が難しくなったと風の噂で聞いた。とりあえず、知人から送ってもらっているケーンはまだ数十枚あるのでしばらくはよいが、ダンツィ・ケーンがもし入手できなくなったら、どのケーンを使えばよいか検討しなくては。
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エペ・ボーカル

2012年08月02日 | ボーカル
剱持バスーンワースクスさんから「エペ・シリーズ」と銘打ち、剣持さんが1本1本心を込めて製作されたボーカルの販売が開始された。





タイプは4種類。AA/FF/GG/SS。それぞれのメンズールの違いにより吹奏感や音色が異なるが、どのタイプにも共通しているのは、心地よい抵抗感と反応の良さ、柔らかな音質だ。

私は幸運なことに、販売開始から一週間という早い時期に試奏させていただき、購入することができた。4種類とも吹き比べ、FFとAA の二種類を選択。

ちなみに、こんなかわいいお手製のボーカルケースが付いている。



私の感想としては、どちらのボーカルもとにかく、手持ちのヘッケルのボーカルと比較すると明らかなのだが、低音から高音まで音色、音程ともに安定している。私の吹き方にもよると思うが、ヘッケル(VCDE) だと低音の豊かな響きがC3を超えたあたりから細くなっていき、いかにも「高音域」といった音色になる。ところが、エペ・ボーカルは低音からの豊かな響きのままC3を越えていく。ヘッケルのCCも音色は低音域を損なわずにC3を越えてえていくが、私の場合体力のなさも手伝って、その音色のまま音程を維持するのがきつい。抵抗感がぐっと増して長時間吹き続けるのが難しい。しかし、エペ・ボーカルはほどよい抵抗感を維持したまま吹き続けることができる。

ほどよい抵抗感と反応の良さ(レスポンス)が絶妙のバランスで存在しているため、レガートやクレッシェンド・デクレシェンドもつけやすい。そして、どの音域においてもクレッシェンドしていったときに音色の破綻がない。デクレッシェンドも然り。

このボーカルで吹いていると、何だか自分が一段階上手くなったような気になる。吹いていて気持ちがよいのだ。

購入したFFとAAを自分なりに比較してみる。FFの魅力はなんと言ってもその音色だ。しっかりとした響きの周りに柔らかな響きが纏わりつく。ヘッケルのVCDEに比べると音量も十分に出る。AAはFFに比べるとはっきりとした輪郭で明るめの軽やかな音色だと思う。FFよりもわずかに抵抗感が小さいように感じ、また小回りも効く感じなので、吹きっぱなしの木管五重奏やバスーンアンサンブルのときに是非使ってみたい。

今までに作ったリードが使えたのと、本パートではなくアシスタントだったこともあり、昨日の第九の本番でFF を使用してみた。使う予定だったVCDEよりも抵抗感があるので疲れて吹けなくなるかと想像していたが、そんな心配は全く不要だった。抵抗感はあるが重くはないのだ。音程もいいし、音量もあるので、トゥッティで合唱もある中自分の音が確認できる。ああ、これなら正パートで吹いてみたかった、と正直思った。

こうして書いていると良いことずくめのボーカルのように思うかもしれないが、実際そうなのだ。現在、私が所有しているボーカルの中では最も良い。最近、新しいヘッケルのボーカル(GVCCE1)を購入したが、早速不要となってしまった。他にももう必要ないボーカルがありそうだ。

もっと早くこのボーカルが誕生していれば、もっとバスーンを楽しめたのに、と思うと同時に、今生きて楽器を吹いている時代に、このエペ・ボーカルが誕生して良かったと思う。そして、そのボーカルに巡り会えたことを本当に幸せと思う。お世辞デモなんでもなく、本当にそう思えるボーカルだ。

また、このボーカルの素晴らしいところは、当たりはずれがない、ということだろう。1本1本を手作業で丁寧に製作されているということで、同じタイプのものを吹き比べてもどれを選べばよいかかなり迷う。きっと、ヘッケルのボーカルも当たれば素晴らしいのだろうけれど、当たる確率は一介のアマチュア奏者にはほとんどないだろう。

きっと、もうしばらくするとこのエペ・ボーカルの評判は、バスーン関係者の中で知れ渡ることになるだろう。ボーカルに刻印された「MADE IN JAPAN」の文字が、剣持さんの心意気を感じさせる。日本の一人の職人が作ったボーカルが、偉大なヘッケルのボーカルを超える。まさにそれが実現したのだ。決して大げさではなく、本当にそう思う。きっと、これからの時代がそれを証明していくだろう。

ちなみに、価格は日本の専門店でヘッケルのボーカルを買うより安く、ヤマハのスーパーボカルを買うより少し高い、といったところ。ただし、店頭に並ぶことはないという。1年先まで埋まっている修理予定の中、1本1本手作業での製作のため大量生産はできないらしい。購入を検討される方は、バスーン・ワークスさんへ問い合わせ後、直接出向く必要がある。

本当に剱持さんには感謝の二文字しかありません。


「夢のボーカル、エペ・ボーカル」ではない。「エペ・ボーカルには、夢がある」のだ。
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