バスーンふぁんたじあ

アマチュアバスーン吹きのメモ書き。

ピュヒナー・ボーカル

2018年02月24日 | ボーカル
 これまでピュヒナーのボーカルは持っていなかったが、初号機のD3問題に関して、ピュヒナーにはピュヒナーのボーカルがよいのでは、という考えのもと、ピュヒナーボーカルの購入を再検討。

 以前、ピュヒナーボーカルの購入を考えたとき、楽器店で試奏した際にD3はかなり安定するが3オクターブ目の音色と吹奏感がいまひとつ、ということで購入までいたらなかった。

 ピュヒナーボーカルの購入に当たっては、ピュヒナーボーカルについての情報と、国内に試奏できるお店があまりなく、比較検討できる本数が揃わない、という問題がある。

 まずは、ピュヒナーボーカルについての情報をインターネットで検索して、まず分かったことは、現在製作されているモデルと、過去に製作されてきたモデルが異なり、過去に製作されたモデルは店舗での購入が不可能であるということ。

 次に、過去のモデルはネット(ebayなど)でのみ購入でき、現在のモデルは国内の店舗でしか購入が難しい、ということが分かった。

以下は、ebayで販売されている過去のモデルのカタログをグーグル翻訳し少し意訳したもの。「薄い壁」は、ヘッケルでいうところのDのついたボーカルで金属の厚さが0.5㎜に準じ、「厚い壁」は標準の0.6㎜に準ずるようだ。


最初の文字で示されるボアの寸法: B、C、D、M、Eを含み、第2の文字は厚さおよび金属タイプを表す。 すべてのモデルはシルバーメッキですが、スターリングシルバーのボーカルは例外です。 Heckelの長さに等しい標準的な長さ - 1&2で利用できる。

モデルB より暗い(dark)音色で、より多くの抵抗感があり、
       より多くのフォーカス、ソロ演奏に向いている
BD 薄い壁(thin wall)、ジャーマンシルバー合金 フレキシブルなサウンド

モデルC すべてのタイプの演奏に優れたレスポンスを持つ標準的なボア
CD 薄い壁、ジャーマンシルバー合金 フレキシブルなサウンド

モデルD より大きな音のために(先端が?)わずかに開いた
DD 薄い壁、ジャーマンシルバー合金 フレキシブルなサウンド
DC 厚い壁 大規模なアンサンブルとソロ演奏向け
DS 厚い壁、純銀935 より鮮やか(brilliant)なサウンド
DB 薄い壁、黄銅合金 大規模なアンサンブル&室内楽のための丸い音色

モデルM すべてのレジスタで一貫した品質を得るためのプログレッシブ(モダン?)テーパ、室内楽に適しています
MD 薄い壁、ジャーマンシルバー合金 フレキシブルなサウンド
MS 厚い壁、純銀935 より明るい音

モデルE コンパクトな低・中音域、
       なめらかに演奏可能な(singing)高音域
ED 薄い壁、ジャーマンシルバー合金 フレキシブルなサウンド
EC 厚い壁 大きなアンサンブルとソロ演奏向け
ES 厚い壁、純銀935 より明るい音

フラットベンドを利用可能なモデル
CD1、DD2、ED2、MD1&2、MC2、DC1、MS2


 過去のモデルをみると種類も多い。しかし、現在ではニーズの多いものに絞ったようで、モデルの種類が少なくなった。現在のモデルのカタログは以下の通り。

モデル
B より多くの抵抗感と暗めの音色 More resistance and dark in tone
C 吹きやすいオールラウンドタイプ An easy speaking all-round bocal
厚さ、材質等
BD CD 薄め 洋白製 銀メッキ仕上げ
BB CB 厚め 真鍮製 銀メッキ仕上げ
BC CC 厚め 洋白製 銀メッキ仕上げ
BC-XL CC-XL 特厚 洋白製 銀メッキ仕上げ
BS CS 厚め スターリングシルバー製 銀メッキ仕上げ

ボアの形状が二種類あり、それぞれに厚さが0.5㎜と0.6㎜とさらに厚いXL(数値不明)があり、材質は洋白と真鍮、スターリングシルバーの三種類、メッキは銀メッキのみとなる。それぞれに、1番2番(ヘッケルの長さに準ずる)があり、通常の曲がりとフラットベンドが選択可能。

これだけに種類が絞られていても、すべてのタイプを試奏することは、おそらく国内では不可能と思われる。
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このところの作業とD3問題

2018年02月22日 | 楽器
 ここ一週間ほどで組み立てたリード40本。ギース10本、ピゾニー10本、メディール10本、リーガー10本。



 糸巻きが済み、あとはボンドでコーティング。



 ここ数年取り組んでいる、ピュヒナー初号機のD3問題は改善の方向に進んでいるものの、完全解決には至っていない。

 D3に関して影響の大きい順では、

楽器>ボーカル>リード>奏法

となり、不安定要素としては逆の順番となる(奏法が安定している場合は、奏法が抜ける)。

 現在試している方法で、D3が安定する順位は次の通り。

1、テナージョイントをピュヒナー零号機のものと交換。
2、(テナージョイント交換無しで)D3音孔に細工。
3、ボーカルの選定(手持ちのボーカルだと、エペAA2が一番安定、次にヤマハEBハミルトン1.5)
4、リードの選定(同じ材料、シェイプでも合う、合わないがある。クロウがピーではなく、ビーとちゃんと振動するほうが安定する。シェイパーは、おそらくリーガーの9番のようなタイプにすればもっと安定するかも。あるいは、リードのサイズを変更してブレード長めの少し厚めにする、または首を太いものにするなど…)

5、奏法の改善。Dを狙うとき、音程が低めになるのを嫌って下から持ち上げるように吹くとだめ。私のリードの場合浅めにくわえるとだめ、深めにくわえたほうが多少安定する。

 上記の5点での問題。

1、テナージョイントを交換すると、どのボーカル、リードでも安定して吹けるが、音程のバランスが悪くなって、D3とEs3が低くなりすぎる(リードで改善の余地ありも)。中音域から高音域の音色が変わる(零号機の音色に近くなる)。

2、D音孔に細工をすると、まぁまぁ安定するが、ボーカルとリードの影響は受ける。楽器全体の響きが変わり、どちらかというと暗めでおとなしめの響きになる。

3、エペAA2が一番安定するが、冬場のピッチがきつい。1番ボーカルで安定するものが欲しい。

4、試したいシェイパーや、試したいサイズの変更や設定があるが、とても時間がない。リーガー9番タイプのリードは自作ではないリードで試したところ、安定はするが、吹奏感や音色が好みではない。このタイプのシェイパーの購入は検討中。

5、Dの音だけ奏法を変えるのは不可能なので、基礎的なところから見直しが必要。

 これからの課題と展望。

1and2、できればテナージョイントの交換や音孔の細工無しで、吹きたい。大幅な改造などは考えていない。

3、ボーカルは、合うものを探し続けたい。

4、こちらも、引き続き試行錯誤していく。

5、奏法の改善は、これは、レッスンに行くしかなさそう…。

 現状での対応。

 とりあえず、一番安定するテナージョイントの交換が、精神的にも負担が少ない(特にオケで吹くとき)。D3とEs3の音程については運指で対応する。
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今日の作業18.2.13

2018年02月13日 | リード
 先月組み立てたマダムギース材のリードを、少しずつ仕上げていく。



 こちらは、久しぶり組み立てるリーガー材のリード。



 ガウジングの厚さを1.35㎜でオーダーしたもの。シェイパーはFoxのSHで5本、Foxの2番で5本。アンサンブルを一緒にやっている友人が、これからは自作にする、ということで、そのレシピ用の試作となる。

 予定では、ブレード長28㎜、チューブ28㎜、カラーから第1ワイヤー長さ9㎜。シェイパーは今回試してみて、どちらかに決める。

 そろそろ自分用の材料も仕込まないと。
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