バスーンふぁんたじあ

アマチュアバスーン吹きのメモ書き。

リードの模倣

2021年12月31日 | リード
 前回加工したラボーロケーン120枚の内、硬度が使用範囲(0.16~0.19)のものが70枚ほどあった。範囲外の0.15と0.20が合わせて20枚ほどなので、なかなかの成果だった。

 アンサンブルの練習後、メンバーとリードの話をしているとき、市販のリードを使っているメンバーの一人がリード作りに興味があり、何故かというと「もしそのリード制作者がリードを作らなくあるいは作れなくなってしまったときが不安」とのこと。

 確かにその通りで、私がリード作りを始めたのも、それまで使っていたリードの制作者が亡くなられてしまったからだ。市販のリードを色々と試してみたが、なかなか同じようなものがなく、「これいいかも」と思ったネット通販のリードは、しばらくして販売されなくなってしまった。それなら自分で作ろう、ということになった。

 そのメンバーの方は、とても柔らかく暖かな音色で、大変に上手。どんなリードを使っているのか吹かせてもらったが、私が作っているリードとはだいぶ異なるので、いつも使っているケーンと削りでは作ることができないだろうなぁ、と思っていた。

 初めてリード作りをしてみようとする人にとって、自分が使っていた一番拭きやすいリードの模倣から入るのが、良いリードを作るための近道になると思う。メンバーの方には一度私がそのリードを真似して作ってみるので、もし、同じようなあるいは近いものができれば、作り方を伝えることにしている。

 メンバーの方に使用済みのリードを1本いただき、そのリードの販売名と材料、シェイパー(販売店のホームページに記載がある)を教えてもらった。材料はリーガー、シェイパーはリーガーの1a、販売名はふせる。リーガー材は手元に少しあるし、シェイパーもあるので、そのリードを模倣してみることにした。





 ということで、各部位の採寸をし、バラしてみる。採寸は当然ながら、バラしてみないと分からないこともある。面取り(ベベリング)具合や、糸の巻き方、ワイヤーの太さ、塗料の有無など。






 面取りはされておらず(していてもペーパーを軽くかける程度か)、ワイヤーはすべて0.65㎜で第1ワイヤーは他2本同様きつめに巻いてある。糸巻き前の塗料は無し。糸はおそらくリーガーで売られている糸っぽい(使ったことがないのでよく分からない)。綿かナイロンかよく分からないが、ナイロンぽい。最初、コットンかと思ったのでコットンを使ったが、次作る機会があればナイロンにしてみよう。コットンとナイロンでは若干吹奏感が違う。

 チューブのスコーリングは8本。きれいに均等なので、おそらくリーガー材のGPSケーンですでにスコーリングされて販売されているものか、自前のリーガーのスコーリングマシン使用か。これも真似できないので、いつもと同じ6本で。

 久しぶりにリーガーのシェイパーを使ったが、なかなか難しい。ナイフの入れ方でサイズに違いがでそう。慣れればそうでもないのだろうけど、時間がかかってしまった。組み立て方は分からないので、いつもの自分のやり方にした。ワイヤーは、0.65㎜が残っていたので使用。糸は同じようなものを持ち合わせていないので、細めの糸を使用し、塗料もいつもの方法にしてみる。



 削りは先端部分だけマシンにかけてあり、他は削った形跡なし。マシンは何を使っているのか分からないが、これだけリーガー色が強いので、おそらくリーガーのマシンか。



 私のリーガーのメイキングマシンは中央を厚くしたいのでテープを貼って加工してあるので、今回はこれをはずして使ってみる。




刃の可動域が違うようなので、応急的に対処する。



 メイキングにかけてみるが、透光した感じは若干違うように見える。




先端の開きは割りと狭かったので同じように狭くしてみる。グローは出るが、音出しは年明けしばらくしてからになりそう。

 
コメント
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