バスーンふぁんたじあ

アマチュアバスーン吹きのメモ書き。

最近のこと(R6.7.9)

2024年07月09日 | リード

 静岡バスーンアンサンブルの演奏会は、入場者111名を数え、盛況のうちに終了することができた。入場者が100名を超えたのは初めてで、うれしい限り。イスを並べる形式の客席で最大200名だが、当日は間隔に余裕をみて145席を設営したので、見た感じはほぼ満席になった。ご来場いただいたお客様には感謝しかありません。

 その二週間後に市民オケの演奏会があり、今年の演奏会の一区切りとなった。例年だとこの7、8月は仕事が忙しくなることもあり、演奏活動、練習、リード作りは小休止状態になるのだが、今年はこの後、8月末にバスーンアンサンブルの依頼演奏会、9月初旬に市民オケが依頼を受けた合唱団の演奏会(モーツァルトの戴冠ミサ曲)、9月中旬に木管五重奏のメンバーのお宅で開かれるホームコンサートがあるため、気が抜けない。

 リード製作に関しては、気になる材料(カマプロ材)があったので購入して作ってみることにした。材料はラボーロ。密度で分けて販売されているので、密度でどの程度吹奏感が変わるのか試してみることに。シェイパーはFox2で、チューブ29㎜、ブレードは26㎜の予定。

 その他、久しぶりにドナティの丸材を加工。

 硬度測定は後日に。

 現在手元に残っている丸材は、チャンカヤ2㎏とドナティ2㎏と少し。今後ドナティ材を主軸にしようと考えていて、おそらくチャンカヤ材はしばらくオーダーしないと思う。ラボーロ材の扱いを今後どうしようか迷っていて、上記のカマプロ材でうまくいけば、丸材から加工しなくてもよいかな、とも思っている。

 最近は、カマプロ材などでプロファイルの厚さを選べる(普通と厚め)ところも増えていて、プロカマから作る場合でも、より自分の好みに合うリードを作れるようになってきている。これでガウジングの厚さも選択できるようになってくれば、自分で丸材から作る必要はなくなるかもしれない。現在、私が丸材から作っている理由は、このガウジングの厚さを自分の好みにしたいため。

 上記のカマプロを購入したお店では、材料・密度・プロファイルの厚さ・カラーの段差の有無・シェイパーの型まで選択できる。これだけでも、すごいことだし、大変な加工作業だと思う。ぜひ、いつまでも良いケーンを世に送り出し続けてほしいと願う。

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静岡バスーンアンサンブル演奏会2024

2024年05月29日 | 音楽

「静岡バスーンアンサブル演奏会2024」本番まで、あと十日ほどとなった。今回は、第10回の演奏会になる。

静岡バスーンアンサンブル2024

日 時  令和6年6月9日(日)午後2時開演
会 場  静岡市札ノ辻クロスホール (静岡伊勢丹前)

入場無料

演奏曲目
フチーク/雷鳴と電光
プロコフィエフ/愉快なスケルッツォ
ドヴィエンヌ/デュオコンチェルタンテ第2番
ハートレー/3 本のバスーンのための組曲
ヤンセン/四つのカリカチュア
モンティ/チャールダッシュ(ソロ・ヴァイオリン)
ブラームス/ハンガリア舞曲第5番・第6番(ソロ・ヴァイオリン)
グノー/マリオネットマーチ
マルチネス/3本のバスーンのためのタンゴ
キーティング/ダンスホール組曲
フンパーティンク/前奏曲と夕べの祈り(ヘンゼルとグレーテル)

 今回は、これまで演奏した曲の中からの選曲なので、新曲は無し。といっても、ドゥヴィエンヌは以前演奏したのは5番だったので、2番は初お披露目となる。

 12年前、バスーンアンサンブルを結成したときの目標は、年一回ホールでの演奏会を開催することと、第10回までは続けることの二つ。前者は、コロナのときやむを得ず中止にしたことがあるがそれは例外ということで、何とか目標は達成できそうだ。

 メンバーもそれぞれ年を重ね、転勤や結婚で生活環境が変わり参加できなくなったり休団中の方もいるが、新しいメンバーが加わったりもして、何とか継続することができた。今回は遠くに転勤になったメンバーや、休団中のメンバーにも声をかけ、数曲ずつ参加してもらう予定になっている。

 プログラムのドヴィエンヌを、メンバー最年長の方と二人で演奏するのだけれど、二人合わせて122歳、前はもっと体力あったのにね、と7分くらいの曲にフゥフゥ言っている。

 今後継続するかどうか、現レギュラーメンバーに相談したところ、ぜひやりましょう! となった。続けられるところまで続けてみよう。

 お近くにお住まいの方、ぜひ聴きにおいでください!

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最近の作業など

2024年05月03日 | リード組み立て

  最近、デコシール使用の市販リードを見かけることが多くなった。なるほど、リードにもカワイイが必要な時代になったか、と思っていた。しかしながらよく考えてみると、リードの識別には便利かもしれない。

 現在、使用材料や使用シェイパーは糸の色で区別しているが、糸の色にも限度がある。材料とシェイパーの組み合わせでバリエーションが増えていくと、なおさらだ。というわけで、デコシールを貼ってみることにした。

これは、ドナティ材/Fox2シェイパー/ブレード26㎜/チューブ29㎜のリード。目印はウサギにした。シールを貼ってからボンドでコーティングしているので、はがれることも濡れることもない。


 仕事が忙しく、なかなか組み立てることができなかった試作用のケーンと自分用のリードのケーンを組み立てる。試作用は、コマツケーンの硬度11・12の硬目のもの(Fox2)と硬度21・22(FoxDCN)のやわらかめのもの。自分用は、チャンカヤ材。

 あとは、やはりコマツケーンの硬め(Fox2)と柔らかめ(FoxDCN)のものにシェイパーをかけ、プロファイラーをかけておく。硬めの材料は削れる箇所の残っていないものがほとんどで、柔らかい材料では削れる箇所が残っているものが多少ある。

 自分で作業していると、ガウジングのときもプロファイルのときもメイキングマシンをかけるときも、柔らかい材料の場合は刃が入りにくい。刃の研ぎ具合とか刃の付き方(角度)、力の入れ具合等も関係していると思うが、柔らかめの材料は加工が難しい。そのこともあまり柔らかめの材料が好まれない理由の一つかもしれない。

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コントラリードケース

2024年04月21日 | 楽器

  バスーンアンサンブルの友人の依頼で、友人の所属しているオケの来年の定期演奏会でコントラを吹かせていただくことになった。6年振りのコントラ。リードはあったかしら、と探したところ、プラケースの中に脱脂綿に包まれたリードを3本見つけた。使えるかどうか分からないが、まぁ、新しいものを入手するにしてもプラケースは卒業して、コントラ用のリードケースを作ることにした。

 もともと6本入りの少し大きめのケースで、改修して8本入りとして使っていたものを、利用することに。

 コントラ用のリードリボンもリーズンスタッフで購入できるが、そうそう必要ないしこれだけのために海外発注するのもどうかと思い、普通のリードリボンを適当な大きさに切り貼りして使うことにした。

 結果、5本入りのコントラリードケースの完成。

 私は、あまりコントラを吹く機会がなく、これまでに演奏会の本番でコントラを吹いたのは3回だけ。一回目は30年近く前にマーラーの第3番悲劇的、二回目は10年ほど前にメンデルスゾーンの宗教改革、三回目は6年前にブラームスのハイドンバリエーションとシュトラウスの13管楽器のためのセレナーデ。なので、四回目は7年振りとなり、ベートーヴエンの5番とシュトラウスの13管楽器のための組曲のコントラを吹かせていただく。
 前回のシュトラウスでは本当に音程を合わすのに苦労したし、音程を合わすのに終始してしまって、その先にいけなかった。 次回のシュトラウスは、コントラです!バリバリ吹いてます! という音でなく、3番バスーンです! という感じで音程よくちゃんとニュアンスもつけて柔らかい音で吹きたい。

 正直なところ私はコントラが苦手で、積極的に吹きたいとは普段は思っていない。パッと持ち替えで吹かれている方はすごいな、と思う。コントラが苦手な理由は、一つは運指。私はコントラを持っていないので、その都度お借りして練習、本番となり、指が慣れたころには本番が終わっている。もう一つは、音程が取れない。これも慣れだと思うが、リードによっても音程が変わるし、正規の運指があってないようなもので、その箇所その箇所に合わせての替え指が必要になる。

 やはり、楽器を持っていない、というのが苦手の根本原因だろう。たぶん、ボーカルとリードをきちんとセッティングすれば、多少は音程が取りやすくなるのだと思う。前回お借りした楽器は(今回もお借りする)、アンサンブルの友人の所有楽器でアマティ。ボーカルは付属していたものと、友人が後に購入したヘッケルのもの。比べると断然にヘッケルのボーカルの方が吹きやすい。リードは数種類試したが、音程のとりやすいものとそうでないものがはっきりしている。

 おそらく、コントラのリードも製作者の持っている楽器に合わせて作られているのだろうから、普通の楽器以上に合う合わないの楽器の個体差が大きいのではないだろうか。なので、まずはこのコントラとボーカルに合うリードを探さなければ。

 

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ブレードの長さなど

2024年04月12日 | リード

 ネットでリードの情報を探していると、へぇ、こんなリードもあるのか、というものに出会う。先日見つけたのは、ブレード25.5㎜のリード

 『バンドジャーナル』に掲載された故田中先生の記述によれば、「一般的なブレードの長さは25.5~28㎜」とかかれているので、ブレード25.5㎜のリードが特殊というわけでもないだろう。

 ということで、先般作ったFox2シェイパー(ラボーロ材)で作ったリードをブレード25.5㎜にカットして再調整してみた。

 

 これが案外とよい。27㎜で私の削り方と先端の厚さの好みで作ると、Fox2シェイパーだとピッチが低めにきて、EやCisがフラット気味になってしまうのだが、まず、これが解消される。吹奏感はやや軽めになるが、息が入りすぎてコントロールがやや難しい(チューブ長の関係か)。低音は多少高めにくる。まぁ、このあたりは今後の調整でなんとかなるかも。3本のうち1本はまぁまぁの出来になったので、来週の介護施設での慰問演奏のときに使う予定でいる。


 ブレードの長さといえば、国内の専門店のホームページで紹介されているリードはだいたいブレード26.5~28㎜で、27㎜と28㎜のものが多く、やや28㎜が優勢か、という感じ。28㎜のリードが多いのは、28㎜だと材料が硬過ぎなければ削り込まなくてもリードを振動させやすいからだと思う。

 ケーン(同じ形)が同じ硬度(と密度)、厚さの場合、ブレードの長い方が振動しやすい。同じ長さと厚さであれば、硬度(と密度)が低い(柔らかい)方が振動しやすい。同じ長さ、硬度(と密度)であれば、薄い方が振動しやすい。この長さ、厚さ、硬度(と密度)の組み合わせで、好みの吹き心地(吹奏感や音色)が決まってくる(これに材料やチューブの長さ、シェイパーの型、ガウジングの厚さなどが加わるので、もっと複雑になる)。

 もちろん、リードだけでなく、ボーカル、楽器、奏者の体格や体力、吹き方などで吹奏感や音色も変わるので、必ずしもそうなるわけではないが、私の場合、一応上記の想定にしたがって人様のリードを作り分けるようにしている。

 例えば、太くて柔らかい音色が好みで、かつ体力のある方には、ブレード長め(28㎜)・材料柔らかめ・厚め(先端0.4㎜)という組み合わせのリード、明るめで軽い吹奏感が好みの方には、ブレード短め(26㎜)・材料硬め・薄め(先端0.2㎜)のリード、ほどよく普通のリードが好みという方には、ブレード普通(27㎜)・材料普通・厚さ普通(先端0.3㎜)という組み合わのリードとなる。まだ依頼がないので作ったことはないが、体力があってバリバリ吹きたいという方なら、ブレード長め(28㎜)・材料普通~硬め・厚め(先端0.3㎜~)という組み合わせが想定される。

 なおかつ、おそらくはそれぞれのタイプにあったシェイパーがあるのだと思う。また、先端の厚さは、吹奏感や発音、音色の好みに結構大きく関わってくる箇所だと考えている。

 私の現在のリードは、ブレード長27㎜、チューブ長28㎜だが、作り始めた当初は、ブレード長26㎜、チューブ長29㎜だった。参考にしたリードは故田中雅仁先生のリード。ただ、そのリードはおそらく試作されたもので実際に使われたものかどうかは不明。

 現在ブレード長を27㎜にしているのは、ピュヒナー初号機のDの音程のためで、最近は、D音孔にチューブを入れることで問題がないため、またもとの26㎜に戻してみようか、と考え始めた。

 そこで、度試しにFox2シェイパー、ドナティ材(硬度0.16)、ブレード26㎜(場合によっては25.5㎜)、チューブ長29㎜、先端0.15㎜、ブレード削り出し(カラー部分)1.0㎜のリードを作ってみることにした。

想定しているリードは、ピッチが低めにこない、EとCisがぶら下がらない、軽めだが息が抜け過ぎない、軽いが明るすぎず柔らかめの音色。うーん、なんて都合のよい。
 

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