先日、集英社のほうから一枚のはがきが届いた。何かと思って見てみると、なんと『空白の五マイル』の文庫本の増刷決まったという通知書だった。文庫のほうは発行直後に二刷が決まり、それ以降、ぱったり連絡が来なかったから、もうダメだと思っていたので、びっくりした。しかもけっこうな部数である。いったい何があったのだろう。自分の知らないところで角幡ブームが起きていて、突然売れに売れまくっているのだろうか?
とりあえずメールで担当者にお礼を申し上げると、すぐに電話がかかってきた。話をきくと、どうやら角幡ブームが来ているわけではないらしく、集英社の文庫のナツイチというフェアに取り上げられることが決まり、それに向けての増刷なのだという。別に本が売れているわけではないらしい。まあ、増刷してくれるんだから、それはそれで非常にありがとうことだ。しかし、フェアだからといって増刷するほど売り上げが変わるのだろうかと疑問に思っていると、担当者が「もうご存じかもしりませんが、今年のナツイチはAKBとコラボすることになりまして」などと、いささか不穏なことを話し始めた。まったく知らなかった私は、電話をしながらネットで検索してみると、なんとAKBのメンバーが読書感想文まで書くというのだ。アイドルが『空白の五マイル』を読んで感想文? 笑ってしまった。
当然誰が読むのか気になったので、聞いてみた。
「いや、まだ決まっていないんですが……」とのことである。
「大島優子がいいんだけど」
「いえ、まだ決まってませんが、大島優子ではありません」
なんで、そこだけ決まってるの?
AKBといえば、以前、このブログでも魂が引き裂かれそうな苦しみとかいうタイトルで下らない雑念を書いたうえ、それが単行本の中に収容されるという失態を演じたことがある。こんなことになるなら、あの時、もう少し彼女らを持ち上げておくべきだったろうか。いや別にけなしたわけではないけど、なんというか、言葉ですこし蹂躙したというか、いや違うな。そんないやらしい感じではない。
それにしても、自分の作品をきちんと読んでいただけるのか心配だ。ちょっと読みにくいところは直した方がいいかもしれない。増刷を期に全面的に加筆修正をほどこすか? また魂が引き裂かれそうだ。
とりあえずメールで担当者にお礼を申し上げると、すぐに電話がかかってきた。話をきくと、どうやら角幡ブームが来ているわけではないらしく、集英社の文庫のナツイチというフェアに取り上げられることが決まり、それに向けての増刷なのだという。別に本が売れているわけではないらしい。まあ、増刷してくれるんだから、それはそれで非常にありがとうことだ。しかし、フェアだからといって増刷するほど売り上げが変わるのだろうかと疑問に思っていると、担当者が「もうご存じかもしりませんが、今年のナツイチはAKBとコラボすることになりまして」などと、いささか不穏なことを話し始めた。まったく知らなかった私は、電話をしながらネットで検索してみると、なんとAKBのメンバーが読書感想文まで書くというのだ。アイドルが『空白の五マイル』を読んで感想文? 笑ってしまった。
当然誰が読むのか気になったので、聞いてみた。
「いや、まだ決まっていないんですが……」とのことである。
「大島優子がいいんだけど」
「いえ、まだ決まってませんが、大島優子ではありません」
なんで、そこだけ決まってるの?
AKBといえば、以前、このブログでも魂が引き裂かれそうな苦しみとかいうタイトルで下らない雑念を書いたうえ、それが単行本の中に収容されるという失態を演じたことがある。こんなことになるなら、あの時、もう少し彼女らを持ち上げておくべきだったろうか。いや別にけなしたわけではないけど、なんというか、言葉ですこし蹂躙したというか、いや違うな。そんないやらしい感じではない。
それにしても、自分の作品をきちんと読んでいただけるのか心配だ。ちょっと読みにくいところは直した方がいいかもしれない。増刷を期に全面的に加筆修正をほどこすか? また魂が引き裂かれそうだ。